ゲーミングネックスピーカー「SC-GNW30」とは?
ゲーミングネックスピーカー「SC-GNW30」とは、パナソニックが開発した、長時間のゲームプレイでも快適な肩掛けスタイルで、低遅延ワイヤレスを実現したサウンドデバイスです。耳を塞がずに臨場感を味わえるゲーミングネックスピーカーというデバイスの中でも「SC-GNW30」は、家族やリビングでも使用できるように改良されたほか、前モデルからさらなる進化を遂げています。
HDMIとBluetooth送信機能を搭載
これまでのモデルがゲーム時のみに焦点を当てていたため、接続方法がUSB接続のみで、スマホやテレビと接続できないという課題がありました。ただ、「ゲーム以外でも使いたい」という多数ユーザーの声を受けて、「SC-GNW30」ではHDMIとBluetooth送信機能を搭載し、スマホやテレビでも使用可能にしたとのこと。
HDMI接続だと低遅延かつより臨場感が分かるサラウンド体験が味わえるため、ゲームに最適です。Bluetoothは大きく体感は異ならないものの微量の遅延が発生するため、スマホでの視聴コンテンツにおすすめです。なお、Bluetooth機能を搭載したことで、家庭用ゲーム機などでゲーム音出力とボイスチャットが「SC-GNW30」一台で完結できるのも良い点ですね。
シアター向けネックスピーカーとして2台接続も可能に
従来のモデル「SC-GNW10」は個人の部屋での利用を想定していましたが、ユーザーからの要望が多かったため「SC-GNW30」では、大型テレビなどと2台同時接続が可能になりました。「SC-GNW30」の送信機さえあれば「SC-GNW10」の受信機でも2台同時接続が可能なので、前モデルを購入済みの人は「SC-GNW30」を1つだけ購入すれば良いそうです。
ただし、受信機と送信機はセット販売のみなので、受信機のみを1台多く購入することはできないそうです。こちらは今後要望が多ければ、受信機単体での販売を検討するとのことでした。
早速ライターが「SC-GNW30」を体験!
パナソニック様のご厚意により、早速「SC-GNW30」を装着し、映画を見たりゲームをしながら体験させていただくことに。ここからは、実際にライターが「SC-GNW30」を体験してみて抱いた率直な感想を掲載します。
音で耳を包んでいるかのような臨場感
まず音が流れてきて最初に体験したのは「耳が音に包まれている…!」という感動です。もちろんヘッドホンなどを使用すれば耳が音に包まれていることは味わえますが、何も無い空間から音が発生している感覚がとても新鮮でした。
パナソニック様が用意していた画像では、首元から音が出ている理論に基づいたものでしたが
実際に体験したのは以下の通り、音に包まれているような感覚でした。
ただ音が耳元で流れてくるだけではなく、上下左右から音が聞き分けできるほどの臨場感が、何も無い空間から聞こえてくるのです。サンプルとしてゲームをプレイさせていただいたのですが、あれだけ鳥肌を立てながらレースゲームをプレイした経験は初めてでした(笑)
この映画館のような臨場感が、ゲーム以外にも映画視聴やヒーリング用自然音声などにも使用できそうだと感じました。
長時間使用でも疲れない軽さ
また、みなさんも気になるポイントだと思いますが、「SC-GNW30」の重みは全く気にならなかったです。ライターも実際に装着してゲームや映画視聴を体験した後、インタビューを再開するタイミングで装着していることを忘れるほどでした。
なぜここまで臨場感を再現しながらも軽量化できているのかを尋ねると、重要な音声処理を行うための機能はほとんどこの送信機に内蔵されており、送信機で処理した結果だけを受信機であるゲーミングネックスピーカーに送っているとのことです。
真にすごい機能を担っていたのはこの小さな送信機だったんだ…
髪型が潰れず見た目もキレイに保てる
首掛けスタイルということもあり、ヘッドセットとは違って髪型が潰れず、見た目もキレイに保てるのは良い点だと感じました。取材ということもあり、ライターも髪をセットしてきたのですが、自分のワックスがお借りした製品につかないのも安心しました(笑)
最近はストリーマーやプロゲーマーなど、メディア露出が多いゲーマーが見た目に気を使う場面も増えているので、ゲームイベントや大会などのシーンで大活躍しそうですね。
耳や頭を圧迫せず、眼鏡とも共存可能
首掛けスタイルの他の利点として、耳や頭を圧迫しないことがものすごく助かると感じました。
「長時間のヘッドセットを付けると蒸れや痛みが伴う」「眼鏡をかけながらだから圧迫されるのが嫌」という悩みを一気に解消できます。ライターは特に前者の悩みがありイヤホンを選択していましたが、イヤホンでも耳が痛くなることがあったため、個人的にかなりストレスフリーです。
周囲の音が聞こえるため、家族との空間を邪魔しない
ヘッドホンやイヤホンとの大きな違いとして、耳を塞がないため周囲の音も聞き取ることができる点が挙げられます。取材中も耳元でゲームや映画の音声が流れつつも、同席者との会話も可能だったため、問題無くコミュニケーションを取ることができました。
