重厚なメカ同士の戦略的な戦いが楽しめる『鋼嵐 - メタルストーム』のプレイレポート！事前登録も受付中の新作SRPG

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鋼嵐 – メタルストーム
▶iOS
▶Android
▶PC

『鋼嵐-メタルストーム』は2024年内に日本でリリースが予定されているハイエンドメカSRPGだ。対応ハードはiOS、Android、PCであり、現在事前登録も受付中である。

本作は二足型メカ「ST（Steel Thyella）」で戦うゲームであり、プレイヤーは「頭部」「右腕」「左腕」「足」の4パーツを組み合わせた機体に「操縦士」を乗せて戦う。オリジナル機体にこだわりがある人は塗装によってメカの色を変えたりデカールを貼るなども可能だ。

バトルは敵味方交互のターン制で進行し、ステージごとの勝利条件を満たすとクリアとなる。バトルフィールドはマス目上であり、APと呼ばれるポイントを消費して攻撃などを行う。加えて、部位破壊というシステムがあり、活用すれば戦略的に有利を取れる。

特徴① 重厚な世界観とメカ
特徴② 部位破壊を活かして戦略的に敵を無力化
特徴③ 塗装システムで自部隊の機体を色替え
魅力① 豊富な編成要素で自由に戦略を立てられる
魅力② がっつりと戦術を考えるのが楽しい
『鋼嵐 – メタルストーム』のゲーム情報

特徴① 重厚な世界観とメカ

貴重な資源を求めて陰謀が渦巻く「ミハマ島」

『鋼嵐-メタルストーム』の舞台は、陰謀が渦巻く激戦地「ミハマ島」だ。ミハマ島では「シエラム」という新元素を巡って、様々な勢力が覇を競っている。作中で使われるメカ「ST」もシエラムの合金を使った陸戦兵器だ。

STは各パーツを組み替え可能な二足メカであり、多種多様な武器を使いこなせる汎用性から正規兵はもちろん傭兵も使用している。本作の主人公「カイ・ニューマン」も物語開始時点ではST乗りの傭兵として活動しているぞ。

陰謀に抗う主人公「カイ」が主人公

主人公のカイは傭兵として功績を挙げた結果、「ノース連合」の正規兵へと取り立てられる。しかし、ノース連合が抱える巨大な陰謀へと巻き込まれ、仲間とともに指名手配犯として追われる立場になってしまう。

島にはレジスタンス「シンダーズ」をはじめ様々な勢力が存在しており、カイはそのときの状況に合わせて各勢力と協力したり、敵対したりしながら、ミハマ島での生き残りを図っていく。そして、島の裏に渦巻く陰謀を暴くべく戦い始める。

なお、物語でのシチュエーションは、バトルのフィールドや勝利目的にも影響している。施設からの脱出を図っているときは数ターン以内の脱出、誰かの護衛をしている場面では対象の生き残りが勝利条件になるなど、状況に応じた戦略が求められるぞ。

特徴② 部位破壊を活かして戦略的に敵を無力化

4つの部位ごとに役割が異なる

『鋼嵐 – メタルストーム』のバトルを特徴づけるシステムとして「部位破壊」がある。頭部破壊で機体は退場となるが、腕の破壊で装備してた武器を使用不可（※）にしたり、足の破壊で移動力と回避率を下げたりできるのだ。
※片手武器の場合。両手武器の場合は使用できるが命中力が大幅に低下する

腕と足は頭部に比べてHPが少なめなため、積極的に狙うことで戦略的な有利を取りやすい。例えば、ひとつの武器のみ持った機体なら腕を狙えば早期に無力化できるし、近距離攻撃のみの機体なら足破壊後は射程外から一方的に蹂躙できる。

部位破壊を得意とするジョブがある

操縦士には、得意分野の傾向が分かる「ジョブ」が設定されている。例えば、「格闘家」は高火力の一点集中でパーツ破壊が狙いやすく、「狙撃手」はスキルによって狙ったパーツを攻撃しやすい。

特徴③ 塗装システムで自部隊の機体を色替え

カラーとエンブレムで好きなイメージを構築

機体は塗装で彩色を変更できる。頭部、左腕、右腕、足パーツごとに用意された4つの「彩色エリア」をワンボタンで色替え可能だ。質感も「メタリック」「つや消し」「光沢」など種類が存在する。

なお、パーツだけでなく、武装も3つの彩色エリアで調整可能だ。機体に合わせて塗装しても良いし、デフォルト色や「つや消し」を採用して銃を量産品・消耗品として見なしている感じを出しても良い。お好みのロールプレイに合わせても良さそうだ。

