【龍が如く8】評価レビューとクリアした感想
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『龍が如く8』の評価とレビューを紹介。今作をやってみての総合点やプレイしてみた感想をストーリー、やりこみ要素、バトルの3項目に分けて記載しているので、『龍が如く8』を買うか迷ったときの参考にどうぞ。
龍が如く8の評価
総合評価 | 19 / 20点 |
ストーリー | 4.5 |
ボリューム | 5 |
やりこみ要素 | 5 |
バトルシステム | 4.5 |
龍が如くの正当ナンバリング
「龍が如く8」は、『龍が如くシリーズ』の正当なナンバリング作品となっている。今作では前作からの主人公「春日一番」と歴代シリーズの主人公「桐生一馬」の2人主人公形式で話が進んでいく。
前作からのコマンドRPGは更に進化して面白くなっており、ストーリーも最初から最後まで飽きさせない展開の連続で、やりこみ要素としては過去最大級の傑作だ。
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ストーリーの感想
先の展開が全く読めず飽きない
「龍が如く8」のストーリーは、先の展開が読めないためにダレるや飽きが全く来ない。春日が自身の生みの親である「茜」に会いに行く、最初はただそれだけだったが、そこから物語が二転三転して国を巻き込むような大事件に繋がっていき、早く次が見たい気持ちにさせてくれる。
ストーリーを飽きさせない要素として「龍が如くシリーズ」とは切っても切り離せない裏切り者の存在がある。これもミスリードを誘うような人物が何人もおり、ストーリーが展開すると「こいつが裏切り者か?」と思わせた上で、「やっぱりこいつ!?」という展開が繰り広げられる。逆に敵だと思っていたキャラが味方になり、格好良かったりと1人1人のキャラが物語の深みを出しており、誰1人としていなくてもいいキャラがいない。
ハラハラドキドキするイベントの数々に、筆者は記事を書くよりも早くストーリーを見たい気持ちでいっぱいだった。重厚に練られた人間模様や意外な展開など、クリアした60時間の間、プレイする手を止めさせなかったストーリーの完成度の高さはまさに圧巻だ。
ストーリー攻略チャート一覧 |
春日一番という男の魅力に痺れる
やはりストーリーを語る上で主人公「春日一番」の存在は欠かせないだろう。『龍が如く7』から主人公を張っている春日の魅力は、なんといっても持ち前の明るさと人たらしの才能だ。裏の世界を描くストーリーは、やはり人の死や辛酸を舐めるような出来事がたくさん出てくる。それでも春日が下を向かず、正しいことにまっすぐ走っていくおかげで、ゲームの雰囲気も仲間たちも明るく明快なものになった。
それはゲームの登場人物たちだけではなく、プレイヤー自身もそう感じたのではないだろうか。重い場面であっても必要以上に落ち込まず、最後まで楽しめてプレイできたのは春日一番という主人公に筆者たちも助けられたからと思える。
また、一度信じて友達になった相手にはどんなときでも助けるという春日の優しさに胸が撃たれる展開が多かった。ストーリー根幹に関わるため明言はできないが、裏切りや理不尽な目に合わされても、最後まで友達であり続け、手を差し伸べる姿は思わず涙が出そうになった。
春日一番のおすすめジョブと継承極技 |
現代社会や制度の闇を追求
「龍が如く8」では、現代社会や制度の闇や矛盾をストーリーに色濃く反映していた。表の世界で真っ当に暮らしていた春日たちだが、その平穏を崩したのは1つのデマをVtuberに流されたためだった。一般人だけではなく、会社自体も1つの情報源を鵜呑みにして、無実の春日たちは切り捨てられてしまう。
あくまでゲーム内のイベントだが、それを架空の出来事というには現実世界にも似たような事例が多く、筆者自身もそういった過ちが一切無いと言い切れない。さらにその事件に乗っかり、相手の事情を考慮しない迷惑配信者の存在は、動画配信が一般化した現在では十分起こり得ることだと多くのプレイヤーが思っただろう。
元暴5年条項による社会復帰の厳しさ
元暴5年条項とは? |
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元反社会的勢力に属したいた人が、属していた組を抜けたとしても5年間は反社会的勢力とみなし、事前告知なしに様々な契約を解除できる条項 |
さらに今作でも度々登場した問題が「元暴5年条項」だ。これはゲーム内の設定ではなく、現実社会にしっかりと定められた暴力団排除条項の1つである。
筆者はゲームをプレイするまでこのような条項があることも知らなかったが、存在する理由としては、企業の被害を防止するためや反社が活動資金を入手する手段をなくすためらしい。反社根絶には必要な条項かもしれないと思いつつ、ゲーム内に出てきたような足を洗いたい元ヤクザなどが社会復帰できない要因でもある厳しい条項とも考えてしまった。
1情報源を鵜呑みにする危険性や元ヤクザの社会復帰の難しさなど、様々ものを考えさせられるストーリーだが、ゲームのRPGという形にうまく収まっている。ただプレイして面白かった、だけではなく筆者たち現代人を取り巻く環境の問題点を考えさせてくれるだけで、ストーリーの完成度は過去一だと言えるだろう。
ゲームボリュームについて
