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8月4日に発売されるゲームフリークの新作『Beast of Reincarnation』。
同社の作品としては異色のフォトリアル、かつアクションゲームとして話題を集める本作について、ディレクターの古島康太氏にインタビューを実施しました。プレイヤーからの関心も厚いパリィなどのアクション要素から魅力的な世界観、引き込まれるBGMまで、詳しくお話を伺っています。
目次
「寂しさ」を描くために必要だった、物言わぬ相棒という存在
――まずお聞きしたいのが、私自身も『Beast of Reincarnation』がゲームフリークさんの作品と知って驚いたのですが、ユーザーさんからも驚きの声が届いたのではないでしょうか?
古島:そうですね。特にグローバルでかなり反響があって驚きました。パッと見た時に、日本をモチーフにしていますし、日本古来の神道的な考え方も含まれているので、海外の方にどう思われるかは正直わからなかったんです。でも、「これはどんなゲームなんだろう」「どこの国のゲームだろう」と興味を持っていただいた後に「ゲームフリーク」のロゴが見えて、「えっ、ゲームフリーク!?」「日本のゲームなんだ」と、そういったお声をたくさんいただきました。ウィッシュリストの登録も全プラットフォームで120万を突破していて、大変ありがたいです。
――以前のインタビューで、『Beast of Reincarnation』は相棒と旅をすることで感じる寂しさや頼もしさ、温もりをプレイヤーに感じさせたい、ということがコンセプトだと拝見しました。コンセプトを定めるにあたっては、何がきっかけになったのでしょうか?
古島:そこは何かきっかけがあったというより、自分が何に感動するのか、心を動かされるのか。ゲームを作るならどんな作品を作りたいか、を考えた時に最初に浮かんだものが「寂しさ」だったことですね。
でも、寂しさは何もなくて自然と生まれるものではなくて、頼もしさや温もりもないと感じることができない。そういう部分を物語の中で描いたり、戦闘でもクゥがダメージを受けて倒れてしまう瞬間などを通して、寂しさを感じていってもらうことはできるのかなと思いました。そうやって物言わぬ存在をフィーチャーするにあたっては、やっぱりちょっとした仕草であったり、アニメーションで感覚や感情を強調するのがすごく大事だと考えて取り組みました。キャラクターごとに少しずつ差をつけて、物語が進むにつれて表現が育まれていくようにしています。
――寂しさを描きたかったからこそ、人間同士の交流ではなく、1人と1匹の交流を描こうと。
古島:私はロードムービーが好きで、バディものもよく見るんですが、やっぱり言葉ありきの部分があるんですね。
ですがゲームなら、ゲームシステムやキャラクターの仕草などで言葉がなくとも深く表現できる。プレイヤー自身もゲームプレイを通して言葉以外で通じ合うこと、通じ合っていると感じることができるんです。そこで、主人公のエマもあえて口数を少なくして、無口な人と物言わぬ存在がどうやって絆を育んでいくんだろう、というのが気になるようにしています。
――クゥを撫でた時の反応などにも注目して見ていくと、言葉がないからこその交流を楽しめそうですね。
古島:そうですね。エマも最初はぶっきらぼうに撫でるんですけど、どういうふうに変わっていくのかを見ていただけるといいかなと思っています。エマとクゥの関係性だったり、エマとクゥ、それぞれの変化を楽しみにしていただければうれしいです。
――ちなみに、私は犬派なのでクゥを見ているのはとても満たされるのですが…なぜ犬を採用されたのでしょうか?
古島:私も猫を飼っているんですけど、コマンドで指示した攻撃をしてもらったり、いいタイミングでアイテムを使って回復してくれる存在、と想像した時に「猫はやってくれないだろうな」と思って(笑)それでやっぱり犬だな、というところに行き着いた形です。
受け流し(パリィ)の判定は優しめ調整。プレイヤーが自由に選べるバトルスタイル
――『Beast of Reincarnation』では、戦闘に受け流し(パリィ)を採用されているということで、「アクション難しいのかな」と感じている方もいるかと思いますが、アクションの難易度は高めでしょうか?
古島:『Beast of Reincarnation』の受け流しの判定は緩めにしていますし、直感的に操作できることを大切にしているので、アクションが苦手な方にも手に取っていただきやすいと思います。敵のノックバック値を蓄積させるとクゥも追撃してくれて、普段の操作と変わらない攻撃でも格好良くスタイリッシュに戦うことができる、という感じです。
それに、受け流しはクゥとの連携に関わることから、アクションの中でも最も重要な位置付けにはなるんですが、受け流し以外やってはいけないというわけではありません。同じくらい重要な選択肢として遠距離攻撃もあって、しっかりとしたダメージソースになっています。ただ弾数には制限があるので、状況を見ながら「今、遠距離攻撃だとダメージを与えやすいな」というタイミングで使う判断をする、というような遊び方を想定していますね。
受け流しが苦手だな、という方は「最初に遠距離攻撃で仕掛ければ、体力結構減らせるじゃん」といった発見から、自分の中でスタイルを構築していっていただくのがよいと思います。先ほどお話ししたクゥとの連携も同様に、「この攻撃を受け流したら、クゥが開花技を撃てる」とクゥの存在が一瞬頭をよぎった時に、今のシチュエーションにおいてはどういう選択肢を取ると良いのか、という判断の楽しさを重視しています。
――プレイヤーそれぞれが、遊びやすいスタイルを選べるんですね。
アクションゲームでは爽快感を重視される方も多いかと思いますが、アクションの中での気持ち良さを出すためのこだわりや、古島さんがプレイされていて「気持ちいい」と感じたポイントはどのあたりでしょうか?