デカールも使用可能

ロールプレイを楽しめる要素としては、彩色だけでなく「デカール」も存在する。各パーツには2つのデカールを、「大盾」などの一部の武装は1つまでデカールを貼り付けできるぞ。

なお、彩色のパターン情報は「マイカラー」で保存でき、他の機体にも即時反映可能だ。部隊のカラーを統一したうえで、統一されたデカールや、数字のデカールを貼れば、自分の部隊だという感じが増すだろう。

塗装はムービーにも反映

機体の塗装はバトルだけでなくイベントムービーにもきちんと反映される。加えて、PC版だとより高画質の映像を見られるので、塗装にこだわりがある人はモバイル版だけでなくPC版もオススメだ。

魅力① 豊富な編成要素で自由に戦略を立てられる

操縦士とSTでユニットを構築

『鋼嵐 – メタルストーム』ではひとつのユニットを作る際に組み合わせられる要素が多数ある。大きく分けると「操縦士」「パーツ」「武装」の3つであり、操縦士の能力がパーツや武器に強く影響するぞ。

操縦士は得意分野に影響

操縦士は「免許」「ジョブ」「ステータス」によってSTと武器のおおまかな得意分野が変わり、「操縦士特性」「携帯スキル」「神経回路」でより細かな得意分野が決まる。まず、免許は「軽型ST」「中型ST」「重型ST」のどれに乗れるかを表したものだ。

続いて、ジョブは操縦士のおおまかな得意分野を表し、「ジョブ特性」と呼ばれるジョブごとに用意されたパッシブスキルも付属する。例えば、格闘家は射程が短いが高火力の格闘武器が得意であり、敵パーツ破壊時に「再行動」が可能になるジョブ特性を持つ。

各ジョブの大まかな役割
格闘家	・強力な単発攻撃によるパーツ破壊が得意なアタッカー・パーツ破壊時や敵撃破時に「再行動」ができる・育成すれば「追撃」でダメ押しの一撃もできるため、やられる前にやるが達成しやすい
遊撃手	・中距離からの連続攻撃が得意な火力支援役・味方の攻撃に呼応して「協力攻撃」を発動する・育成すれば、位置取り次第でさらに火力が伸び与ダメージが跳ね上がる
狙撃手	・長距離から単発攻撃を放つ牽制役・格闘家ほどの火力はないが「再行動」を持ち、壊せるパーツから確実に壊していける・育成して覚える「警戒射撃（味方への攻撃前に先制攻撃を発動）」と合わせて、敵が接近するまでに削っていける
戦術官	・「戦術武器」を使用した範囲攻撃や超遠距離攻撃が得意・戦術武器はAPとは別に弾数をリソースとして持ち、使い切るとクールタイムが発生する・ジョブ特性も戦術武器の能力を底上げするものが多く、育ちきれば無条件で2回行動ができるため、序盤から大勢の敵を削れる
守護者	・近くの味方への中距離攻撃を代わりに受けるタンク役・大盾などでダメージを軽減しつつ「反撃」も行う・育てるほど生存能力と反撃の威力が上がり、被ダメージ軽減と与ダメージの両方に貢献する
整備士	・「回復ユニット」による回復が得意なヒーラー・遊撃手ほど火力は無いが「協力攻撃」で火力支援も行う・育てれば育てるほど回復性能と協力攻撃の性能が上がり、近くの味方を強固にサポートする

ゲームに慣れるまでは初期メンバーがおすすめ

主人公のカイと初期の仲間ディアナ、グラン……の3人は配布キャラかつ低レアだが、ジョブは「格闘家」「狙撃手」「整備士」に分かれており、バランスが取れている。そのため、はじめはこの3人を軸に編成するのがオススメだ。また、この3人はゲームをやり込めばレア度を上げられる特別な仕様を持つので育てて損はしない。

操縦士のステータスが武器に影響

操縦士のステータスは被ダメージを減らす「防御」以外は、ステータスに応じた武器・ユニットに影響する。例えば、格闘家は「格闘」が高く「格闘武器」の性能を底上げする。狙撃手なら「狙撃」と「狙撃武器」だ。

ただし、同じジョブでもステータスは細かく異なる。例えば、格闘家の一番高いステータスは「格闘」だとしても、2番目に高いステータスは「遊撃」だったり「狙撃」だったりとキャラによって違うぞ。

そのため、「遊撃」が得意なら散弾銃をサブ武器として持たせるなどの選択肢が発生する。遊撃手が使う場合に比べれば威力は下がるが、散弾銃の全パーツへの同時ダメージは格闘武器には無い特徴であり、役に立つ場面は多々あるからだ。

