【陰陽師】「陰陽の守」ストーリーまとめ【ネタバレ注意】
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『陰陽師』の「陰陽の守」のストーリー(シナリオ)をまとめて紹介。
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陰陽の守ストーリー
1日目
1日目ストーリー |
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【晴明】 「この前の大江山の戦いで、「雲外鏡」は山岳神の力によって目覚めた。」【小白】 「おお!それなら、セイメイ様は「雲外鏡」で海国の軍勢に対抗できますね!」【八百比丘尼】 「「雲外鏡」の力を借りることができても、このまま直接海妖を消滅させることはできません。まして、大江山の戦いで、大嶽丸は彼の力と優れた謀略を知らしめました。」【晴明】 「彼らは鈴鹿山の全力を挙げて、たくさんの命を犠牲にしてまで、血祭を完成させようとした。」【神楽】 「彼らの目的は……破壊だけじゃないと思う。」【源博雅】 「やつらは、成功できなければ、玉砕する決心をしているようだ。」【晴明】 「神器「雲外鏡」を手に入れたが……都を守るために、もっと支援が必要だ。今の都の情勢からして、加茂家、藤原家、源氏の陰陽師三家とこのことについて話し合いをするべきだな。」【加茂家の陰陽師】 「晴明様ではありませんか。お急ぎのご様子ですが、加茂家に何か御用ですか?」【晴明】 「海国の軍団は大江山の戦いから撤退したが、まだ京畿周辺で活動を続けている。鈴鹿山は長きにわたって計画を練ってきた。彼らは今回凄い勢いで襲撃してきている。都を必ず陥落させようとする勢いだ。もし鈴鹿山の陰謀から都を守りたければ、陰陽師三家は一丸となって協力しなければならない。今回は、陰陽寮で開かれる「都防衛戦」の会談に加茂家に参加させていただくためにお尋ねしたのだ。」【加茂家の陰陽師】 「海国の来襲について、加茂家はすでに把握しています。我々は時間通りに陰陽師三家の会談に出席いたします。」【藤原道網】 「おお……晴明様、ちょうどいい時に来た。海国の軍勢の状況について、あなたと話をしに行こうとしていたところだ。」【小白】 「え!海国の軍勢はまた何かやらかしたんですか?鈴鹿山の連中らは、いつも陰謀を張り廻って、恐ろしいです……!」【藤原道網】 「海国軍の先鋒は、すでに都に近づいている。海妖どもは都の周りを侵攻している。ただ、これらは表の情報にすぎない。我々は海国の主力の動向を察知できなくなった。」【晴明】 「小規模の侵攻で我々の気を引き、主力部隊の行方を隠すか……彼らは闇に隠れていて、何を企んでいるのかわからない。気をつけなければ。」【小白】 「小白は海国の妖怪たちが本当に嫌いです……特にあの海鳴という奴、この前小白は遠くからやつを見ました。うう!あの険悪な姿、小白は今でも覚えています!」【晴明】 「海鳴は「鈴鹿山の頭脳」と称される。大江山の戦いで挫折した後、一層周到に計画を立てているだろう。迎撃の策略は、慎重に立てる必要がある。道綱、陰陽寮で「都防衛戦」について会議が開かれるのだ。本日、藤原家もぜひ来てほしい。ともに敵に迎え撃つ方策を議論したい。」【藤原道網】 「藤原家は必ず時間通りに参加する。」【源氏の陰陽師】 「晴明様、近頃よくお会いしますね。」【晴明】 「源氏の当主は屋敷におられるか?」【源氏の陰陽師】 「はい、頼光様は屋敷にいらっしゃいます。今すぐ晴明様の来訪を知らせて参ります。」【小白】 「ああ!なぜまた頼光の奴と!」