【FGO】ダレイオス三世の元ネタと史実解説

ダレイオス三世の元ネタ

ダレイオス三世のプロフィール

ダレイオス三世の史実・伝承

ダレイオス三世の出自

ダレイオス三世は、王族である両親のアルサメスとシシュガンビスの間に生まれる。即位前の名前はコドマンノスとされていたが、後年の研究からアルタシャタという名前だったと明かされている。

ダレイオス三世が生まれたアケメネス朝ペルシアは、紀元前550年から続く王朝で、ペルシア帝国とも呼ばれる。

ダレイオス三世の即位

紀元前338年頃、当時の大王アルタクセルクセス3世が宦官バゴアスらによる陰謀で殺害される。その後、王位を継いだアルセスや、他の王位継承適格者も相次いで殺害されてしまう。

そこで、傍系であったアルタシャタが急遽王位を継ぎ、紀元前336年にアケメネス朝王名であるダレイオスを名乗って即位する。バゴアスはダレイオス三世も毒殺しようとしたが、ダレイオスは逆にバゴアスを毒殺し王位を守った。

イスカンダルとの戦い

紀元前334年、父親の意志を継いだイスカンダル(アレクサンドロス3世)が東方遠征に出発する。マケドニア軍を率いたイスカンダルは、グラニコス川の戦いでペルシア軍を含めた連合軍に勝利する。

そして翌年に開戦したイッソスの戦いで、ダレイオス三世が自ら軍を率いてイスカンダルと激突する。ペルシア軍はおよそ1万の精鋭部隊・不死隊(アタナトイ)のほか、歩兵や騎兵含め総勢10〜60万だったと推定されている。

一方でマケドニア軍は4万に満たなかったとされているが、優勢だったペルシア軍を崩壊させた。やがてダレイオス三世は逃亡したことでペルシア軍は敗走し、マケドニア軍の勝利となった。

この戦いでダレイオスの妻や娘、母が敵に捕らえられる。ダレイオスはマケドニア軍に講和を申し出たが、イスカンダルはこれを拒否している。

イスカンダルとの再戦

その後体勢を立て直したダレイオスは、紀元前331年にガウガメラの戦いで再びイスカンダル率いるマケドニア軍と戦う。

しかしペルシア軍は数で優勢だったが質では及ばす、再びマケドニア軍に敗北。ダレイオス三世は敗走を余儀なくされ、ペルシア王国はさらに衰退していく。

ダレイオス三世の最期

ダレイオス三世はガウガメラの戦いから逃げ延びるも、紀元前330年に総督のベッソスに裏切られ暗殺される。こうしてアケメネス朝は滅亡した。

イスカンダルはダレイオス三世の遺体を発見すると、丁重に葬儀を執り行った。そしてダレイオスの仇を討つ名目でベッソスを追討して捕らえ、ダレイオスが殺された場所でベッソスを磔にしたとされている。

宝具の元ネタ

アタナトイ・テン・サウザンド

宝具説明

動く死体や歩く骸骨と化した一万の兵が出現・集結して「死の戦象」となり、敵を殲滅する。

不死隊アタナトイ。史実として存在した一万の精鋭が宝具化したものであり、後年成立した伝説に伴い不滅性や不死性が強調されている。

さながら巨大な怪物である「死の戦象」を召喚したかのように見えるが、総数一万の不死兵がひとつに組み合わさったある種の群体であり、ダレイオス三世の命令によってのみ行動し、恐るべき魔力の一撃によって王の敵対者を破壊し尽くす。

宝具名の由来

「アタナトイ」は史実におけるアケメネス朝ペルシアの「不死隊(アタナトイ)」が由来。「一万騎兵」とも呼ばれていた。

「テン・サウザンド」は不死隊が一万人の精鋭部隊であったことが由来かと思われる。

ちなみに不死隊は、一人の兵士が倒されてもまた別の新しい兵士がすぐに補充され戦闘に加わり戦ったことから名付けられた。

Fateシリーズでの設定

FGOでの小ネタ

イスカンダルとの関係

史実で因縁のあるイスカンダルとは何かと関わりが多く、自身の幕間の物語でも対峙している。

他にも第1部OPや、Fate/Zeroコラボイベントのムービーでも共演。Zeroコラボでは隠しクエストのボスとしてダレイオス三世が登場し、サポートNPCにはイスカンダルと対決することができた。

ファラオとの関係

ダレイオス三世は史実でファラオの称号を持つ人物。他のファラオ系サーヴァントからは特に言及はないが、イスカンダルからはファラオと呼ばれたことがある。

史実ではダレイオスから先々代の王アルタクセルクセス3世がエジプトを支配下に置いたことで、エジプト第31王朝が成立。

そのままダレイオス三世の代までエジプト第31王朝が続いた。その後、イスカンダルがペルシアとエジプトを征服してからファラオになっている。

関係の深いサーヴァント

キャラ名	ダレイオス三世との関係
イスカンダル	生前の好敵手。
アレキサンダー	イスカンダルの少年期の姿。1部2章で共演するも直接対決はせず。

FGO実装済みのファラオ

キャラ名	ツタンカーメンとの関係
ニトクリス	第6王朝のファラオ(ネチェルカラー)と同一視される女王ファラオ。 (紀元前2184〜紀元前2181年) 兄弟の敵を溺死させた逸話を持つ。
ツタンカーメン	第18王朝のファラオ (紀元前1334〜紀元前1325年) 享年18〜19歳の少年ファラオ。 死因は諸説あり現在も不明。
オジマンディアス	第19王朝のファラオ (紀元前1279〜紀元前1212年) 統治期間が長く力のあったファラオ。 宮殿建設や平和条約締結の実績を持つ。
ダレイオス三世	ペルシア支配における3代目ファラオ (紀元前336年〜紀元前332年) イスカンダルに敗北し逃走中に死亡。
イスカンダル	ペルシア軍に勝利してファラオを得た。 (紀元前332年〜紀元前323年) ギリシア系の血筋。 ゼウスの子であると神託を受ける。
プトレマイオス	プトレマイオス朝の初代ファラオ。 (紀元前305年〜紀元前282年) ギリシア系の血筋。 イスカンダルの友であり側近。 エジプト文明を発展させた治世者。
クレオパトラ	プトレマイオス朝の女王ファラオ。 (紀元前51年〜紀元前30年) ギリシア系の血筋。 最後のファラオを息子に持つ。

関連リンク

参考文献
・FGOマテリアルⅡ(TYPE-MOON BOOKS出版)
・wikipedia

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