【FGO】ジル・ド・レェの元ネタと史実解説
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FGO(フェイトグランドオーダー)のサーヴァント「ジル・ド・レェ(セイバー)」の元ネタである史実を解説。原典となる神話や歴史、史実と設定の相違点や登場済みのサーヴァントとの関係性を掲載しているので、FGO(FateGO)を考察する参考にどうぞ。
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ジル・ド・レェの元ネタ
ジル・ド・レェのプロフィール
出典 | 史実 |
地域 | フランス |
時代 | 15世紀 |
誕生年 | 1403年 |
没年 | 1440年10月26日 |
ジル・ド・レェの史実・伝承
ジルの出自
ジル・ド・レェは1403年頃にシャントセの城で生まれる。レェ(レ)は所領の名であり、通称で呼ばれる名前。本名はジル・ド・モンモランシ=ラヴァル。
父親の家系はブルターニュ地方の貴族で、ラヴァル家の領主だった。父は遠縁のレ家の養子に入ったことで、姓をラヴァルからレに変え、所領を拡大した。
当時のジルは芸術や武術の才能がある美男子だったそう。父親はジルに家庭教師をつけ、帝王学を学ばせるなど順調に息子を育てた。
しかし1415年に母が亡くなり、同年に父も狩猟中に事故死する。ジルは弟と共に祖父のジャン・ド・クランに引き取られる。
祖父による養育
祖父のジャンは性格に難があり、ジルの父は遺言で祖父が後見人になることを禁じていたはずだった。しかしジルは祖父に甘やかされて育ち、家庭教師を雇うといった父の教育方針は無視された。
後に祖父は領地を広げるためにジルを政略結婚させようするが、計画は2度失敗。最終的に近隣の領主の息女カトリーヌ・ド・トアールを誘拐し、ジルと既成事実を作らせて1420年に結婚させた。
こうした祖父の所業は、後年のジルの性格や行動に影響を与えたとされている。
軍人としての活躍
ジルは成長してから軍人になり、1424年には祖父のコネも働き宮廷入りした。フランス国王シャルル7世の軍に加わり、1427年には初陣を飾っている。
1429年には、オルレアン包囲戦でジャンヌ・ダルクと協力して戦争に参加。百年戦争の終結に貢献したことで「救国の英雄」とまで呼ばれた。
同年7月にシャルル7世による戴冠式に列席し、ジルは元帥に任命される。その後、9月に参加したパリ包囲戦を最後にジャンヌとは別れ、ジルは軍事活動から身を引いていく。
荒んだ生活と黒魔術への傾倒
1431年に捕虜となったジャンヌが死刑にされ、翌年には祖父も死去。これらの影響からか、ジルは領内の城に引きこもり荒んだ私生活を送っていく。
当時のジルはシャルル7世を凌ぐ財産を持ち、その資産で少年合唱団の結成など芸術活動に注ぎ込んだ。さらに錬金術を耽溺するようになり、湯水のように財産を浪費していく。
そして財産目当てで近寄ってきたフランソワ・プレラーティら詐欺師たちに唆され、ジルは錬金術成功のための黒魔術に傾倒するようになる。
誘拐殺人と事件発覚まで
ジルは黒魔術の儀式のために少年を拉致し、生贄として殺していた。犠牲者は150人から1500人と伝えられている。ジルは錬金術のためだけでなく、美少年の陵辱や殺害に性的興奮を得ていたそう。近隣では子供の行方不明事件が相次いだ。
また、ジルは散財の末に借金を抱え、領地や城を片っ端から売却していた。自堕落な生活を見兼ねた弟のルネや友人らは、シャルル7世に申し出てジルが領地を売り払えないようにする。
そして1440年、領地を巡る争いを起こしたジルは、聖職者を拉致監禁する。これが原因で大司教によってジルの身辺調査が開始され、ジルの所業が公になった。
ジルの処刑
身辺調査によって幼児誘拐及び殺害、悪魔信仰などが明かされたジルは逮捕され、宗教裁判所へ出頭。公開裁判でジルは全てを告白し、泣きながら懺悔した。
1440年10月、ジルは絞首刑に処され、遺体は当時のキリスト教で重罰である火刑にされた。ジルの死体の周りには民衆が集まり、ジルの魂が救われるよう祈りを捧げたという。
ジルが大量虐殺に至った原因として、ジャンヌが異端として捕らわれ、火炙りになったことから精神を病んだと言われている。また、ジルの犯罪行為は誇張されて伝わった部分もあり、正しい犠牲者の数は定かではない。
後にフランスの詩人シャルル・ペローが、ジルを童話に登場する殺人鬼「青ひげ」のモデルにしたと言われている。
宝具の元ネタ
セイント・ウォーオーダー
宝具名 | 神聖たる旗に集いて吼えよ 『セイント・ウォーオーダー』 |
||
ランク | B | 種別 | 対人宝具(自身) |
レンジ | 1 | 最大捕捉 | 1人 |
宝具説明
聖女ジャンヌの旗に集って戦っていた頃、即ち自身がもっとも輝いていた頃のあり方を再現する宝具。
狂化同様のステータスアップ効果と共に、目標敵の完全沈黙まで自動攻撃を行う。攻撃のダメージにはボーナス追加される。
宝具名の由来
英語で「セイント」は聖人、「ウォー」は戦争、「オーダー」は命令、教団などを意味する。
プレラーティーズ・スペルブック
宝具名 | 螺湮城教本 『プレラーティーズ・スペルブック』 |
||
ランク | C | 種別 | 対軍宝具 |
レンジ | 1〜10 | 最大捕捉 | 100人 |
宝具説明
人間の皮で装填された魔道書。深海の水魔の類を召喚し使役できる。この自体が魔力炉としての機能を持ち、術者の魔力に関係なく大魔術・儀礼呪法レベルの魔術行使を可能にする。
が、セイバーであるジル・ド・レェはこの宝具を持ち込んではいても使用することはない。もし使用した場合、彼は自動的にキャスターにクラスチェンジし、「神聖たる旗に集いて吼えよ」が封印される。
宝具名の由来
「プレラーティーズ」は、ジルが黒魔術に関わった原因である人物フランソワ・プレラーティーが由来。
Fateシリーズでの設定
史実との相違点
フランソワ・プレラーティとの関係
史実でのフランソワ・プレラーティは自称錬金術師であり、ジルに近寄った詐欺師として伝わっている。しかし、Fateシリーズではジルの盟友とされている。
FGOでの小ネタ
フランチェスカについて
イベント「セイバーウォーズ」にて、剣ジルは自身の女性への興味のなさについて「フランチェスカで懲りてますので」と答えている。
フランチェスカとはイタリア語の女性名で、フランス語の男性名に変えると「フランソワ」になる。つまり、フランソワ・プレラーティのことを指している。
実際に「Fate/strange Fake」ではキャスターとしてフランソワ・プレラーティが登場しており、ジルとの関係や「フランチェスカ」について知ることができる。
関係の深いサーヴァント
キャラ名 | ジル・ド・レェとの関係 |
---|---|
ジャンヌ |
生前支えていた聖女。崇拝に近い感情を持つ。 |
術ジル |
後年の自分自身。 |
ジャンヌオルタ |
別の自分が作り出したもう一人のジャンヌ。 |
フランソワ プレラーティ |
生前の友人であり、ジルが堕落した元凶。 |
関連リンク
参考文献
・FGOマテリアルⅠ(TYPE-MOON BOOKS出版)
・wikipedia
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