【源頼光】 「大殿では音が遠く伝わっていく。こんなところで大声で騒ぐな。」【晴明】 「……小白。」【小白】 「ゴホ…ゴホ…!」【晴明】 「源頼光、大江山の戦いの後、源氏の状況はどうだ?海国のほか、土蜘蛛の一党も機をうかがっているようだが……」【源頼光】 「まだ源氏に被害を与えられるほどのものではない。」【晴明】 「怪我したようではないか。」【源頼光】 「かすり傷だ、大したことではない。」【晴明】 「折れた鬼切の刀身は打ち直されたと聞いたが、彼の体は回復したのか?」【源頼光】 「よく回復している……今回ここに来たのはなんのためだ?」【晴明】 「海国がじきに都に攻め込む。源氏にもぜひ陰陽寮で開かれる「都防衛戦」会議に参加してほしい。」【源頼光】 「源氏はもちろん行く。」【晴明】 「では、陰陽師三家の代表は全部そろったな。海国の最終目標は都だ。都を守るために、都の陰陽師たちは協力しなければならない。」【源頼光】 「我々は事前に海国の侵入ルートを調べた。大嶽丸の主力部隊は荒川から上陸し、七角山、黒夜山、逢魔ヶ原と大江山を通る。これらの地点を順につなげば…」【加茂家の陰陽師】 「これらの地点をつなげると、五芒星の陣形になります。」【源頼光】 「この陣の中心はまさに都だ。」【晴明】 「海国のこの前まで各地への侵攻は、すべて布石だ。この陣法は力を吸収する力があるかもしれない。海国は都で決戦するつもりだろう。都は多大な犠牲を払うだろう。百姓と妖怪はみな逃げている……」【源頼光】 「決して海賊どもを都に入れてはならん。」【晴明】 「もし大嶽丸の陣法を妨害できれば、彼の陰謀を阻止できる。だが彼は「八尺瓊勾玉」の力を使い、陣を設置した五つの場所を隠した。五つの陣法を探し出すために、我々は大嶽丸を「雲外鏡」が設置された結界に誘い込む必要がある。「雲外鏡」の力はしばらくの間「八尺瓊勾玉」の力を結界に閉じ込め、五つの陣法が現れるだろう。その時、皆にその五つの場所で陣を阻害してほしい。」【藤原道網】 「晴明様、どのように協力すればよいでしょうか?」【晴明】 「私は「雲外鏡」で結界を設置する。だが、「雲外鏡」で大嶽丸を誘うために、もう一つ策が必要だ。私の計画は……」 |
2日目
2日目ストーリー |
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【小白】 「セイメイ様、見てください!妖怪たちが大江山の居住区を再建しています!彼らは何か言っているようですが?」【山童】 「今日もう少し頑張れば、明日は部屋がもう少し増える……早く起きて、遅く寝る。大江山の修復なら疲れ知らず……」【小白】 「こ……これは?」【山童】 「おい!そこのいぬっころ!大江山の再建は、すべての妖怪の責任だぞ。ほら、早く一緒に働かんか!」【小白】 「は?いや、小白は、あ!放してください!セイメイ様、助けて——!」【晴明】 「……大戦を経ても、大江山はこれほどに生き生きしている。嬉しいことだ。」【鬼王酒呑童子】 「晴明よ!来る時が悪いなぁ、俺様は最近おまえに構う余裕がない。」【晴明】 「来る途中に、大江山の妖怪たちが棲み処の再建に励んているのを見た。」【鬼王酒呑童子】 「海国の妖浪が通り過ぎた場所は、濃密な海の瘴気が残っていて、山と建築を腐食している。ああ、面倒だ!大江山再建のことで忙しくて、俺様は酒を飲む時間もない。ただ——晴明、お前がここに来たのは鬼域のためか?」【晴明】 「この前は、大嶽丸が大江山を侵略する計画を阻止できた。だが、鬼域という不確定要素が残った……」【鬼王酒呑童子】 「大嶽丸のやろう……俺様はいずれ大江山水攻めの借りを返してやる。」