【FGO】べディヴィエールの元ネタと史実解説

べディヴィエールの元ネタ

べディヴィエールのプロフィール

出典の詳細

明確な原典は不明

べディヴィエールの出典であるアーサー王伝説は、明確に原典と呼ばれる作品が存在しない。

理由として、アーサー王伝説とされる民間伝承や作品がいくつも存在しているため、正確な原典が不明になっている。

アーサー王伝説が広まったのは、12世紀に「ブリタニア列王史」を書いたジェフリー・オブ・モンマスが、アーサーの生涯を1つの物語として完成させたのがきっかけ。

また、15世紀に書かれたトマス・マロリーの「アーサー王の死」は、それまで描かれたアーサー王伝説を1つにまとめた作品と言われている。

べディヴィエールの名称

べディヴィエールは文献によって、ベディヴィアと表記されることもある。

英語名では「Bedivere」と表記されており、原音に近いのはベディヴィアの方になる。

べディヴィエールの史実・伝承

べディヴィエールの出自

べディヴィエールは、円卓の騎士の中でも古くからアーサー王に仕えている人物。最古参の円卓の騎士は、他にケイやガウェインがいる。

兄弟にはアーサーの執事であるルーカン、いとこに円卓の騎士であるグリフレットがいる。

また、息子にアムレン、娘にエネヴァウクと子供が2人いるとされている。

べディヴィエールの逸話

べディヴィエールは「ベドウィル・ベドリバント」というあだ名があり、意味は「恐るべき膂力のベディヴィア」というほど屈強な騎士であったとされている。

隻腕でありながらほかの3人の騎士より早く敵に血を流させたという話もあり、槍の一突きは他の者の九突きに匹敵するとも言われている。

代表的なエピソードとしては、グウィンスグ王国の王がブリケイニオグ王国の王女を誘拐した事件をケイたちと解決する逸話や、モン・サン・ミシェルの巨人との戦いに加わった逸話がある。

べディヴィエールと聖剣の返還

トマス・マロリーの「アーサー王の死」などの作品では、べディヴィエールがカムランの戦いを生き残った数少ない円卓の騎士の一人として描かれている。

カムランの戦いで致命傷を負ったアーサー王は、べディヴィエールにエクスカリバーを湖の貴婦人に返還するよう命令する。

伝説では二度嘘をついて聖剣の返還に失敗しているが、三度目で聖剣を湖に投げ入れてエクスカリバーを返還した。

そしてべディヴィエールは、修道院に入り隠者として余生を過ごしたとされている。なお「ブリタニア列王史」では、ローマ皇帝ルキウス・ティベリウスとの戦いで戦死したことになっている。

宝具の元ネタ

スイッチオン・アガートラム

宝具説明

ケルトの戦神が用いたという神造兵装と同名だが、正体は「返せなかった聖剣エクスカリバー」。

常時発動型の宝具。真名解放「一閃せよ、銀色の腕（デッドエンド・アガートラム）」によって対軍殲滅攻撃を行う。

宝具名の由来

ケルト神話の戦神ヌァザが持つとされる「銀の腕(アガートラム)」が由来。ブリテン諸島には、ヌァザの他にも銀の腕の持ち主とされている人物の伝説が残っている。

Fateシリーズでの設定

史実との相違点

聖剣を返還できなかったIF

FGOで登場するべディヴィエールは、三度目ですら聖剣の返還を躊躇ってしまい、聖剣を返還できなかったIFの存在として描かれている。

聖剣を返還できずに戻ってきたべディヴィエールだったが王の姿はなく、アーサーは「彷徨える亡霊(ワイルドハント)」として聖槍の化身とも言える神霊に成り果てる。

1部6章では、べディヴィエールが返せなかった聖剣を王に返還する旅を主軸にストーリーが展開されていく。

FGOでの小ネタ

ルキウスという偽名

1部6章の序盤でべディヴィエールが名乗ったルキウスという偽名の意味は諸説ある。

1つは「ブリタニア列王史」で登場する架空のローマ皇帝は、ルキウスという名前。同作でべディヴィエールは皇帝との戦いで戦死しているため、因縁がある。

また、ルキウスはラテン語の「ルクス」が由来で、輝くという意味を持つ。6章副題の「輝けるアガートラム」にかけている可能性もある。

さらに、アーサー王の別名として、ルキウス・アルトリウスという説が存在している。

関係の深いサーヴァント

キャラ名	べディヴィエールとの関係
アルトリア	生前に仕えた王。 聖剣を返せなかったことが、彼女のその後を左右する。
マーリン	銀の腕を授け、第六特異点に送り出した張本人。
モードレッド	同じ円卓の騎士。 口や態度は悪いが、密かにいいところがあると評価している。
トリスタン	同じ円卓の騎士。 親友と言える程仲が良い。
ガウェイン	同じ円卓の騎士。 6章では敵対している。
ランスロット	同じ円卓の騎士。 6章では後に味方として普通に接している。
ガレス	同じ円卓の騎士。 仲が良く、「ガレスちゃん」と呼ぶ。
アグラヴェイン	同じ円卓の騎士。 嫌悪していたが、王への忠義から考えを改める。

参考文献
・FGOマテリアルⅣ(TYPE-MOON BOOKS出版)
・wikipedia

関連記事
ベディヴィエール	▶︎評価とスキル優先度▶︎運用方法とおすすめ編成▶︎霊基再臨・マテリアル▶︎セリフ・ボイス一覧▶︎元ネタ・史実解説