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死後の世界「ワンダーランド」を舞台に、“罪”を抱えた少女たちが戦うローグライトアクション『クライムライト/CRYMELIGHT』。
フリューが2026年11月5日に発売を予定している本作は、『不思議の国のアリス』をモチーフにしたダークで幻想的な世界観と、「懺悔するほど強くなる」がコンセプトだ。
“罪”にフォーカスしたストーリー、繊細な2Dグラフィックをはじめ、歯応えがありつつも初心者に配慮されたアクション要素、ビルド構築なども楽しめる内容となっている注目作といえる。
本記事では、東京ゲームショウ(TGS)2026の試遊、およびSteamで配信されている体験版をもとに『クライムライト』の魅力をお届けしていく。
目次
手描きの絵本のような世界「ワンダーランド」で物語が始まる
『クライムライト』をプレイしてみて、まず引き込まれたのが独特な世界観だ。
舞台となるのは、死者の魂が囚われる牢獄「ワンダーランド」。主人公は記憶を失った少女、アリスだ。
『不思議の国のアリス』を思わせるモチーフ、可愛らしい少女たち、手描きの絵本のような現実味の薄い雰囲気で、こうした要素が好きな人には特に刺さる作品になりそうだと感じた。世界観を重視する筆者としても、その期待は裏切られなかった。
アリスはいきなりゲームに巻き込まれ、「ハートのクイーン」と「コロシアイ」をして勝てば「自由」が手に入る、と告げられる。ハートのクイーンを倒せば生き返ることも、天国に行くことも、生まれ変わることもできるという。
突拍子もない展開ではあるが、シンプルでわかりやすい目的に加えてキャラクターの魅力もあり、序盤から強く惹かれた。
“生前”を想像したくなる、『不思議の国のアリス』の少女たち
アリスをはじめとした、コロシアイに参加する少女たちは「招待者」と呼ばれ、皆何らかの“罪”を抱えてワンダーランドに来ている。
アリス、メアリ、チェシャ、マッド、マーチ…そして白兎。いずれも『不思議の国のアリス』に登場するキャラクターの名前を冠した可愛らしい少女のビジュアルになっており、チェシャならチェシャ猫つながりで尻尾がある、マッドならマッドハッター(いかれ帽子屋)つながりで帽子をかぶっている、などデザインにも各モチーフのエッセンスが感じられる。
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| アリス | メアリ | チェシャ |
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| マッド | マーチ | 白兎 |
そのうえで、絆創膏、血液バッグにスリッパ、縄、手錠など、生前の境遇を示唆するようなデザインになっているので、「彼女たちにはどんな秘密が隠されているんだろう」と興味を抱かざるを得なかった。つい生前の“正体”を予想しながらストーリーを追ってしまうのだ。しかも一人ひとり、ハッキリと個性があってわかりやすい性格をしているのも魅力的なポイントといえる。
アリスは強気な言動で周りに対しても刺々しいが、随所に優しさが見え隠れするし、メアリは真っ白な見た目に違わない純粋無垢な性格で、周りに関わろうとしないアリスを強引に巻き込んでいく。
チェシャは人懐っこく明るい性格に見えて、心には深い傷を負っていることが体験版で語られるし、マッドは朗らかで優しい振る舞いをしていながら、内には狂気を秘めていることがほのめかされる。そしてマーチはコロシアイに参加する招待者の1人でありながら、ティーパーティの準備に勤しむばかりで戦おうという素振りをまるで見せない。
そんな彼女たちには、招待者ではないメアリを除いて「ワンダークライム」という力も与えられている。
ワンダークライムは使用者の魂に刻まれた罪悪感を引き出し、それぞれ異なる形で顕在化させたもの。アリスの場合は、翼のある可愛らしい骸骨のような見た目をしている。しかしワンダークライムは強力な一方で、使うほどに心の傷を広げ、封じていた記憶や罪を呼び覚ましてしまう危険も伴う。