【煉獄茨木童子】 「ははは、友よ。鬼王の覚悟もあれば、勝利をも求める熱意もある!」【小白】 「ううう、やっと妖怪たちから逃げ出せました!セイメイ様ったらただ見ているだけなんですから!あら?茨木童子様、あなたの気配は前回会った時よりまた強くなりましたね!」【煉獄茨木童子】 「地獄の鬼手が戻った今、私は本来の力を取り戻した。ただ手が一つ戻っただけだ。騒ぐようなことではない。たとえ片手だけでも、戦いに支障はない。ただ、鬼手を取り戻してから、友との戦いはより気持ちよくなった!」【晴明】 「(大江山は大戦の後、よく回復しているようだ。黄泉の塔に行ってみよう。)」【源氏の陰陽師】 「晴明様ではありませんか?なぜ黄泉の塔へ?」【晴明】 「鬼域の最近の様子はどうだ?」【源氏の陰陽師】 「大江山の戦いの後、我々は鬼兵部とここに駐屯してきました。ここの瘴気は濃密ですが、まだ穏やかと言えましょう。」【晴明】 「(源氏は確かに鬼域の入口だけを守っているようだ……)」【源氏の陰陽師】 「晴明様、何か御用はありますか?」【晴明】 「いや、何でもない。ここで引き続き監視をするといい。」【源氏の陰陽師】 「もしご心配なら、鬼域の入口に行って見てきてください。」【晴明】 「(どうやら、源氏が鬼域を逆転させる計画は一時中止されたようだ。海国の侵攻と鬼切の刃のためか……)」【妖怪兵器・膝切】 「侵入者――発見――!」【山童】 「白い犬を連れている……まさか晴明か?」【小白】 「うわ!大江山の妖怪はやっぱり嫌いです!小白は狐です!狐!」【山童】 「ここで何をしている?」【晴明】 「鬼域の状況を確認しに来た。」【山童】 「安心しろ。ここをしっかり守るさ。」【晴明】 「(驚いた。源氏の妖兵と大江山の妖怪が無事に共存できているとは……鈴鹿山の侵攻は、確かに大江山と源氏に圧力をかけた。)」【小白】 「あれ!あそこ、あそこにいるのは加茂家の陰陽師のようです。なぜ鬼域に?」【加茂家の陰陽師】 「晴明様……」【晴明】 「鬼域に、何か用か?」【加茂家の陰陽師】 「これは……晴明様には、正直に話しましょう。晴明様は聞いたことがありますか?鬼域の中に、修羅鬼道というところがあると?」【晴明】 「修羅鬼道?」【加茂家の陰陽師】 「噂によると、それは鬼域を支配する大悪鬼が退治された後、屍が封印されるところだと……その屍の妖力が強大すぎて、また多くの悪鬼をここに誘い込んだ。そのため、修羅鬼道と呼ばれるようになりました。賀茂家はかつてそこの瘴気を封印して、悪鬼を追放する場所としました……しかし……あ!先輩たちが来ました。今日はここまで、また晴明様にお会いする機会があれば、続きをお話しましょう。」【晴明】 「小白、行こう。(人と鬼の世界が再び接触した今、賀茂家が鬼域に来たのには、なにか裏があるだろう……)」 |
3日目
3日目ストーリー |
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【晴明】 「海国の軍勢は数日中に都にたどり着くだろう。」【八百比丘尼】 「「雲外鏡」で結界を設けて大嶽丸を閉じ込める策を成功させるには、運も必要でしょう。鈴鹿山がこの度都を攻める目的はわかりませんが、決意は固く——生死を度外視しています。晴明さんは、結界の策にどれくらい自信がありますか?」【晴明】 「これは陰陽師三家が協議した大嶽丸の対策だ。私は最善を尽くす。時間を無駄にできない。今日から、四方八門の結界の配置に着手するぞ。」【神楽】 「晴明!海国はたびたび京畿を侵攻し、みんなは昼夜問わず城門を巡回している。」【晴明】 「神楽か。青龍門は都の四つの門の一つ。