大規模なゲームイベントや仲間とeスポーツを観戦する際など、周囲の音も聞きつつゲーム音を共有するといった使い方も考えられます。
スピーカーよりも周囲への音漏れが少ない
これほどの臨場感を再現できているにも関わらず、スピーカーを設置するよりも周囲への音漏れが少ないのも良い点です。実際に取材メンバーが装着者の後ろに立って聞いてみたところ、音は聞こえはするものの大きく響かなかったため、騒音の心配もありません。
ヘッドホンと違い、完全に音を独占しない
ヘッドホンと違い、ごく近い距離にいる人には音がわずかに聞こえます。
ライターは友人宅で、友人がFPSをプレイしているところを横で見ることがあります。その際は、友人はヘッドセットを付けているので、ライターは何も音が聞こえない画面をただ見ているだけでした…
ただ、ゲーミングネックスピーカーであれば、会話しながら音も共有もできるので、見ている側が物足りないと感じることも無くなりそうです。
以上、ライターが実際に体験して感じた部分ですが、利点がかなり多く利用シーンも多岐にわたると思いました。
開発者インタビュー
開発者紹介
インタビューでは、パナソニック エンターテインメント&コミュニケーション株式会社 コミュニケーションネットワーク事業部 国内マーケティング部の新城 隆仁氏(以下、新城氏)と、同事業部 ハード設計部のサンガッカーラ ウデーニ氏(以下、ウデーニ氏)にご協力いただきました。お二人のユーザーに寄り添う気持ちや、より多くの人に製品を届けたいという情熱が感じられるインタビューとなっています。

製品仕様について気になった点
Q:Bluetoothの切り替えはどう行うのでしょうか?
ウデーニ氏:送信機には入力切り替えボタンとペアリングボタンがあり、これを押すことで切り替わります。また、ネックスピーカー本体(受信機)にもボタンが3つあり、真ん中のボタンでサウンドモードを切り替えたり、マイクのミュート操作もできます。ネックスピーカー自体がリモコンになっているようなイメージですね。
ライター:なるほど、マイク機能も搭載されているのですね。
ウデーニ氏:はい。マイクも内蔵されており、ゲームでのボイスチャットだけでなく、テレワークなどにも活用できます。このマイクはAIボイスプロセッサーを使用しており、話者の声の範囲を限定して拾うため、横から話しかけられても拾いにくいのが特徴です。また、タイピング音などの周囲のノイズもキャンセルするため、クリアな音声を届けられます。
ライター:ボイスチャットで色々な音を拾ってしまう心配がありましたが、それならリビングでの使用も安心ですね。
Q:以前発売されたモデルとの違いや買い分けはどうすれば良いのでしょうか?
新城氏:前モデルの「SC-GNW10」は生産を終了し、「SC-GNW10S」を後継商品として発売します。そのため、より軽量かつ有線で充電不要なデバイスが欲しい方は「SC-GN01」を、ゲームを楽しむ個人部屋用かつテレビ・スマホ接続が要らない方は「SC-GNW10S」を、ゲームを楽しみたいかつテレビ・スマホ接続有りでリビングでの使用も考えている方は「SC-GNW30」お買いいただければと思います。
Q:バッテリーはどのくらい持つのでしょうか?
ウデーニ氏:音量や設定にもよりますが、約9時間持ちます。
ライター:9時間もですか!?それだけあれば映画も4本見れますし、仕事中のバッテリー切れも心配なさそうですね!
Q:設定について、どのようなカスタマイズができるのでしょうか?
ウデーニ氏:PC・スマホアプリと連携することで、映画視聴などの用途に合わせたモード選択から細かい調整まで自由にカスタマイズ可能です。また、設定で遅延も付けられるため、USB・HDMI・TVでの細かな遅延が気になる人も音ズレを回避できます。
首元から耳までの距離も人によっては違うので、音にこだわる人は設定を細かく調整して自身で最適解を見つけていただくこともできます。
開発の背景・コンセプト
Q:ネックスピーカーを開発するに至ったきっかけや背景について教えていただけますか?
新城氏:コンセプトは「耳を塞がずに臨場感を味わえるデバイス」という点に変わりはありません。「SC-GNW30」は様々な機器と接続し、ゲーム以外のコンテンツもサラウンドで楽しみたいというお客様の声に応えるために開発しました。
Q:イヤホンとヘッドホンと差別化で一押ししたい点はどこでしょうか?
新城氏:多くのゲームがマルチチャンネル収録であるにもかかわらず、ほとんどの人がステレオで聞いている現状に対し、サラウンド体験を提供できる点です。サラウンド環境を整えるにはコストやスペース、防音性など多くの課題がありますが、「SC-GNW30」は手軽に臨場感のあるサラウンドサウンドを楽しめるのが強みです。
Q:他社からもネックスピーカーは出ていますが、特に強みとなっているポイントはどこでしょうか?
新城氏:やはりゲームでは低遅延性が重要なので、専用無線を使って低遅延を実現している点です。また、4つのスピーカーを搭載し、それらからサラウンドで音を届けられるという独自の音響技術こそが弊社の強みだと考えています。
Q:HDMI接続するというオーディオデバイスは珍しいと感じるのですが、取り入れた意図は何でしょうか?