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実際に体験版では、コロシアイを重ねるたびにアリスの過去が垣間見えていた。つまりワンダークライムという設定そのものが、戦えば戦うほど、ストーリーを進めれば進めるほど、キャラクターの過去が明らかになっていく理由付けにもなっているのだ。
こうして刺激されたプレイヤーの「なぜ?」は、ストーリーで拾い上げられていく。
体験版の範囲では詳しい背景が描かれたのはチェシャのみだったが、チェシャの“罪”について知ると、『クライムライト』で描こうとしている“罪”とは何か、作品を通して何を描こうとしているのか、片鱗が見えたように思う。
ムービーの雰囲気からは陰鬱なシーンや、凄惨なシーンの予感もあるものの、少女たちが抱えている“罪”に向き合った先に何が待っているのか、知りたいと思わずにはいられなかった。プレイヤーに対して問いかけを残すようなストーリーになっているので、ぜひ体験版をプレイして確認してほしい。
「イラストが動く」体験と奥行きのある2D世界が没入感を高める
キャラクターの描写やグラフィックも、ストーリーへの興味を加速させる、本作の大きな魅力だ。
キャラクターの会話シーン
『クライムライト』は会話シーンのクオリティにも強いこだわりが感じられる。会話シーンではキャラクターのイラストが表示されるのだが、発言に合わせて口が動く…だけでなく、ふっと微笑んだり、手を口元に添えたり、会話の流れに沿って視線が移ろったり、さらには首を傾げてみたり。まるで漫画やイラストが動いているように、表情や仕草が変化していくのだ。
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アニメーションとも、3DCGとも違い、1枚絵が切り替わるのでもない、「イラストが動く」という点に本作ならではの体験がある。繊細なタッチで描かれたイラストそのままにポーズや表情が細かく変わるので、可憐さや儚さが失われずに表現され、自然とキャラクターに感情移入できた。
なお、こうしたキャラクターたちの表情やポーズは「ティーパーティ会場」内の「書庫」の「本を読む」から各パターンを見ることができる。
それだけでなく、ティーパーティ会場や戦闘時に表示されるミニキャラクターも閲覧できるので、ぜひこちらもじっくり見てみてほしい。
デフォルメされたミニキャラクターは細部まで作り込まれており、フィギュア化できてしまいそうなクオリティだ(ぜひ販売してほしい)。アリスの蝶のような髪飾りから、どこか不機嫌そうな表情、髪や服の陰影もはっきりとわかるように描き込まれているので、立ち絵とはまた違った味がある。何より可愛い。
ちなみに書庫ではストーリーを読み返したり、キャラクターの説明も閲覧できるようになっている。
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特に面白いと感じたのは、各テキストがアリス視点でつづられている点だ。アリスがそれぞれのキャラクターをどう見ていたのか、ストーリーの展開をどう感じていたのか、といった心情もわかるようになっているので、ティーパーティ会場に戻るたび、書庫に情報が追加されていないか確認しに行く癖がついてしまった。
2Dグラフィック
そしてグラフィック面では、背景などの美しさも没入感を高める一助となっている。
冒頭の「ハートのクイーン」戦は、精緻な描画で思わず手を止めて見入ってしまうほど美しい。ハートのクイーン自身の衣装はもちろん、光が差し込む床や絨毯の色合い、模様から窓のデザイン、立体感の感じられる鎧まで、本作のグラフィックに大いに期待を膨らませられる戦闘だった。