ここを巡回するときは注意を払わなくてはならない。」【神楽】 「分かった……海国の曲者を青龍門から潜り込ませたりはしない。」【晴明】 「神楽も気を付けるんだ。」【神楽】 「今となっても、晴明は優しくてみんなのことを心配している。でも海国と対抗するために、みんなは必死に頑張っている。私も協力したい。晴明は青龍門の結界を設置するためにきたの?」【晴明】 「青龍門は都の東門、四つの門の最初の一つ。結界は青龍門から配置する。神楽、結界の配置を助けてくれ。」【神楽】 「今すぐ陣法を準備する。」【晴明】 「臨兵闘者皆陣列在前!急急如律令——」【神楽】 「……結界が作動しないみたい。」【晴明】 「神楽、心配しなくていい。妖力が結界に影響を与えているのだろう。」【小白】 「うわ——やはり!セイメイ様!小白は海国の妖怪の濡れた妖気を嗅ぎつけました!」【神楽】 「私も感知した。東南山脈の逢魔ヶ原に近いところに、微かに海国の妖気を感じる。」【小白】 「あああ!まさか海国の軍勢がもう来たのですか?」【晴明】 「この妖気は海国の先鋒のものだろう。奴らを倒せば、結界は無事に作動する。(結界の方位からすると、東門の結界が作動しないのは、東南方の妖気の影響を受けているからだろう。)東南の山脈に結界を配置し、同時に妖気の侵攻箇所を探る。東南山脈のここでまず結界を配置する。臨兵闘者皆陣列在前!急急如律令!(次に、海国の妖気の侵攻箇所を探る。)」【小白】 「くんくん——この匂いは!」【黒晴明】 「もう一人の俺じゃないか?晴明、久しぶりだな。相変わらずの偽善者の姿だ。」【晴明】 「……」【小白】 「黒晴明、なぜここに!」【黒晴明】 「悲しいことだ、お前もかつて私の式神だったのに——」【小白】 「あなたはセイメイ様ではありません!」【晴明】 「小白、下がっていろ。」【黒晴明】 「海国は都に攻めてくる。お前が都の陰陽師三家に要請して共に迎撃すると聞いた。源頼光以外、あの弱いやつらの力を借りて海国を倒すなんて。ますます甘くなったもんだ。」【晴明】 「皆が団結すれば、我々は海国の妖怪や将軍たちと戦えるはずだ。」【黒晴明】 「どうやら、お前は確信がないようだ。さっきここで配置した結界——作動しないだろう。」【小白】 「……なぜそれを?」【黒晴明】 「海国の妖気が河川付近から侵入してきたことすらわからないとは。もう一人の私として、恥ずかしいものだ。」【小白】 「ふう……やっといなくなりましたね。セイメイ様と同じ顔をみると、いつも緊張します。」【晴明】 「……(黒晴明……)ここの結界は配置できた。小白、河川付近に行って海国の妖気を探そう。」【小白】 「うわ!またこの匂いです。また大江山の戦いの時の怖い海妖のことを思い出しました!」【晴明】 「ここの妖気はとても濃密だ。黒晴明の言う通りだ、海国の妖気は河川付近から侵入してきたのだ。」【数珠】 「晴明様!晴明様!晴明様!」【小白】 「うわ!誰かが突然現れました!」【晴明】 「この付近に濃密な海国の妖気がある。どこにあるのか知っているか?」【数珠】 「海国の妖気?まさかそのせいで彼は悪くなったの?この付近でタコの精が捕まった。奴はいつも通り過ぎる船にくっついて、陰陽師様たちにぼこぼこにされてた。でも、本当はいいやつなの!でも、最近なんでかわからないけど、発狂してしまって、毎日怒ってる。今日も河川で波風を起こしてる。晴明様、ほら、あたしの服も濡れたの!」【小白】 「あ!頭に水草がついています!」【数珠】 「あれ?まだついているの?……けほ、とにかく、河川付近の小妖怪たちは静かにくらせないの。彼と話したいんだけど、彼は何かに汚染されたみたいで、話が通じなかった。」