ウデーニ氏:PCであればUSBでもサラウンド信号を出力できますが、PlayStationなどのコンソールゲーム機は、USB接続だと2チャンネルしか出力しないという制約があります。そのため、サラウンド信号を得るにはHDMI接続が唯一の方法でした。これにより、PlayStation、NintendoSwitchやXboxなど、様々なゲーム機からサラウンド信号を受け取れるようになりました。
ライター:マルチチャンネルを拾うためにはHDMI接続しかなかったのですね。
ウデーニ氏:はい。また、お客様からゲーム用途だけでなく、テレビや映画も見たいという要望が多くありましたので、テレビからのARC(オーディオリターンチャンネル)にも対応させました。これにより、テレビに複数台のゲーム機を接続していても、SC-GNW30を通して高音質で楽しむことができます。ただし、テレビからのARCは2チャンネルまでとなるため、テレビで視聴する際は疑似サラウンドでの提供となります。それでも十分な臨場感は得られます。
製品設計・技術的なこだわり
Q:低遅延を実現するために、どのような工夫をされたのでしょうか?
ウデーニ氏:市場に出回っているゲーミングヘッドセットの多くは、専用無線を使用しています。SC-GNW30もそれと同様の専用無線を採用しています。
ヘッドセットと違う点は、ヘッドセットが2チャンネルや3チャンネルの音声しか送らないのに対し、SC-GNW30は4チャンネルの音とマイクの音、合計6チャンネルの音声を伝送しなければならない点です。6チャンネル伝送しながら、ワイヤレスヘッドセットと同等の低遅延を実現するため、専用無線のモジュールをメーカーさんと協力して、弊社独自の仕様に合わせて用意していただきました。この専用無線を使用することで遅延を抑えています。
ライター:ワイヤレスで2チャンネル以上のものを伝送すること自体が難しいのですね。
ウデーニ氏:はい、難しいです。遅延を極端に下げると無線の安定性が崩れてしまうため、安定性を保ちながら、ハイスピードアクションゲームでも遅延を感じないレベルに持っていくために、何度もバランスを取り、チューニングを重ねました。
Q:音質や指向性のあるサラウンド体験において、特にこだわって作られた点はどこでしょうか?
ウデーニ氏:SC-GNW30では、4つのスピーカーを搭載し、それぞれを独自のアンプで駆動しています。モノラルアンプを使用することで、通常ステレオアンプで課題となるクロストーク(複数信号の干渉)を大幅に低減し、音の分離を向上させています。
ウデーニ氏:物理的な部分に加え、音の信号処理においてもこだわっています。スピーカーから出た音が他のスピーカーの音と混ざり合うことで定位感がぼやけるのを防ぐため、独自のDSP信号処理技術で音を物理的にも信号処理的にもキャンセルしています。これにより、左右だけでなく、前後や上下からの音も精密に再現できるようになっています。
ライター:先ほど映画のデモを見ましたが、音の聞こえ方の感覚が全然違いました。本当に映画館で映像を見ているような感覚でしたね。レースゲームのデモでも、後ろから飛んでくるアイテムの音がはっきりと分かりました(笑)
開発者の想い
Q:開発者の方から見て、特におすすめのゲームジャンルやタイトルはありますか?
ウデーニ氏:ワイヤレスのネックスピーカーというスタイルからすると、FPSのように音を全て遮断して集中するゲームというよりは、特にRPG系とは相性が良いですが、アクション性の高いゲームやFPSやどのジャンルでも十分に使えるレベルにまで引き上げています。
新城氏:細かい音も聞き取りやすくなるので、今までテレビスピーカーなどで聞き逃していた音が聞こえて「こんな音だったんだ」と驚かれる方も多いです。そのため、環境音などが楽しめるRPGやアクションRPGが相性が良いと思います。
Q:個人的に気に入っているポイントはありますか?
ウデーニ氏:私は映画を見るのが好きなのですが、PCで見る際に2チャンネルだと物足りないと感じることがありました。複数のスピーカーを揃える手間や場所も必要なく、首にかけるだけでこのパーソナルなサラウンド体験を実現できる点が気に入っています。
新城氏:私はイヤホン派なのですが、家族もいるので、自分だけの時間を周りと遮断して楽しむのが難しい状況です。子供の声も聞きながらゲームができるので、家族みんなが幸せになれるデバイスだと感じています。
Q:読者にメッセージがあればどうぞ!
新城氏:利用シーンが大幅に拡大したことで、これまでネックスピーカーを手に取ることがなかったお客様にも、ぜひ一度お試しいただきたいと思っています。サラウンドを手軽に楽しめる最適なデバイスです。
ウデーニ氏:ゲーマーの皆さんも、そうでない皆さんも、最高のサウンド体験を手にしてほしいと思います。設計の立場からも、様々な困難を乗り越えてここまで仕上げてきましたので、ぜひ皆さんにその良さが伝わるような使い方を体験していただきたいです。
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