【ペルソナ5スクランブル】評価とレビューまとめ｜良い点・悪い点も紹介

『P5S』の評価まとめ

『ペルソナ5』が好きなら買って損なし

本作は『ペルソナ5』の正当続編であり、事件の半年後を描いている。前作のストーリーを楽しめたユーザーであれば、『P5S』も楽しめるゲームだろう。特に後半の物語は、『ペルソナ5』からプレイしているユーザーには胸が熱くなる展開だ。

純粋な無双をやりたい人にはおすすめできない

『P5S』を手掛けるのは、「真・三国無双」シリーズなどで知られるコーエー・テクモゲームス（オメガフォース）だ。同社はこれまで多くのコラボレーション作品にて無双シリーズを発売してきた。

『P5S』もコラボレーション作品ではあるが、原作の『ペルソナ5』に近いシステムで開発されている。無双シリーズをプレイしている感覚は薄いので、純粋に無双シリーズのようなゲームを求めるユーザーには合わないだろう。

『P5S』の良い点

『ペルソナ5』ファンに馴染みやすいシステム

プロローグからOPに入るかっこいい演出

『P5S』を開始するとまず戦闘が始まり、ショウタイムを決めるまで戦闘を行う。序盤の戦闘こそ『無双シリーズ』のような感覚だが、ショウタイムを決めた直後にOPが流れ、実に『ペルソナ5』らしい演出だ。

カレンダーやSNSなど前作を踏襲したシステム

『P5S』は、『ペルソナ5』の続編を意識して作られている。SNSでの仲間とのやり取りや、次の日や次の都市に移動する際のカレンダーの挿入など、『ペルソナ5』ファンには楽しい演出が多く見られる。

現実を忠実に再現した町並みを歩ける

『ペルソナ5』では、渋谷や新宿、四軒茶屋など、現実にある都市を忠実に再現したエリアを探索できた。『P5S』でも現実にそっくりの町並みは健在で、仙台や北海道など他の都市を歩いて観光気分を楽しめる。

ペルソナシリーズらしい戦闘システム

今作では、『無双シリーズ』のようにボタンの連打だけではなく、ペルソナ召喚によるスキル使用もできる。敵にはそれぞれ弱点属性があり、弱点を突くと大ダメージを与えられる。さらにダウンゲージを削れば『ペルソナ5』おなじみの総攻撃も可能だ。

今作では最初から敵の耐性が分かる

『ペルソナ5』では、入手していないペルソナや強敵シンボルの耐性は攻撃してみないと分からない仕様だった。『P5S』では、最初から敵の耐性が全て分かるので、適切なアクションを起こしやすくなっている。

『ペルソナ5』おなじみのダンジョン攻略

ジェイルの王城の奥を目指して仕掛けを解く

『無双シリーズ』といえばマップを歩き回り大量の敵をただ斬っていくというイメージが強い。しかし、『P5S』では、ダンジョンであるジェイルを攻略していく感覚は『ペルソナ5』そのものだ。

ダンジョンの仕掛けを解きながら、道中のシャドウとエンカウントしたり、中ボスと強制で戦闘が発生する。そのため、バトルシステムをアクションに置き換えただけで、『ペルソナ5』をプレイしている感覚で遊べる。

オブジェクトを活かした攻撃も可能

『P5S』から、戦闘エリアにあるオブジェクトを生かした攻撃も可能になっている。パトカーを爆発させたり、信号機の支柱で回転したりと、アクションゲームならではの攻撃ができる。

学生気分の青春を楽しめる

『P5S』の時系列は、『ペルソナ5』の半年後である夏休み期間だ。そのため、学生の夏休みを仲間と一緒に楽しめる内容となっている。

『ペルソナ5』では、『ペルソナ4』のような青春を楽しむ描写が少なかった。『P5S』では、学生らしくイベントを目いっぱい楽しむキャラたちを見られる。

『ペルソナ5』らしいストーリー

学生の青春を謳歌いている一方、メインストーリーは心の怪盗団として『改心事件』に向き合っていく。本作のジェイルの主たちは前作に比べるとやや魅力が薄いものの、人物の背景もきちんと描かれているので、『ペルソナ5』ファンも楽しめるだろう。

新キャラも心情も丁寧に描写されている

今作で登場する新キャラ「ソフィア」や「長谷川善吉」も、ストーリーにより味わいを出している。特にAIである「ソフィア」が、自分の記憶を探しながら怪盗団と行動し、心を成長させていく過程はストーリーの重要なキーとなっており、感慨深いものがある。

『P5S』の悪い点・残念だった点

アクションゲームとしては評価しづらい

『ペルソナ5』らしさが沢山詰め込まれた『P5S』だが、『無双シリーズ』のシステムに落とし込めていない部分もある。『ペルソナ5』の続編としては楽しめるが、純粋なアクションゲームとして考えると、会話や選択肢が途中に入るためテンポが悪い。

異世界と現実の行き来の重要性がなくなった

『ペルソナ5』では攻略期限があり、異世界から戻ると時間が経過する。そのため、異世界と現実の行き来も攻略要素の1つだった。しかし、『P5S』では制限がないので、SP回復のためだけに異世界と現実を行き来するだけになってしまっている。

ロード時間が長く手持ち無沙汰になる

上記に加えロード時間が長いため、手持ち無沙汰になる場面が多かった。そのため、異世界と現実の行き来が面倒になってしまう時も多く、ゲームへの没入感も薄れてしまった。

続編としてはボリューム不足

『ペルソナ5』の続編と謳って発売されているだけあり、前作からのストーリーから楽しめる内容だが、ペルソナシリーズとして見るとボリューム不足に感じる。アドベンチャーパートの簡略化やコープ活動がないなど、ペルソナ独自のやりこみ要素が無いためボリュームとしては物足りない。

直前に発売した『P5R』とのつながりがない

また、本作は『ペルソナ5』の続編なので、『P5R』とのつながりが全く存在しない。かすみや丸喜は登場せず、存在すら確認できない。そのため、『P5R』のキャラクターが好きだったファンは少し残念に思うだろう。

『P5S』のレビュー総評

コラボ無双とは思えない『ペルソナ5』の続編

『P5S』は、今までのコラボ無双かたは考えられないほど原作に寄り添ったゲームだ。『ペルソナ5』をプレイし、ストーリーを楽しんだユーザーであれば今作のストーリーも楽しめるだろう。

『ペルソナ5』未プレイでは楽しみづらい

『P5S』は、ストーリーが『P5』をプレイしている前提でどんどん進んでいく。未プレイの人は置いていかれてしまう場面があるので、好みが分かれるゲームだ。

そのため、『P5/P5R』を未プレイの人は体験版をプレイしてゲーム性を確認しておこう。その後、気になった場合は『P5R』かアニメ『ペルソナ5』を視聴した上でプレイするのがおすすめだ。

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