ステージは手描きのような2Dグラフィックで現実味が薄く、幻想的かつ不気味な雰囲気を醸し出している。画角をアリスに近い視点にできる「ワンダービューモード」にするとさらに没入感が増し、まるで夢の世界に迷い込んだかのような気分にさせられる(ただし、戦闘は「バトルビューモード」の方がやりやすいので好みで切り替えよう)。
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また、特に「ティーパーティ会場」がわかりやすいのだが、本作では歩き回った時にオブジェクトから離れるとぼやけるといった、遠近感のある表現が用いられている。2Dでありながらも、奥行きや立体感が感じられるように工夫が凝らされていた。
少女たちの間で時折催されるティーパーティでは、繊細に描き込まれた薔薇やティーポット、お菓子なども見ることができる。1枚のイラストとして見てもハイクオリティで、アリスたちが美味しそうにお茶を飲むものだから、つい「こんなティーポット欲しいな」と思ってしまった。
『クライムライト』のグラフィックの妥協のなさは正直、体験版をプレイしてみて一番驚いた部分かもしれない。インタビューでも開発者の礒部氏が「キャラクターのかわいさや魅力を最大限届けるためには、2Dで表現するのが一番合っていると感じた」と語っていたが、「これは確かに2Dでなければできない体験だ」と思わされた、というのが本音だ。
シンプルで多彩なアクション。選択肢を縛らない自由度の高い戦闘
ここからは戦闘要素について取り上げていこう。『クライムライト』の戦闘は、バリエーション豊かな攻撃手段を使って多彩なアクションを楽しめる。
ただしコンボなどはそれほど複雑ではなく、操作自体はワンボタンで発動できるシンプルなものだ。敵やシチュエーションによって有効な攻撃こそあるものの、「こうしなければ勝てない」というものはなく、様々な攻略法を取ることができるので、自由度も高い。アクションゲーム初心者でもスムーズに入っていけるだろう。
攻撃のバリエーションとしては通常攻撃、強攻撃、クライムライドからの跳ね返し、掴みなどがある。さらに長めの無敵時間が発生する回避アクションもあり、それぞれのアクションを場面に応じて使い分けられるようになると戦闘を一気に楽しめるようになった。
ちなみにシンプルな2Dの戦闘ではあるが、ステージには上下左右に一定の広がりや障害物があるため、思った以上に空間を活かした戦いを求められる。敵を避けて動いたり、複数の敵を誘導して一か所に集めて一網打尽にしたりと、どう戦うかを考える戦略性が面白かった。
通常攻撃と強攻撃
通常攻撃は連続で押すとコンボに変化し、強攻撃に派生することも可能だ。
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敵にはそれぞれ怯み値のようなものが設定されているらしく、最初のステージから登場するトランプ兵などは通常攻撃1発で怯むので、通常攻撃を当ててから強攻撃につなげると簡単かつ爽快に大ダメージを叩き出すことができた。
また、強攻撃は溜めれば複数の敵を貫通しながら遠距離まで届く。
接近前にあらかじめ敵の体力を削っておくことが可能なほか、一度に何体も敵が出てきた際の攻撃手段、さらに敵の攻撃が激しく近づくことができないシーンで溜めておき、反撃タイミングで撃つ、といった使い方もできる。
クライムライド
さらに、『クライムライト』ならではのアクションがクライムライドだ。
クライムライド中は高速移動が可能で、ステージ上の移動、敵との距離を一気に詰める移動手段として使えるほか、敵の広範囲攻撃の予兆内から急いで離脱したい時にも有用だった。
また、クライムライド中に「ライドアタック」を繰り出すことで多段攻撃を行えることに加え、敵のショット(遠距離攻撃)や、投げた敵も跳ね返すこともできる。敵の中には遠距離からホーミング性能つきの弾を撃ってくるものもいるのだが、クライムライドで跳ね返すことで効率よく倒すことができたので、幅広い用途で使えるアクションだ。