【晴明】 「そのタコはどこにいる?見に行こう。(これは……海国の妖気。この妖気が青龍門の結界を制圧している。)」【数珠】 「晴明様!晴明様——彼にお仕置きをするの?……彼は最近よくあたしに水を吹っ掛けるけど、すごくいいやつなの……」【晴明】 「私は彼についている海国の妖気を払いたいだけだ。彼をもとの姿に戻す。数珠、私たちと一緒に、まず彼を押さえてくれ。私はそのあと浄化を行う。」【数珠】 「ふん!彼を負かしたら、この間あたしの顔に水を吹っ掛けたことを謝ってもらおう!謝り方は……祭典の時に、あたしの乗り物になってもらおう!」【晴明】 「臨、兵、闘、者、皆、陣、列、在、前!急急如律令!」【小白】 「結界がやっと発動しました!やはり海国の妖気が結界を抑圧していたんですね。」【晴明】 「今日青龍門と南東の結界を配置したが、海国の妖気に妨げられてしまった。今わかっているのは、海国が都付近で極秘行動を行っているということだ。明日また調べる必要があるな。」【小白】 「セイメイ様!結界の配置が完了しました。もう帰れますか?グルルルル——ああ、おなかなんて空いてません!」【晴明】 「東南山脈と青龍門の結界が配置された。明日またすすめよう。今日もご苦労だった、小白。(土蜘蛛一族がずっと災いを隠しているが、源氏はどう処理したのか。)」 |
4日目
4日目ストーリー |
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【晴明】 「結界が配置された法陣の中の、青龍門の後ろが白虎門だ。」【小白】 「セイメイ様見てください、あれは私たちがこの前遭遇した賀茂家の陰陽師じゃないですか?」【加茂家の陰陽師】 「晴明様……」【小白】 「その顔、またこいつらかよって思ってるでしょう!」【加茂家の陰陽師】 「……いやいや!」【晴明】 「賀茂家の陰陽師、ちょうどいい、私はここに布陣しようとしている。誰かに手伝ってほしかったのだ。手伝ってくれるか?」【加茂家の陰陽師】 「晴明様がなさることは全て都のためでございます。晴明様のお手伝いをしないわけにはいきません。」【晴明】 「臨、兵、闘、者、皆、陣、列、在、前!急急如律令!」【小白】 「うっ!また海国のにおい!結界がまた動かなくなりました!」【晴明】 「この前は青龍門、今日は白虎門……昨日のことは偶然ではなさそうだな。大量の海国の前哨が都の周りに潜んでいる。彼らの妖気が結界の起動に影響している。神楽たちが都付近で調べた状況が正しいことを証明している。」【加茂家の陰陽師】 「晴明様に十分にお力添えできず、大変申し訳ございません。」【晴明】 「問題ない、この結界は私が処理する。」【加茂家の陰陽師】 「それでは晴明様…… 私はこれにて失礼します。」【晴明】 「(賀茂家の陰陽師は何か口にだせないことがあるようだ……鬼域の修羅鬼道と何か関係があるのか……?)白虎門が影響を受けたということは、妖気は北西からきている。先に都の北西にある七角山の境界へ結界を配置しに行こう。七角山にも以前のような静けさは戻らない。この場所は都八方の一つ、結界を配置する陣眼だ。臨、兵、闘、者、皆、陣、列、在、前!急急如律令!(白虎門と七角山に影響を及ぼした海国妖気を探す必要がある。)蛍草と白狼はみな七角山にいるはずだから、彼女たちに聞いてみると良いかもしれない。小白、耳が立っているぞ。何か見つけたのか?」【小白】 「セイメイ様聞いてください……近くから助けを求める声が聞こえた気がします!この声は……蛍草です!」【蛍草】 「うわああん——来ないで!」【小白】 「セイメイ様!見てください!蛍草です!」