【FGO】アンリマユの元ネタと史実解説

アンリマユの元ネタ

アンリマユのプロフィール

出典の詳細

出典は「ゾロアスター教」

アンリマユの出典は古代ペルシアが起源の宗教「ゾロアスター教」。善悪二元論を教義とし、原初の一神教として知られる。

聖典「アヴェスター」において、最高善の神アフラ・マズダーに対抗する絶対悪な神アンラ・マンユ(アンリマユ)と表される。

アンリマユの史実・伝承

アンリマユの名称と姿

アンリマユは通称アンラ・マンユと呼ばれる。もしくはアフリマン、アーリマンともいう。実体はないが、この世に現れる際は蛇や蜥蜴といった爬虫類の姿で現れるという。

ゾロアスター教におけるアンリマユ

ゾロアスター教の聖典「アヴェスター」によると、世界は最高神アフラ・マズダーと7人の善神群アムシャ・スプンタと、大魔王アンラ・マンユと悪神群との勢力に分かれて争うとされている。

創造神話では、創造神スプンタ・マンユが世界の二大原理である「善」の原理に基づいて創造したのに対し、アンラ・マンユも創造神として「悪」の原理に基に万物を創り出したという。

アンラ・マンユは創り出された光の世界に対抗すべく、冬や病気、悪などの16の災難を創造した。さらに世界を破壊すべく、悪竜アジ・ダハーカを生み出した。

ゾロアスター教では現代を善悪が入り混じり闘争する「混沌の時代」としている。将来的には善悪が完全に分離する「分離の時代」が到来し、善が勝ち悪を選んだものは消滅するとされている。

アンリマユと悪神群

聖典「アヴェスター」の一部であるヴェンディダードによると、16の災難を世に振りまくアンラ・マンユら7大魔王の名前が記されている。7大魔王はアムシャ・スプンタに対抗するべく魔王とされている。

また、インド神話におけるインドラやアシュヴィン双神、ルドラ(サルワの別名)などの神が、ゾロアスター教では魔王として登場している。

宝具の元ネタ

ヴェルグ・アヴェスター

宝具説明

ゾロアスター教の経典・アヴェスタの偽書。自身が受けた傷をそのまま相手に返す原初の呪い。

……というと聞こえはいいが、本人が死ぬほどの傷を受けると宝具発動前に死亡してしまう為、「自分がギリギリ死なないぐらいの傷を受ける」事ができないと発動しない。

アヴェンジャー単体では敵に勝利できず、この宝具の後、代わりに敵を倒してくれるパートナーが必要となる。まさに最弱。

宝具名の由来

ゾロアスター教の聖典「アヴェスター」が由来。

Fateシリーズでの設定

史実との相違点

本物の悪魔ではない

Fateシリーズで召喚されたアンリマユは、ゾロアスター教に伝わる本物の悪魔ではなく、とある村で生贄にされた平凡な青年が英霊として召喚される。

「私たちの生活がいっこうに楽にならないのは、原因となる悪がいるからだ」という必要悪として生贄にされた青年は、理不尽に対する憎しみが焼きついた名も無い亡霊となった。

しかしこの世すべての悪として扱われた結果、村人たちを悪から救った功績により英霊として召喚されるようになる。

FGOでの小ネタ

初出は「Fate/hollow ataraxia」

アンリマユは「Fate/hollow ataraxia」で初登場したサーヴァント。瀕死だったバゼット・フラガ・マクレミッツと契約し、繰り返される四日間の聖杯戦争を続けていた。

元々は第三次聖杯戦争にて、アインツベルンがルール違反で召喚したサーヴァント。しかし本人が認めるほど最弱の英霊であったため、すぐに敗北する。

その後、アンリマユが大聖杯に取り込まれると「この世全ての悪」としての呪いで聖杯は汚染され、後の聖杯戦争に影響を及ぼしていく。

関係の深いサーヴァント

キャラ名	アンリマユとの関係
巌窟王	同じ復讐者のサーヴァントとしてジェラシーを感じている。
ゴルゴーン	Fate/hollow ataraxiaが発売された2005年から、メドューサに対して復讐者の素質があると感じていた。
ダレイオス三世	王として在位していたアケメネス朝ペルシアは、ゾロアスター教を信仰し保護していたとされている。
アーラシュ	加護を受けているスプンタ・アールマティは、ゾロアスター教における善神。

参考文献
・FGOマテリアルⅢ(TYPE-MOON BOOKS出版)
・wikipedia

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