ただし、ギリギリを狙いすぎたり、敵に近づきすぎると跳ね返しが間に合わず被ダメージがかさんでしまいやすい。万能の攻撃手段ではないので、安全に立ち回りたい時は相手の攻撃を待ってから堅実に跳ね返しを狙うなど状況に応じた判断は必要だが、遠距離からのショットを主体に攻撃してくる強敵に対しては特に有効だった。
掴みと投げ
『クライムライト』には、掴みや投げ、さらには引きずり・引っ張りといったアクションもある。
掴んだ敵は投げ飛ばすことができ、敵に当てるとダメージを与えられるので、複数の敵に囲まれた時などは効果的な攻撃手段になった。さらに、掴んだ状態からクライムライドを行うか、クライムライド中に掴みを行えば引きずって移動もでき、投げた時の速度や威力が上昇する。
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盾のトランプ兵など一部の敵は引きずることができず、引っ張り状態になるが、引っ張りゲージが最大になった状態で掴みボタンを押せば特殊なリアクションに派生する。
盾のトランプ兵の場合は敵を投げ飛ばすと同時に盾を壊すことができたので、通常攻撃ではなかなか倒せない敵に対してはとりあえず掴みを試してみる、などの使い方が良さそうだと感じた。
回避と番人(ボス)
『クライムライト』をプレイするうえで、アクション面の重要な要素になるのが回避だ。
回避には無敵時間が発生するので、通常の移動では避けられない攻撃もすり抜けることができる。敵の攻撃には予兆が表示されるため、予兆が見えたら回避するようにすると被ダメージを抑えやすい。
特に回避が重要になると感じたのは番人(ボス)戦だ。番人との戦いは雑魚敵と比べるとかなりアクション性が高く、回避ができるかできないかで、難易度が大きく変わる。
体験版で戦えた「ダム」は全ての攻撃に予兆があったが、HP50%以下になった後半からは4連続攻撃をしてきたり、攻撃スピードが上がるなど、初見クリアは難しかった。
高速移動で背後を取ってくるモーションも駆使して翻弄してくるので、攻撃を見極めながらわずかな隙に反撃しなければならない。
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ただ、攻撃のタイミングは全て音で知らせてくれるようになっていて、音が鳴ったら回避、で避けられたので、慣れると回避も楽しくなってくる。リトライを繰り返してノーダメージクリアができた時は快感だった。
倒されるたび巻き戻る。繰り返すほど深まるローグライトの味わい
本作にはローグライト要素があり、アリスがコロシアイで力尽きるたびに時間が巻き戻り、再度挑戦する流れになっているのも特徴だ。
言ってしまえば「最初は勝てなくても当たり前」で、失敗とリトライを前提にしたゲームシステムである。失敗時、一部アイテムは消えずに残るが、コロシアイごとにリセットされる要素として「クライムカード」と「マップ」などがあり、その回に揃ったカードやスキルによって戦い方を変えていくことができる。
クライムカード
クライムカードはトランプのようなスキルカードであり、プレイヤーはクライムカードをスキルとして使いつつ、5枚の手札でポーカーの「役」も狙うことになる。
どのカードが出るかはランダムだが、「攻撃力上昇」や「強攻撃のダメージ上昇」「HP上昇」など様々な効果がある。「ワンペア(同じ数字を2枚)」や「ツーペア(同じ数字2枚を2組)」、「フラッシュ(5枚全て同じマーク)」といったポーカーの役を揃えれば、各効果が強化されていく。
どの組み合わせでどの役が成立するかについても、カードを選ぶ画面から確認できるので、ポーカーに詳しくなくても心配はいらない。
引いたカードに応じて自分の立ち回りを変化させることもできるし、自分の立ち回りに合ったカードを選んでいくこともできる。ここにポーカー要素も加わり、数字やマークを意識したカード選びも絡むことで、ビルドに深みが生まれていた。
