【FGO】トリスタンの元ネタと史実解説
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FGO(フェイトグランドオーダー)のサーヴァント「トリスタン」の元ネタである史実を解説。原典となる神話や歴史、史実と設定の相違点や登場済みのサーヴァントとの関係性を掲載しているので、FGO(FateGO)を考察する参考にどうぞ。
©TYPE-MOON / FGO PROJECT
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トリスタンの元ネタ
トリスタンのプロフィール
出典 | アーサー王伝説 |
地域 | ブリテン |
時代 | 5〜6世紀 |
誕生日 | 不明 |
出典の詳細
明確な原典は不明
トリスタンの出典であるアーサー王伝説は、明確に原典と呼ばれる作品が存在しない。
理由として、アーサー王伝説とされる民間伝承や作品がいくつも存在しているため、正確な原典が不明になっている。
アーサー王伝説が広まったのは、12世紀に「ブリタニア列王史」を書いたジェフリー・オブ・モンマスが、アーサーの生涯を1つの物語として完成させたのがきっかけ。
また、15世紀に書かれたトマス・マロリーの「アーサー王の死」は、それまで描かれたアーサー王伝説を1つにまとめた作品と言われている。
「トリスタンとイゾルデ」について
トリスタンは中世ヨーロッパの散文「トリスタンとイゾルデ」の主人公でもある。(トリスタン物語とも)
もともと「アーサー王伝説」とは別の物語であったが、13世紀以降にアーサー王伝説に組み込まれた。
そのため、トリスタンはアーサー王伝説に関わる逸話が少なく、整合性が取れていない物語も多い。
トリスタンの史実・伝承
トリスタンの出自
「トリスタンとイゾルデ」のトリスタンは、ライオネスの王メリオダスと妃ブランシュフルール(エリザベスとも)の間に生まれる。
父親はトリスタンの出生前に戦死したとも、母親以外の女性と関係を持って家庭に帰らなくなったともされている。
母親はその悲しみから「悲しみの子」という意味を持つトリスタンの名を子供につけた。また、母親はトリスタンが幼い頃に亡くなっている。
騎士としての活躍
トリスタンは後に叔父であるコーンウォールのマルク王に引き取られる。トリスタンは忠実な騎士として王に仕えた。
ある日、アイルランドの使者・モルオルトとのいざこざで、トリスタンは彼と決闘をすることになる。トリスタンは勝利するも、重傷を負ったモルオルトは帰国後に死亡してしまう。
この戦いでトリスタンも毒で負傷する。この傷を癒せるのはアイルランドの姫イゾルテだけだった。トリスタンはモルオルトを殺害した張本人だったので、偽名で正体を隠し治療を受けに行く。
この時、トリスタンはイゾルデと心を通わせるも、後の不幸に繋がっていく。
イゾルデとの関係
トリスタンは帰国後、マルク王にイゾルデの美しさを伝えると王はイゾルデを妻にしようと国に連れて来るよう命じる。
再度アイルランドに入国し、イゾルデを連れ帰ったトリスタンだが、船の中で2人は媚薬を飲んでしまい、お互い愛し合うようになる。
その後、マルク王とイゾルデは結婚するも、トリスタンはマルク王との確執に苦しむ。そしてトリスタンは、自らコーンウォールを旅立ったとも、追放されたともされている。
トリスタンの結婚
旅に出たトリスタンはかつて恋した人と同名の女性イゾルデと結婚する。妻になった女性を「白い手のイゾルデ」、アイルランドの姫を「金髪のイゾルデ」と書き分けることが多い。
ちなみにアーサー王伝説では、トリスタンがコーンウォールを出た後に円卓の騎士としてアーサー王に仕えている。
そして、アーサー王がイングランドの王女イゾルデ(白い手のイゾルデ)をトリスタンの妻として与える話もある。
円卓の騎士としての活躍
後年にアーサー王伝説に編纂されたトリスタンのエピソードでは、円卓の騎士最強のランスロットと並ぶ騎士として描かれている。
また、トリスタンが金髪のイゾルデと駆け落ちした話もある。当時ギネヴィアと不倫関係だったランスロットに住まいを提供してもらい、トリスタンは幸せな日々を送ることになる。
トリスタンの最期
ある時、トリスタンは戦闘で瀕死の重傷を負ってしまう。この傷を治療できるのは金髪のイゾルデだけだった。
そのため、金髪のイゾルデは使者として派遣された。この時トリスタンは、船に金髪のイゾルデが乗っているなら白い帆を、乗っていないなら黒い帆を掲げるように依頼する。
そして、白い帆と共に金髪のイゾルデが船に乗ってやって来た。身動きも取れなかったトリスタンは、白い手のイゾルデに帆の色を尋ねる。
しかし、妻は嫉妬から黒い帆だと告げてしまう。この答えにトリスタンは絶望し、そのまま息絶えてしまう。到着した金髪のイゾルデはトリスタンの亡骸を見て、悲嘆のあまり絶命したという。
宝具の元ネタ
フェイルノート
宝具名 | 痛哭の幻奏 『フェイルノート』 |
||
ランク | A | 種別 | 対軍宝具 |
レンジ | 5〜100 | 最大捕捉 | 10人 |
宝具説明
「必中の弓」と称されるトリスタンの弓。ではあるが、宝具としての形は単なる「糸」でしかない。
愛用していた竪琴の弦を利用したもので、彼はこの糸を振ることで空気を弾き飛ばし、真空の矢と呼ぶべきものを発射する。
角度調整や矢の速度、そして何より装填速度が尋常ではないため、どれほど速度に長じた英雄であろうと全弾回避はほぼ不可能。レンジ外まで転移するか次元を跳躍するなどでしか対抗できない。
宝具名の由来
「トリスタンとイゾルテ」に登場するトリスタンの弓が由来。竪琴を改造して作った弓とされている。
Fateシリーズでの設定
史実との相違点
アーサー王と円卓の騎士との関係
トリスタンは後年アーサー王伝説に組み込まれた別系統の物語であり、その過程で様々なストーリー展開が広まっている。
そのため、Fateシリーズの設定もどこまでが正しいかは不明。
トリスタンが円卓の騎士を離れる際に残した「王は人の心がわからない」という言葉はFateオリジナルの設定。
FGOでの小ネタ
イベントのネタ
トリスタンは悲しみの子という名前通り、よく「私は悲しい(ポロロン)」と発言しながら竪琴を奏でている。
また、2016年のハロウィンイベントでは窓から飛び降りて音の衝撃で空を飛んでいるが、原典でも滑空して逃亡するエピソードがある。
関係の深いサーヴァント
キャラ名 | トリスタンとの関係 |
---|---|
アルトリア |
生前に仕えた王。 去り際に残した言葉を後悔している。 |
ランスロット |
生前仲が良かった同胞。 禁断の恋に手を染めたという共通点でシンパシーを感じる。 |
ベディヴィエール |
同じ円卓の騎士の1人。 最も付き合いが長い親友。 |
メルトリリス |
コラボイベントで気にかけていた相手。 BBから「イゾルデに似ている」と言われた。 |
関連リンク
参考文献
・FGOマテリアルⅣ(TYPE-MOON BOOKS出版)
・wikipedia
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