【FGO】マーリンの元ネタと史実解説
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FGO(フェイトグランドオーダー)のサーヴァント「マーリン」の元ネタである史実を解説。原典となる神話や歴史、史実と設定の相違点や登場済みのサーヴァントとの関係性を掲載しているので、FGO(FateGO)を考察する参考にどうぞ。
©TYPE-MOON / FGO PROJECT
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マーリン |
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マーリンの元ネタ
マーリンのプロフィール
出典 | アーサー王伝説、その他 |
地域 | 西欧諸国 |
時代 | 5〜6世紀 |
誕生日 | 不明 |
出典の詳細
明確な原典は不明
マーリンが登場するアーサー王伝説は、明確に原典と呼ばれる作品が存在しない。
理由として、アーサー王伝説とされる民間伝承や作品がいくつも存在しているため、正確な原典が不明になっている。
アーサー王伝説が広まったのは、12世紀に「ブリタニア列王史」を書いたジェフリー・オブ・モンマスが、アーサーの生涯を1つの物語として完成させたのがきっかけ。
また、15世紀に書かれたトマス・マロリーの「アーサー王の死」は、それまで描かれたアーサー王伝説を1つにまとめた作品と言われている。
マーリンの史実・伝承
マーリンの名称
「ブリタニア列王史」では、ラテン語で書かれているためアンブロシウス・メルリヌスという名で登場している。
英語ではアンブローズ・マーリンと呼ぶ。アンブローズはマーリンの姓ではなく、別名を並べて呼んだだけ。
ちなみに著者のジェフリーはマーリンを描く際、実在の将軍アンブロシウス・アウレリアヌスと半伝説的な預言者マルジン・ウィスルトをモデルにしてキャラクターを作ったそう。
マーリンの出自
「ブリタニア列王史」でのマーリンは、グレートブリテン島のウェールズにある小国ダヴェドの王女と夢魔の間に生まれた子とされている。
劇中では夢魔を「地と月の間に住む精霊で、一部は人で一部は天使である種族」と説明し、夢魔とマーリンを聖なる存在として扱っている。
しかし、作品によっては夢魔は悪魔としても描かれている。この場合、マーリンは生まれてすぐに洗礼を受けたので悪に堕ちなかったという設定も存在する。
マーリンの予言
幼いマーリンは父親が不明のまま成長。その後、マーリンが次々と予言を言い当てるエピソードがいくつもあり、預言者として有名になる。
その一つに、塔の建設に難航していたブリテン王ヴォーティガンが、父親のいない子供を生贄にすれば建設は上手くいくと宮廷魔術師たちに唆される。
そして、部下によって幼いマーリンと母親がヴォーティガンの前に連れ出されるが、マーリンは予言の力で塔の建築が上手くいかない原因を言い当てている。
予言を当てたマーリンは人々から畏敬の念を抱かれるが、その後の王権の行く末を求めてマーリンの予言は重宝された。
ユーサーの登場と予言
その後、暴君だったヴォーティガンは弟のオーレリアンとユーサーの軍勢に討ち倒される。新たなブリテン王になったオーレリアンだったが、ユーサーの遠征中に毒殺される。
この時、空に2つの星が輝き、ユーサーはこれをマーリンに占わせる。
マーリンは片方の星をユーサーの息子・アーサーがガリアを征服することを示し、もう片方の弱く光る星がモルガンの子(モードレッド)がブリテンを継ぐことを示すと語った。
その後、遠征から帰還したユーサーは王位につく。そしてマーリンが予言した2つの星を思い出し、黄金で2つの竜を作って「ペンドラゴン(竜の頭)」と名乗るようになった。
アーサーの誕生
ある日、ユーサーはコーンウォール国王の妃イグレインに一目惚れしてしつこく言い寄ったため、コーンウォールと戦争になる。