古島:モーションのキャンセルタイミングであったり、エマからクゥのコマンド選択に操作が移行する時に引っかかりがないか、動作が滑らかになっているか、というのは強く意識しました。
本作は戦闘中にテンポが変わるシステムを採用しているので、引っかかりがあるとすごく気になると思ったんです。ただ、テストプレイなどで遊んでいただいた時には、とてもスムーズだと言っていただけるので、きっと皆さんにも違和感なく楽しんでいただけると思います。
私自身が遊んでいて楽しいところでいうと、クゥが開花技で攻撃してくれたことで花が咲いて、エマが上空に飛んで行き、上空から遠距離攻撃をする…といった、自分でも思いがけないアクションを見つけた時ですね。クゥとの連携では、例えば開花技で植物を使って敵3体を拘束し、刀技というエマの大技を叩き込むこともできますし、ヌシを倒すごとに新しい開花技を習得していきます。プレイヤーの閃きから新しい戦略や「こんな派生もできるんだ」と発見できる、想像力を制限しないようなアクションになっているので、次のアクションにどうつなげていくかを考えながら遊んでみていただきたいですね。
――クゥとの連携も含め、アクションに幅があるのはとても楽しみになりますね。
植物というと、本作は植物を使った移動なども行えることから、縦に動く立体的なアクションが特徴的だと感じました。ここはアクションを作り込む上でこだわられたポイントなのでしょうか?
古島:整備された世界って、基本的にはフラットな世界なんですよね。じゃあそれとは真逆に崩壊したら、崩落するんじゃないか、というところで高さを意識しています。そこでどうやって移動しようかと考えた時に、植物を伸ばして引っかけたり、橋をかけたり、という発想につながっていきました。
――ちなみに「崩落」というキーワードをいただくと、どうしても空に目をやりたくなってしまうんですが…以前のインタビューで「空を見上げてはいけません」と語られていたのを目にして、不穏だなあと感じています。ゲームでは空を見上げられないようになっているんですか?
古島:いえ、見上げることはできます。ただ、それはゲーム内でひとつだけやってはいけないこと、ですね(笑)
過酷な世界でエマとクゥが感じていることを、プレイヤーは音で受け取る
――(これは空見てみるしかないなあ…(笑))
植物についてもうひとつ伺いたいのが、世界観における立ち位置です。『Beast of Reincarnation』の世界は腐食体という、穢れに冒された生物や穢れ森など、植物と密接に関わっていますが、どのような狙いでこうした世界を舞台にしたのでしょうか?
古島:世界を構築する時に考えたのは、エマとクゥの2人が絆を育むには過酷な世界が舞台がいいだろう、ということでした。
世界が滅んだ遠い未来、となると植物が青々と生い茂り、支配的な存在になっていくだろうと考えまして。さらに、日本古来の考え方として、物や植物に魂が宿っていくというものがあるので、それをそのまま受肉させるというか、モンスター化するなら植物に寄生された動物のようになるだろう、と。そこから腐食体の発想が生まれましたね。
本来、植物は動かないものと認識されていると思いますが、弊社ではこれまで動物も植物も多く扱ってきました。その経験から、植物を生き生きさせたらこれまでのゲームとは少し違った見せ方や表現になるんじゃないか、と考えて様々な工夫を行っているので、ぜひそこにも注目していただきたいです。
――会場で見せていただいた映像では、音楽も非常に印象に残りました。先ほどもお話にあった、寂しさが音楽でも表現されているんだと感じたのですが、意図的にそういった曲にされているのでしょうか?
古島:私はゲームの空気感や雰囲気はすごく大事だと思っていて、テキストで語ることができるものでも、シーンの描写や雰囲気、音楽などで表現している部分が多いんです。
中でも音というのが一番解像度高く再現できるものだなと思っていて、特に本作ではリアリティのラインをかなり高めに設定していたのもあって、かなりこだわりました。環境音であったり、植物に触れた音であったり、足音であったり。SEについては常に音の存在感を出すようにしています。
一方で、BGMは世界観の表現ではなく、主観や感情を表現できるものとして扱っています。本作ではエマに感情がなく、クゥも言葉を話せないということで、2人から見た世界とはどういうもので、2人の間にある絆はどういうものなのか言葉では語られません。そこで、2人が世界をどういうふうに捉えているか、を音楽で表現しています。
――ありがとうございます。最後に、ゲームフリークの過去作に親しんできたファンの方に向けて、『Beast of Reincarnation』についてのメッセージをお願いします。
古島:ゲームフリークのゲームの作り方として、システムを成り立たせて終わりじゃない、というのは特徴的な部分です。そのゲームを遊んだ時にどういう感覚、感情を得られるのかをすごく大事にしているので、『Beast of Reincarnation』でもゲームフリークのエッセンスは随所に感じていただけるのではないかと思います。ちょっと抽象的に言うと、エモくなったりするシーンもあるので、ぜひ一度遊んでみてください。
Beast of Reincarnationのゲーム情報
| ゲーム名 | Beast of Reincarnation |
|---|---|
| ジャンル | アクションRPG |
| プラットフォーム | PC/PS5/Xbox Series X|S |
| 価格 | 通常版:7,980円 Deluxe Edition:8,980円 パッケージ版:8,980円 |
| リリース日 | 2026年8月4日 |
| 公式サイト | https://fictions.com/ja/games/beast-of-reincarnation |
| コピーライト | © 2026 Fictions, Inc. All other marks and trademarks are the property of their respective owners. All rights reserved. |
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