【蛍草】 「これ以上近づいたら、え、遠慮しないからね!」【小白】 「彼女を囲んでいるのは海妖です!はやく助けましょう!」【蛍草】 「ううう……白狼様!」【白狼】 「「無我」!」【七人岬・雲】 「うわああああ!ぐうっ……!」【蛍草】 「白狼様!あ、あなたは私の声が聞こえたのですか……?」【白狼】 「後ろに下がっていて、私が残りの海妖を倒す。」【蛍草】 「白狼様……ご迷惑をおかけして申し訳ありません……」【晴明】 「小白、私たちも手伝おう。」【白狼】 「晴明様、どうして七角山へ?」【晴明】 「これから海国と決戦の準備をするためにここへ来た。海妖に囲まれている蛍草に遭遇するとは。」【白狼】 「……蛍草、どうして私に黙ってこっそり抜け出したんだ?」【蛍草】 「わ、私は七角山の妖怪たちから、最近ここに海妖が現れるって聞いたから見に来たんです……みんなを守りたくて、白狼様と苦労を分け合いたくて……でも海妖の数が思ってたより多くて……白狼様は賛成してくれないと思ったので、こっそり抜け出してくるしか…」【白狼】 「みんなを守りたかった気持ちは分かった。海国は都に近く、混乱している。お前は戦いには向いていない。」【蛍草】 「ごめんなさい……もうこんなことは……」【白狼】 「次出かけるときは、必ず私を呼びなさい。」【蛍草】 「え?白狼様、今なんて?」【小白】 「はいはい!続きは帰ってから話してください!小白は聞きたくありません!なんか変ですし……はっきりしませんし……誰か小白を殴りました?!」【蛍草】 「晴明様、 私たちはこれにて失礼します。」【晴明】 「白狼、海国軍団はまだ離れていないから、気を付けるんだ。(この海妖たちが消滅した後、白虎門を抑制していた妖気も消え去った。)これで白虎門に戻って結界を配置できる。」【小白】 「あれ、前にいるのは源頼光ではありませんか?またムカつく顔してますうね……彼の隣の少年武士はもしかして?!」【晴明】 「(あれは鬼切か……?彼らから土蜘蛛一族の気配がする。)」【小白】 「セイメイ様!彼らのことは気にせず、先に結界を起動させましょう!」【晴明】 「臨、兵、闘、者、皆、陣、列、在、前!急急如律令!」【小白】 「ここの結界もようやく起動しました!」【晴明】 「七角山の境界と白虎門の結界を配置した。今日は帰って休もう。」 |
5日目
5日目ストーリー |
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【晴明】 「二日前に青龍門と白虎門に結界を配置したが、全て海国の妖気によって抑制されてしまった。玄武門の結界も、簡単にはいかなさそうだな。」【源博雅】 「晴明、玄武門に状況を見に来たのか?今日は玄武門を巡回している。絶対に海国をただで帰らせない。だが京畿は最近あまり動きがないようで、いかがわしい。」【晴明】 「大戦前の静けさか……」【源博雅】 「大岳丸が見せてきた戦意と技は確かにすごかった。だが彼の手段と目的は、俺たちとは相いれない。」【晴明】 「博雅、今日ちょうど玄武門を巡回しているなら、結陣を手伝ってくれないか。臨、兵、闘、者、皆、陣、列、在、前!急急如律令!」【源博雅】 「晴明、これは?結界を設置できたはずなのに起動しないぞ。」【晴明】 「玄武門にも青龍門、白虎門と同じ問題が発生した。都付近の海国妖気が結界を抑制して、起動させないようにしているんだ。」【小白】 「今日の海国妖気のにおいは北東からきているようです!」【晴明】 「結界の布陣は方角が決まっていて、玄武門に影響を及ぼしていると言うことは、たしかに北東からきている。」【源博雅】 「こっちばっかり見るな!わかったよ。