【FGO】アントニオ・サリエリの元ネタと史実解説
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FGO(フェイトグランドオーダー)のサーヴァント「アントニオ・サリエリ」の元ネタである史実を解説。原典となる神話や歴史、史実と設定の相違点や登場済みのサーヴァントとの関係性を掲載しているので、FGO(FateGO)を考察する参考にどうぞ。
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サリエリの元ネタ
サリエリのプロフィール
出典 | 「灰色の男」 モーツァルト暗殺伝説など |
地域 | 欧州 |
時代 | 18〜19世紀 |
誕生日 | 1750年8月18日 |
死没 | 1825年5月7日(享年74歳) |
出典の詳細
「灰色の男」の伝承
「灰色の男」とは、アマデウス作曲の「レクイエム ニ短調」を依頼したと言われる匿名の人物である。
アマデウスはこの曲を書いている途中で亡くなっており、「灰色の服を着た使者に催促されて自分自身のためにレクイエムを作曲している」という伝説が広まった。
モーツァルト暗殺伝説
アマデウス(モーツァルト)は35歳で亡くなっており、当時としても早すぎる死であった。死因は病死だが遺体がむくんでいたため、当時はそれが毒殺の証拠として毒殺説が広まった。
また、アマデウス自身も亡くなる数ヶ月前に自分が毒殺されかけていると思い、妻に伝えていた。さらに当時のウィーンでもアマデウスは毒殺されたという説が新聞で報じられていた。
サリエリの史実・伝承
サリエリの出自
サリエリは1750年8月18日にイタリアのレニャーゴで10人兄弟の8男として生まれる。
教会オルガニストだった長男の影響もあり、幼少の頃からヴァイオリンや声楽などの音楽教育を受け、その才能を開花させた。
しかしサリエリが10歳の時に両親が亡くなり、兄弟たちと共に困窮した生活を送りことになる。
様々な縁を持ってウィーンへ
15歳になったサリエリは父の知人に引き取られ、ヴェネツィアにて様々な音楽家から教育を受ける。
そしてウィーンの宮廷作曲家フローリアン・レーオポルト・ガスマンと出会ったことがきっかけで、彼の弟子としてウィーンへ招かれる。
ガスマンは当時の神聖ローマ皇帝ヨーゼフ二世にサリエリを紹介し、宮廷の演奏会で演奏させる。ヨーゼフ二世は演奏を気に入り、サリエリはウィーンで音楽活動を続けていくことになる。
宮廷での活躍
1774年になると師匠であるガストンが亡くなってしまう。そしてサリエリは後任として、宮廷作曲家とイタリア・オペラ指揮者の地位をヨーゼフ二世に任命される。
1788年には宮廷楽長に任命され、亡くなる直前までその地位にあった。ただ、長年地位を独占したことで、アマデウスらに恨まれる原因にもなる。
また、ベートーヴェンやシューベルトなど数多くの有名音楽家を弟子にしており、教育者としても評価されている。
アマデウスとの関係
サリエリとアマデウスが初めて面識を持った時期は不明だが、アマデウスはサリエリを敵視していた。
原因として、オーストリア出身のアマデウスはウィーンでのイタリアびいきな風潮に怒っており、書簡には様々な恨み言を書いていた。
しかし後年には和解していたようで、アマデウスは妻にサリエリへの賛辞や感謝の言葉を手紙に記していたという。また、サリエリもアマデウスの曲を高く評価していた。
アマデウスの死後
アマデウスは1791年に急性粟粒疹熱で他界(死因はリューマチ性炎症熱とも)。サリエリはアマデウスの葬儀に参加しており、1793年にはアマデウスの遺作「レクイエム」を初演している。
しかし1820年代にサリエリがアマデウスの曲を盗作した疑惑や、毒殺した陰謀論が広まってしまう。
前述した宮廷での地位の独占や、アマデウスの書簡が原因でサリエリが標的にされたようだが、これらの説は一切根拠がない。
サリエリの最期
サリエリは1825年に74歳で亡くなっている。死因は老衰。サリエリは後年、アマデウス殺害の陰謀論により重度の抑うつ症になっていた。
この時弟子に無実を訴えるも返って疑念を生んでしまい、日記には「モーツァルトを毒殺したに違いない」と書かれてしまうエピソードもある。
サリエリは死ぬ間際まで入院していたが、これは精神病ではなく痛風と視力低下が原因で起こった怪我の治療のためだったそう。
宝具の元ネタ
ディオ・サンティシモ・ミゼルコディア・ディ・ミ
宝具名 | 至高の神よ、我を憐れみたまえ 『ディオ・サンティシモ・ミゼルコディア・ディ・ミ』 |
||
ランク | C | 種別 | 対軍宝具 |
レンジ | 1〜20 | 最大捕捉 | 50人 |
宝具説明
一箇の生物にとっては制御不能なまでに巨大な殺意を圧縮し、凝固させ、更には魔力と混ぜ込む事で、精神と肉体の双方を蝕む破滅の曲を奏でてみせる。
生前のアントニオ・サリエリが決して持ち得る筈のなかった、無辜の怪物たるサーヴァント───アヴェンジャー・サリエリだけが有する、絶技にして音楽宝具である。
……だが悲しきかな。アマデウスに匹敵するほどのその『音楽』を、アヴェンジャーと化したサリエリは永遠に『音』として認識できない。
宝具名の由来
ディオ・サンティシモ・ミゼルコディア・ディ・ミ(Dio Santissimo Misericordia de mi)は、宝具の日本語名をイタリア語で訳したもの。
「Misericordia」はイタリア語で慈悲、哀れみを意味する。
Fateシリーズでの設定
史実との相違点
無辜の怪物による歪んだ姿
FGOで登場したサリエリは史実通りの人物ではなく、アマデウスの暗殺伝説によって歪められた無辜の怪物として召喚されている。
無辜の怪物とは生前のイメージによって過去や在り方を捻じ曲げられ、能力や姿が変貌してしまったもの。
そのため、サリエリはアマデウスへの殺意が強く、実際に対面すれば暴走する危険性もある。
関係の深いサーヴァント
キャラ名 | サリエリとの関係 |
---|---|
アマデウス |
生前の友人。 しかしサーヴァントの状態では殺意の対象。 |
マリー |
ヨーゼフ2世の妹。 彼女の前だと借りてきた猫のように大人しくなるそう。 |
イヴァン雷帝 |
ロシアの異聞帯で仕えさせられていた皇帝。 |
関連リンク
参考文献
・FGOマテリアルⅦ(TYPE-MOON BOOKS出版)
・wikipedia
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