【FGO】楊貴妃の元ネタと史実解説

楊貴妃の元ネタ

楊貴妃のプロフィール

楊貴妃の史実・伝承

楊貴妃の出自

楊貴妃は蜀州の地方役人である楊玄琰の四女として生まれる。本名は楊玉環であり、貴妃は皇妃としての順位を表す称号になる。

幼少期に人相を見てもらい、「将来大富豪になる」「朝廷の大権を握る」と占われた逸話がある。また才知があり、琵琶といった音楽や舞踊など多彩な才能に恵まれていた。

両親は玉環が幼い頃に亡くなっている。身寄りがなくなった玉環だが、叔父が玉環の美しさを見出して姉妹4人を全員引き取った。

皇族との結婚

洛陽の官吏であった玉環の叔父は、唐の第6代皇帝・玄宗の息子が成人し、妃探しをしていると聞く。叔父は美少女に成長した玉環を、玄宗の第18子・寿王の結婚相手として推挙した。

玉環は寿王と無事に結ばれ、735年に結婚。楊一族は皇族の仲間入りを果たし、玉環と寿王は美男美女の夫婦として幸せな生活を送っていた。

皇帝と内縁に

737年、玄宗が寵愛していた皇妃・武恵妃が病死すると、玄宗は部下の勧めで新たに寵姫を探し始める。しかし玄宗が見初めたのは、息子・寿王の妻である玉環だった。

玉環を諦めなかった玄宗は、玉環を女道士として出家させて長安の温泉宮に向かわせる。そこで玄宗は玉環と内縁関係になり、その後は玄宗の後宮に入って楊貴妃と呼ばれるようになる。

楊一族の汚職と反乱

玄宗が楊貴妃を寵愛し、あらゆる贅を尽くしていた頃、楊貴妃の親戚は次々と官職に就くようになる。こうして楊貴妃の立場を利用して出世した楊一族によって、唐の政治は腐敗していく。

その中でも親戚の楊国忠は、唐の大権を握って横暴の激しさを増し、ついに安禄山という将軍と対立して安史の乱が起こる。755年に起きたこの反乱で、安禄山の軍が洛陽を陥落。玄宗や楊貴妃は兵士達と共に蜀へ逃げ出した。

楊貴妃の最期

玄宗と楊貴妃は無事に逃げ出したが、兵士達は反乱の元凶である楊一族を憎んでいた。兵士達はすでに楊国忠を殺害しており、楊貴妃も殺害するよう玄宗に迫った。

玄宗はやむなく楊貴妃に自害を命じると、楊貴妃はこの命を受け入れて首を絞められて亡くなった。

宝具の元ネタ

霓裳羽衣 比翼連理

宝具説明

詩魔白居易が、玄宗皇帝と楊貴妃の不滅の愛を詠った漢詩「長恨歌」の一節。「霓裳羽衣」は玄宗が楊貴妃のために作った曲とされ、傾国を象徴する禁忌の曲として疎まれ楽譜も散逸した。

楊貴妃は婚前の一時期に出家して女冠となり、道士・羅公遠から術の手ほどきを受けて「太真道士」の号を得た。死後もその魂は蓬莱の仙女となり、最愛の皇帝との再会を待ちわびていると云う。深淵の星は諸人の耳には届かぬ歌をひそかに誦す。

宝具名の由来

「霓裳羽衣」は玄宗と楊貴妃が初めて謁見する際に、玄宗が楊貴妃のために作ったとされる曲「霓裳羽衣の曲」が由来。

「比翼連理」は男女が仲睦まじい様子の例えである四字熟語。「長恨歌」という漢詩では、玄宗と楊貴妃が愛し合う物語を描いており、比翼連理が故事になる由来の一節が書かれている。

Fateシリーズでの設定

史実との相違点

クトゥルフ神話との関係

Fateシリーズの楊貴妃は、クトゥルフ神話における炎の属性を持った旧支配者「クトゥグア」の依り代になっている。

クトゥグアはフォーマルハウト(みなみのうお座α星)を住処にしているとされ、中国語では北落師門と呼ばれる。ちなみに唐の首都・長安の北部には「北落門」と呼ばれる門があった。

クトゥグアはナイアーラトテップの天敵であるとされ、地球上にナイアーラトテップが顕現した際には拠点である森を焼き尽くした。また、ナイアーラトテップの依り代である水着BBとの特殊会話もある。

クトゥルフ神話の詳細はこちら

関係の深いサーヴァント

キャラ名	楊貴妃との関係
不夜アサ	唐の第6代皇帝である玄宗の祖母に当たる。楊貴妃が奶奶(おばあちゃん)と呼ぶと怒る。
始皇帝	かつて中国を統一した皇帝。「天子の中の天子」と敬う。
玄奘三蔵	「大唐の平和の礎」を築いたとして敬うが、自身が原因で傾国したことに負い目を感じる。
水着BB	クトゥグアの天敵であるナイアーラトテップの力を持つため、警戒している。
クレオパトラ	「世界三大美女」として選ばれている仲間。
玉藻の前	「傾国の美女」という繋がりでマイルームボイスにて言及している。

参考文献
・wikipedia

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