ストーリーだけでも60時間かかった
「龍が如く8」は、ストーリーをクリアするだけでも60時間近くかかった。こうして書いて見ると多くの時間をかけてクリアしたが、驚くのはダレることなくクリアしてしまったことだ。
当然プレイ時間の中にはレベル上げの時間などもあるのだが、レベル上げが単にモブ敵を倒すではなく、ダンジョンという稼ぎ場としっかりとした報酬が用意されているため、全く面倒と感じない。というよりも筆者はレベル上げや装備集めが好きなため、下手したらストーリーよりもダンジョン攻略にハマってしまいそうだった。
また、筆者はストーリーを一直線に終わらせたため60時間程度で済んだが、サブストーリーや収集要素などもやりだしたら90時間は優に超えてしまうだろう。フルプライスのゲームだが、その値段以上の体験を提供してくれる最高のゲームソフトの1本だ。
クリア時間とクリア後の解放要素 |
やりこみ要素について
ドンドコ島という経営シュミレーション
「龍が如くシリーズ」では、本編以外のやりこみ要素が豊富なのは初代から継承されており、本作では孤島経営シュミレーションが1やりこみ要素として登場した。元リゾート地のドンドコ島を縁あって復興の手伝いをする春日。1要素であるにも関わらず、これがまた面白い。遊び方としては、資材を集めてものをDIYして少しずつリゾートとしての人気を上げていくシュミレーションゲームに近い。
序盤は春日が慌ただしく動き回って素材をかき集め、小さいものをDIYして島の人気度などを上げて行くのだが、ドンドコ島が発展していくのに連れて使える素材が簡単に入手できたり、使える金額が増えて効率とできることがどんどん増えていく。
最初は手間をかけつつ、作業の効率化、利益の最大化などを考えるのが好きな人は、本編そっちのけでハマってしまう可能性がある。島を完全に整備し、最高効率の配置を作れたときの達成感はなんとも言えないものである。
ドンドコ島の攻略チャート |
スジモンという育成ゲーム
やりこみ要素のもう1つ大きなものとして、スジモンが用意されている。『龍が如く7』でも登場したスジモンだが、今作ではなんとスジモンを仲間にし、育てて他トレーナーとバトルができる。
スジモンは街中でバトルした相手が確率で仲間にできたりする他、ガチャでも入手できる。さらにそれぞれにレア度が設定されているため、収集癖のある人は伝説スジモンを入手するために多くの時間を使ってしまうのではないだろうか。
またこの手の要素には不可欠な四天王やチャンピョンも用意されている。バトルに関しても属性や位置が重要になるため、戦略も存在するのが面白いところ。最後に立ちはだかるのは前作からのおなじみのあの人となるため、最強のスジモンファイターを目指すのも本作の醍醐味だろう。
スジモンバトルの攻略とクリアするメリット |
サブストーリー・プレイスポットも豊富
今作でもサブストーリーとプレイスポットも豊富に用意されている。ハワイならではのサブストーリーはもちろん、前作から縁のある人物も登場しており、前作をやったことがある人はまたお前か、と思ったことだろう。
プレイスポットはシリーズ恒例の作品があるのはもちろん、新しく追加されたアーケードゲームもある。アーケードでは本当のゲーム内容を遊べ、さらには最近注目を集めつつあるマッチングアプリも登場する。マッチングに成功すればデートを楽しめるため、興味があればやって見てはどうだろう。
プレイスポット一覧 |
バトルシステムについて
移動できるようになり戦略性が上がった
「龍が如く8」は、前作同様コマンドRPGだが、大きく変わった点としてコマンドを選択するときに一定範囲を移動できるようになった。これだけ聞くとちょっと便利になった程度に思われるかもしれないが、移動ができることで範囲極技や連携、バックアタックという戦略が広がり、バトルが更に面白くなった。
前作でもコマンドRPGとしての完成度は高かったが、もどかしい場面が多かったのも事実だ。範囲極技を当てたくても敵がバラバラ、自分の位置が悪くて思うように仕掛けられない。そんな不満点を「移動」の1要素を足しただけで劇的に改善した本作のバトルは、コマンドPRGが好きな人なら確実にハマってしまうだろう。
バトルシステムの解説と戦闘のコツ |
まとめ
ストーリー・バトル・やりこみの最高傑作
レビューを書いて改めて思うのは、「龍が如く8」はストーリー・バトル・やりこみのRPGで重要な3軸が、素晴らしく高い水準で作られたゲームという点だ。ストーリーは考えさせられる点や飽きない展開であり、バトルは前作から正当に進化、やりこみ要素は歴代で見ても豊富となっている。
また、本作はもう1人の主人公「桐生一馬」の区切りとなるストーリーでもあった。「龍が如くシリーズ」はまだまだ続くと思うが、一つの大きな転換点として用意されたのが本作であったと思う。
そんなシリーズでも大きな節目となった今作は、まさに多くの人たちに愛される作品であり、過去作を未プレイの人たちにも大手を振っておすすめできる一品だ。今作から「龍が如くシリーズ」に入るもよし、今作のためにシリーズを最初からやってみるのもおすすめしたい。実際筆者もプレイしながら過去作の情景が流れ、過去作をもう一度やってみたい、そう思わせるような魅力たっぷりなゲームだった。
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