カードには多種多様な効果があり、HP強化や強攻撃強化などよく使うアクションの強化のほかにも、強攻撃の最大チャージヒット時に確率でスタン付与、アーマー削り、体力回復、クライムライド中に竜巻発生、回避時衝撃波発生など、多彩なバリエーションがある。
これらのラインナップを見るだけでも、「これ使ってみたい」と結構ワクワクしてしまった。クライムライド中に竜巻発生を取ると、普段は強攻撃主体で戦っていてもクライムライドを使いたくなるし、回避時衝撃波発生を取るとわざと敵の近くで回避をしてみたりもする。カードによってプレイスタイルを変えて遊んでみるのも、ひと味違った体験ができて楽しめた。
マップ
そして、回ごとのビルド構築に影響する要素としてはマップも存在する。
マップには1マスごとに異なる効果が用意されており、分岐するルートを進みながらアリスを強化していく仕組みだ。マップの特定のマスに乗ることで、戦闘勝利時にクライムカードを入手できたり、派生スキルや必殺技といった強力なアクションが使えるようになる。中には武器強化アイテム入手や回復ができるマスもあり、どのルートを選ぶかが攻略の鍵になる。
特に『クライムライト』は回復手段が限られているので、HPが減っているかどうかでルートの変更も検討価値がありそうだ。
カード入手効果は該当するマスの上に乗っている間しか効果が得られないため、手札を増やして役を揃えることを優先するか、派生スキルなどのアクション取得を狙うかで、プレイヤーによって違いが出てくるだろう。どのマスに何の効果があるかはあらかじめ確認できるため、「何の効果を取りたいか」でルートを逆算しておくとビルドも組みやすかった。
派生スキルと必殺技
体験版を遊んだ限りでは、特に派生スキルの取得をおすすめしたい。
派生スキルはリキャスト(再び同じスキルが使えるようになるまでの待ち時間)があるアクションで、強攻撃ボタンで発動でき、しかも使用回数の上限がない。
派生スキルは複数セットでき、何段目のコンボで強攻撃ボタンを押したかでどの派生スキルが発動するかが変わる。左のスロットであれば通常攻撃1回の後に強攻撃で発動し、中央のスロットであれば通常攻撃2回の後に強攻撃で発動する…といった具合だ。
筆者が使った中では、「リペルループ」が非常に強力だった。
使用すると一定時間、アリスの周囲を蝶が飛ぶようになり接触ダメージが入る。そのため、敵に密着した状態で立ち回ると面白いように火力が出て、苦戦していたボスもすんなり倒せてしまった。
一方の必殺技は派生スキルに比べて発動までに時間がかかるので、あまり連発はできない。
もちろん、必殺技の方がより強力な効果になっているので取れるものなら取っておきたい。派生スキルと必殺技は両方取ることも可能なので、どちらを優先して取得するか、優先度を決めたうえでルートを決めると良さそうだ。
アイテムショップ
また、マップ上に出現する「アイテムショップ」のアイテムも攻略を有利にしてくれる。
アイテムには攻撃力が20%アップする「処刑人のナイフ」をはじめ、強力な効果が発動するものが多い。
交換用の「スピリット」はコロシアイ挑戦のたびにリセットされ、毎回1から集める必要はあるものの、アイテム交換はステージ攻略を進めるための有力な選択肢になりそうだ。
コロシアイ挑戦時、今まで挙げてきた要素はランダムで切り替わるので、コロシアイに赴くたびに違う体験が待っている。しかし繰り返すほどにカードの効果やマップのルートなどに対する理解度が深まり、ビルド構築の精度が上がることで、比例して爽快感も増していく。ローグライトが好きなプレイヤーなら「これこれ」と満足できる仕上がりになっていると感じた。
| ※マップについては開発者の礒部氏が、体験版の段階ではまだ判断の面白さを十分に出しきれておらず、報酬の配置や選択肢の見え方などを製品版に向けて調整中だとインタビューでお話しされています。そのため、内容に関しては製品版で変わる可能性があります。 |
1戦するたび、少しずつアリスの強さを引き出していく