なお、本作にはジョブ間でダメージ・被ダメージに補正をかける仕様（いわゆるタイプ相性）は無いため、編成の自由度は高い。操縦士と武器の特徴を組み合わせてシナジーを考えるのは楽しいぞ。

武器の種類とおおまかな説明
ナックル	・片手で装備する格闘武器・パイルバンカーと比べて重量が軽め・会心率が高めの単発攻撃
パイルバンカー	・片手で装備する格闘武器・ナックルと比べて重量が重め・高火力の単発攻撃
長柄	・両手で装備する格闘武器・隣接している敵だけでなく斜めにいる敵も攻撃できる
機関銃	・片手で装備する遊撃武器・中距離から10発以上の弾丸を連続発射する・各弾丸はパーツをランダムで狙う
散弾銃	・片手で装備する遊撃武器・中距離から10発以上の弾丸を連続発射する・敵の全パーツを均等に狙う
ガトリング	・両手で装備する遊撃武器・中距離から10発以上の弾丸を連続発射する・各弾丸はパーツをランダムで狙う・機関銃より重めだが攻撃力は高い
アサルトライフル	・片手で装備する狙撃武器・遠距離から単発攻撃を行う
狙撃ライフル	・両手で装備する狙撃武器・遠距離から単発攻撃を行う・狙撃手が使えば指定したパーツを狙って攻撃できる
小盾	・左手に装備可能な盾・外付けでHPや装甲を持ち、一定確率でパーツへのダメージを肩代わりする・低火力だが格闘武器としても使用できる
大盾	・左手に装備可能な盾・重量STのみ装備できる・外付けでHPや装甲を持ち、パーツへのダメージを確実に肩代わりする・低火力だが格闘武器としても使用できる
ミサイル	・肩に装備する戦術武器・中型STのみ使用可能・超長距離から敵単体に高火力ダメージを与える・弾数が尽きるとしばらく使えない
ロケット	・肩に装備する戦術武器・中型STのみ使用可能・超長距離から複数の敵を狙う・弾数が尽きるとしばらく使えない
レールガン	・ユニット（頭部のスロット）に装備する戦術武器・中型STのみ使用可能・直線上にいる複数の敵を攻撃する・弾数が尽きるとしばらく使えない

ライターの好みは「守護者」と「機関銃」の組み合わせ

本記事のライターが気に入っているのは、ジョブ「守護者」と武器「機関銃」の組み合わせだ。敵の攻撃による味方の部位破壊を阻止できる安心感と、反撃で馬鹿にならないダメージを発生させる姿が頼もしいからだ。

育成が進むと守護者の1ターン毎の味方を守る回数は増え、反撃の機会も増えていく。実質的にこちらの攻撃回数が増えるのに等しく、良い武器を装備させておけばサブアタッカーと呼べるレベルのダメージを発生させるぞ。

初期メンバーとも相性が良く、整備士による回復はもちろんのこと、機関銃によってHPの減ったパーツを格闘家や狙撃手で削り切るといった連携が見せられる。機関銃は部位別のダメージが偏ることもあるが、偏ったほうが散弾銃や狙撃ライフルによるパーツ破壊は狙いやすい。

魅力② がっつりと戦術を考えるのが楽しい

部隊を運用して効率的に敵を撃破していく戦術ゲーム

『鋼嵐-メタルストーム』は、がっつり自分で考えて遊べるシミュレーションRPGだ。プレイヤーはユニット（操縦士＋ST）ごとに得意分野を伸ばしたうえで、任意のユニットを出撃させられる。5人出撃可能な場面で「狙撃手」の操縦士を2人にするなど、編成を多少偏らせても、独特の強みを活かせて面白い。

逆に、マップや敵に合わせて「操縦士」「機体」を用意するのもありだ。適正レベルに対して操縦士の育成アイテムと武器は多めに手に入るため、序盤はある程度多くの操縦士を育てて自分の好みに合った操縦士を探すのも良い。

ただ、どのようなプレイスタイルでも部位破壊を活かして相手の強みを潰しつつ、自分の強みを活かしていくという基本は変わらない。格闘機の脚部を破壊して接近を阻止したり、敵に狙撃される前に狙撃で腕を壊したりと敵を封殺しつつ……逆に相手の部位破壊狙いの狙撃を大盾でそらすなど、場面に合わせた戦術を駆使するのも本作の醍醐味だと感じられた。

1ユニットをどう組み合わせるか、どう育てるか、どうユニット同士を組み合わせるか……といった長期的・戦略的な観点からも、バトル中に臨機応変に対処していく短期的・戦術的な観点からも、本作はSRPG好きが満足できる作品だろう。

『鋼嵐 – メタルストーム』のゲーム情報