【FGO】玄奘三蔵の元ネタと史実解説

玄奘三蔵の元ネタ

玄奘三蔵のプロフィール

出典の詳細

出典は「西遊記」

玄奘三蔵の出典は「西遊記」である。「西遊記」は、三蔵が見聞録として遺した「大唐西域記」を元に作られた小説であり、玄奘三蔵、孫悟空、沙悟浄、猪八戒の四人がお経を求めて天竺へ旅をする冒険記。

玄奘三蔵の史実・伝承

玄奘三蔵の出自

602年、陳褘(ちんい・玄奘三蔵の幼名)は洛陽に近い緱氏(現在における河南省)にて、父・陳慧と母・宋氏の間に四男として生まれる。陳留出身の士大夫の家柄であり、父・陳慧は地方官であった。

僧侶になるまで

10歳にして父を亡くした陳褘は、既に出家していた兄・長捷を追い、洛陽の浄土寺に身を寄せると、「維摩経(ゆいまきょう)」と「法華経(ほっけきょう)」と呼ばれるお経を学び始める。

13歳の時、度僧(どしゃ・国家公認の僧侶)試験の募集を聞き、陳褘も受けようとするが、若すぎたため試験を受けられなかった。

しかし試験会場に来ていた陳褘は、試験官に話しかけられ、「僧侶になったらどうする」との問いに対し、「遠くは如来を紹し、近くは遺法を光らせたいから」と答える。

この答えに感動した試験官は、特例として陳褘を僧侶へ推薦し、兄と共に浄土寺に住み込むこととなり、戒名として「玄奘」を名乗るようになる。

インドへの旅

629年、仏典の研究をしていた玄奘は、仏跡の巡礼の為にインドへの旅を志す。

当時は隋王朝に変わり唐王朝が成立して間もなくであり、国内情勢が不安定であり出国の許可が降りなかった。そのため、玄奘は密かに出国し、役人の監視から逃れながら旅を始める。

馬を手に入れた玄奘は途中、魑魅魍魎に襲われ、食料、水が底を尽きるものの、ゴビ砂漠を抜け高昌国(とるふぁん)にたどり着く。

高昌国の王・麴文泰は熱心な仏教徒であり、玄奘は歓迎される。その後、金銭面の援助を受けた玄奘は、西域の商人に混じりヒンドゥークシュ山脈を越え、目的地のインドへたどり着く。

大唐西域記

インドにて学問を修めた玄奘は、旅の記録を纏めた「大唐西域記」を書く。16年に及ぶ旅を終え、長安に経典を持ち帰った玄奘は大宗の命により、西域で見聞した数々の情報を纏めた報告書を編集した。これが「大唐西域記」である。

玄奘三蔵の晩年

帰国した玄奘は、持ち帰った経典の翻訳作業に一生を捧げた。帰国後、弘福寺の翻経院に身を置くと、17年間で1335巻もの経典を翻訳し、その生涯を終える。

宝具の元ネタ

五行山・釈迦如来掌

宝具説明

前世の師である釈迦如来の力の一部を借り受ける技。

敵を無数の掌底で打ち捉え、釈迦の加護により御仏の御手の力を自らの手に宿し、必勝の一撃として相手を彼方へ吹き飛ばす。

宝具名の由来

「五行山」は、かつて釈迦如来が、孫悟空を500年の間閉じ込めたとされている、ベトナムに実在する山。

「釈迦如来掌」は玄奘三蔵の敬うべき仏にして、前世における師である釈迦如来が由来。

Fateシリーズでの設定

史実との相違点

史実では男性

Fateに登場する玄奘三蔵は女性として描かれているが、史実では男性。

西遊記を映像化する際、女性が玄奘三蔵役を演じている事が多いが、これは「女性と見間違うほどの美しい顔立ち」という玄奘三蔵の逸話から来ており、TVドラマでも実は男性という設定が多い。

Fateシリーズでの小ネタ

三蔵法師

一般的に知られている「三蔵法師」は、仏教に精通した僧侶に付ける総称。正式な本名は三蔵法師の前に書かれている「玄奘(げんしょう)」である。

ぎゃてい

玄奘三蔵がよく口にする「羯諦(ぎゃてい)」は「般若心経」に出てくる文句の一つ。「真言(しんごん)」と呼ばれる人の言葉で表現出来ないが、無理やり言葉にしたものであり、意味を持たない言葉である。

関係の深いサーヴァント

キャラ名	玄奘三蔵との関係
ダビデ	西遊記イベントでの猪八戒役
李書文	西遊記イベントでの沙悟浄役
呂布奉先	西遊記イベントでの白竜馬役
哪吒	西遊記イベントにおいて三蔵の旅を見守る御仏の使い
俵藤太	1部6章での弟子 藤太が米を出し三蔵がおにぎりを生産する合体奥義「おにぎり百錬如来掌」を披露した
源頼光 (水着)	2017水着イベントでチーム「左馬権頭と三蔵法師」を結成

参考文献
・FGOマテリアルⅣ(TYPE-MOON BOOKS出版)
・wikipedia

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