カードなどは回ごとにリセットされる一方で、コロシアイで入手した「罪産」(持ち帰れるアイテム)は手元に残り続ける。『クライムライト』では、それらのアイテムを使ってアリスの能力を強化し、コロシアイへの挑戦を繰り返していくことになる。
初見のステージで力尽きながら、そのたびに少しずつ能力を強化していくことが前提のシステムになっているため、特に序盤の難易度はやや難しく感じられるかもしれない。
また、ローグライト系のゲームに慣れていない場合も理不尽さを感じるかもしれないが、『クライムライト』には難易度に「STORY」と「NORMAL」の2つが用意されているので、アクションが苦手でも世界観が好きで遊びたい、という場合はSTORYがおすすめだ。
STORYならアリスの攻撃力がアップし、敵から受けるダメージも低下するため、戦闘がかなり楽になる。
筆者は「NORMAL」で体験版をクリアしたが、やはり何度も失敗しながら、持ち帰ったアイテムで少しずつアリスを強化して先のステージへと進んでいった。
ただ、繰り返すうちにだんだんと「こう立ち回ればいいのか」とわかってくるので、最初はあっという間にやられてしまっていたステージでも、どんなアクションや立ち回りが効果的なのかを試行錯誤したり、敵の動きに慣れてくるとノーダメージで突破できるようになる。上達の手応えがダイレクトに感じられるのは素直に楽しかった。
しかも、持ち帰ったアイテムを使ってアリスの能力を強化すれば、初めは大苦戦していたようなステージでも、信じられないほどスピーディに周回できるようになるのが最高に気持ちいい。
アリスの能力や武器は、ティーパーティ会場にある「懺悔部屋」「仕立て部屋」「時計部屋」で強化できる。
懺悔部屋
「懺悔部屋」はその名の通り「懺悔」と「昇華」を行うことができ、様々なアイテムの入手やアリスの強化ができる。本作のコンセプトである「懺悔するほど強くなる」は、キャッチコピーにとどまらず、ゲームの強化システムの軸になっているわけだ。
懺悔には「断末魔の思念」が必要で、コロシアイで特別な敵を倒すと手に入る仕組みだ。懺悔を行うと「罪」や「思鉱」、「歯車クッキー」などの「罪貨」(持ち帰れるアイテムのうち、貨幣として使えるもの)や、アリスが装備できるアクセサリーが排出される。
このうち、罪がアリスの能力強化に必要な罪貨で、懺悔部屋の「昇華」で使用する。
昇華では、「最大HP強化」「回避回数強化」「攻撃力強化」「防御力強化」「復活回数増加」の5項目が確認できた。いずれもコロシアイでの戦闘を有利に進められるようになる効果なのだが、特に恩恵が大きかったのは「回避回数強化」「復活回数増加」だ。
復活回数増加はそのままの効果で、アリスが力尽きた時に復活できるようになる。ミスのカバーができるようになるのでシンプルに強く、安心感も増す。
回避回数強化は実際に使ってみると非常に便利で、初期状態では連発ができない回避を連続で行えるようになるので、「少し速く回避しすぎてしまった」ような、タイミングを間違えた時でもリカバリーが効くようになる。そのため、ギリギリのタイミングを狙わなくても良くなり、アクションの難易度がグッと下がった。
回避回数強化と復活回数増加のレベルを上げたところから、戦闘が一気に楽になったと感じたので、戦闘が難しいと感じた場合は最優先で取りたい項目になりそうだ。
なお、罪は懺悔のほかにもコロシアイで敵を倒したり、「書庫」の「罪務」を達成することでも手に入る。特に「罪務」は、いわゆるミッション報酬のような形で罪を貯められるので効率が良い。コロシアイに向かう前に罪務を確認し、目標を定めるようにするとモチベーションにもつながった。
しかも、懺悔システムが世界観をそのまま落とし込んでいるところも上手い。懺悔して“罪”と向き合い、昇華することでアリスが強くなっていく、という心の成長を表していて、ワンダークライムの使用から“罪”を自覚し、前に進んでいくまでがシステム面でもしっかりと反映されていると感じた。