ユーサーはマーリンに頼んでイグレインの夫・ゴルロイスに変身させてもらい、イグレインと一夜を過ごす。こうしてイグレインが懐妊した子が、後のアーサー王になる。
ちなみにユーサーがイグレインと過ごす直前に、ゴルロイスはブリテンに攻め込んでいるが返り討ちにあい、そのまま戦死している。
アーサー王誕生後の活躍
「ブリタニア列王史」ではアーサー王誕生後のマーリンの活躍は具体的に描かれていない。だが、アーサーに予言をしている描写はある。
他の作品である「アーサー王の死」では、アーサー王を湖の乙女の元へ導いて聖剣エクスカリバーを授けたり、戦いに助言して勝利に導いたりする活躍を見せる。
また、モードレッドが国を滅ぼすことも予言している。この時、モードレッドを確実に殺すため5月1日に産まれた子供を全員虐殺するよう助言し、貴族から恨まれるエピソードもある。
マーリンの末路
マーリンは後世の文学作品では女好きとされており、これが災いとして最後は女妖精のニミュエに封印されてしまう。作品によって妖精の名は、ニニーヴやヴィヴィアンともされている。
アーサーとグィネヴィアの結婚式の後、マーリンはニミュエに惚れて交際していた。後にマーリンは自分の未来と国の行く末を予言し、アーサーに忠告するとニミュエと旅に出る。
旅の道中、強引に純潔を奪おうとするマーリンに嫌気が差したニミュエは、途中で大きな石の下に案内する。
ニミュエはマーリンを誘導して石の下へ潜り込ませると、魔術で二度と出れないよう生き埋めにした。その後、ニミュエは円卓の騎士であるペレアス卿と結婚し、アーサーたちを助けたという。
宝具の元ネタ
ガーデン・オブ・アヴァロン
宝具名 | 永久に閉ざされた理想郷 『ガーデン・オブ・アヴァロン』 |
||
ランク | C | 種別 | 対人宝具 |
レンジ | 1〜5 | 最大捕捉 | 7人 |
宝具説明
マーリンが今も幽閉されている「塔」を周囲に再現する。地面には花が咲き乱れ、どのような暗闇・地獄であろうと暖かな陽差しが差し込む。
たとえ彼に許された空間がわずか十メートル四方の牢獄であり、彼に与えられた風景が遥か上空にある切り取られた空だけであろうと、そこは理想郷として在り続ける。
宝具名の由来
アーサー王が最期を迎えたとされる伝説の島「アヴァロン」が由来。アヴァロンは美しいリンゴで名高い楽園であったという。
Fateシリーズでの設定
史実との相違点
マーリンとアヴァロン
アーサー王伝説は諸説あるため正確な原典は分からないが、マーリンがアヴァロンにある塔へ幽閉されたという話があるかは不明。
マーリンは物語の最後に女妖精、または湖の乙女によって封印や生き埋めにされたと伝わっており、はっきりと最期は描かれていないことが多い。
キャスパリーグとの関係
フォウくんことキャスパリーグは、実際にアーサー王伝説に登場する怪猫とされているが、マーリンの使い魔かどうだったかは不明。
キャスパリーグは、アーサー王や円卓の騎士たちによって退治される怪物として描かれることが多い。
また、「オジエ物語」や「ロキフェルの戦い」などの作品では、キャスパリーグがアヴァロンにいる描写が記されている。
関係の深いサーヴァント
キャラ名 | マーリンとの関係 |
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アルトリア |
予言などで彼女を導いた。 |
モードレッド |
円卓の騎士だが、辛辣な扱い。 |
ベディヴィエール |
1部6章にて、彼の目的を果たすための手助けをする。 |
術ギル |
1部7章にてマーリンを召喚。 千里眼の所持者同志で独特の距離感がある。 |
ブラダマンテ |
マーリンが旅路を助けたという関係で、強く心酔している。 |
関連リンク
参考文献
・FGOマテリアルⅣ(TYPE-MOON BOOKS出版)
・wikipedia
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