仕立て部屋
「仕立て部屋」では、武器の強化やアクセサリーの装備ができる。
武器の強化にはレベルアップとスロット付与があり、武器は強化することで派生スキルの3枠目、4枠目が解放できる。スロットは強化を行うたびにランダムで効果がつく仕組みのようだ。
動物の敵へのダメージが増加する「調教師」など特化型の効果のほか、汎用性が高い「攻撃力アップ」も確認できたので、プレイヤーの好みやステージに合わせて自由度の高い運用ができる。スロット効果によってはビルドに影響する可能性もあるので、製品版でのやり込みが楽しみになった。
「仕立て部屋」で装備できるアクセサリーも、オーソドックスなものから尖った性能のものまで揃っている。
回避のクールタイムが5%減少する「回避の羽根」は汎用性高く使えるし、HPの回復手段が少なく、かつ回避が強力な本作においては、HP40%以下で敵に与えるダメージが30%増加する効果を持つ「赤い靴」なども面白い。
アクセサリーはアリスが何度力尽きても失わないので、アクセサリーを軸にクライムカードやマップでの選択からビルドを組み立てていくのも楽しかった。シナジーが発生する組み合わせを見つけられると、さらにやり込みの面白さが増しそうだ。
時計部屋
そして「時計部屋」では「世界の管理(世界改変)」という、なんともワクワクする機能が使える。
世界の管理で発動した効果は昇華と同じく永続発動するので、解放していくほど戦闘が有利になっていく。
ステージ報酬に必殺技が出現するようになる「切り札の時刻」、マップ上に回復マスが出現するようになる「安息の時刻」など強力な効果が並ぶ。中でも、カード・スキル・ステージ報酬のリロール回数が増える「時計巻き戻し」はビルド構築のしやすさに大きく影響してくるので、真っ先に取っておきたい効果だ。
序盤こそコロシアイに向かってもすぐにやられてしまって、何の罪貨も得られずに戻ってくる…ということが多発していたが、昇華や世界の管理を行うと、同じ戦闘とは思えないほどに快適に進めるようになり、まさしく世界が一変する感覚が味わえた。
キャラクターからグラフィックまで、独自の魅力を持つ注目作
『クライムライト』の魅力は、ストーリー、キャラクター、グラフィック、戦闘などの各要素が一体となって独自の体験を生み出している点にある。
『不思議の国のアリス』をモチーフにした少女たちが、それぞれの“罪”を抱えながら心にしまい込んだ後悔や罪悪感と向き合い、昇華していく。その体験をアリスたちとともに味わえるのが本作の面白さであり、奥深さだ。
手描きのようで魅力的なキャラクターと、こだわり抜かれた2Dグラフィックも物語への没入感を高めてくれていた。「懺悔するほど強くなる」というコンセプトの強化やビルド構築も物語と深く結びつき、アクション性も繰り返し試行錯誤しながら上手くなれる、幅広い層が楽しめる塩梅に仕上がっている。
本作は2026年11月5日発売予定だ。体験版も配信中なので、ぜひ遊んでみてほしい。
ゲームの基本情報
| ゲーム名 | クライムライト/CRYMELIGHT |
|---|---|
| ジャンル | 懺悔して強くなるローグライクアクション |
| プラットフォーム | Nintendo Switch 2 / PlayStation5 / PC(Steam) |
| 価格 | 通常ダウンロード版:3,278円 通常パッケージ版:4,378円 デジタルデラックス:6,578円 ティーパーティBOX:10,978円 |
| リリース日 | 2026年11月5日 |
| 公式サイト | https://www.cs.furyu.jp/crymelight/ |
| 公式X | https://x.com/_Project_Alice |
| コピーライト | © FURYU CORPORATION |
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