ちゃんと玄武門を巡回するよ。」【晴明】 「ちょうどいい、我々は桜の森にも結界を配置しなければいけない。」【小白】 「桜の森!桜の森!」【晴明】 「桜の季節はもう過ぎた。毎回ここへ来ると、この林で起きたことを思い出す。」【小白】 「セイメイ様がおっしゃっているのは桜の精様たちの事ですか?訪れることのない結末を追い、待っている……」【晴明】 「世界中の物はみな自分の執念を持っている。鈴鹿山の主が都に攻め込んできたのも、執念のうちだろう。人間、妖怪、神明もだ。」【小白】 「う……」【晴明】 「ここに来ると、お前が桜の森の中で酔っ払ったことを思い出すな。あの時は飲むなと言ったのに、桜の森でいなくなってしまった。もう少しで妖怪に連れ去られるところだったんだぞ。」【小白】 「そ……そんなこと…セイメイ様の記憶違いです!あ、あの時は本当に失礼しました。でも桜のお酒が美味しすぎて……でも……セイメイ様が見つけてくれてよかったです。」【晴明】 「もう酒を飲んではいけないぞ、酒呑童子にはなるな。思い出がある場所は、全て大切にされるべきだ。この静けさも、海国に壊されるのだろうな。何事にも決まりはあるが、どんな異常も起こりうる。」【小白】 「わっ!あの木の下にいるのは誰でしょう?あれっ!こんなところに酔っ払った海妖がいるなんて!」【七人岬・生】 「鈴鹿島の上!美しい花が咲き~お前たちは都の陰陽師か!逃げれると思うなよ!」【小白】 「こいつら、潜みながら酒を飲むなんて。」【晴明】 「あいつらの様子は、あの時木の下で見つけたお前と同じだな。」【小白】 「セイメイ様!もう言わないでください……もう酔っぱらいませんから!海国を倒したら、またここに遊びに連れて来てくださいね。」【晴明】 「よし、もし来年を迎えられたら、友達を誘ってまた来よう。桜の森の海妖はすでに解決した、布陣を始める。臨、兵、闘、者、皆、陣、列、在、前!急急如律令!」【小白】 「結界が形成されました!」【晴明】 「玄武門に戻る頃だ。法陣を改めて起動しよう。前にいる武士は……鬼切か?玄武門でも源氏陰陽師を見かけたぞ。土蜘蛛一族のことは簡単ではなさそうだな。だが、源氏なら解決できるだろう。」【小白】 「セイメイ様、はやく玄武門の結界を開きましょう!」【晴明】 「臨、兵、闘、者、皆、陣、列、在、前!急急如律令!あと残っているのは南の朱雀門と南西の結界だな。」 |
6日目
6日目ストーリー |
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【晴明】 「朱雀門は都の南門。四門結界の最後だ。朱雀結界と南西神社の結界を配置したら、陰陽の力で四門八方陣法を牽引する——その時、結界が都全体を完全に覆い、守る。」【八百比丘尼】 「あら、晴明さん?今日は私が朱雀門を巡回しているんです。まさか晴明さんにお会いするなんて。晴明さんは、朱雀門の結界を配置しにいらっしゃったのですか?」【晴明】 「朱雀門と南西の結界、四門八方結界の最後の結界だ。八百比丘尼、力を借りたい。」【八百比丘尼】 「私の力が必要な時は、何なりと言いつけてください。」【晴明】 「朱雀門の結界を設置するのを手伝ってほしい。臨、兵、闘、者、皆、陣、列、在、前!急急如律令!」【八百比丘尼】 「これは?南西の神社からの妖気?」【晴明】 「南西方向の神社、海妖の気配が朱雀門を抑制している。まずは南西神社の海妖の妖気を取り除かないと、朱雀門の方陣を起動できない。」【八百比丘尼】 「南西神社の一帯は、私がよく知っています。晴明さんと一緒にそこへ行って調べましょう。」【晴明】 「八百比丘尼、先に南西神社のあたりに結界を配置する。周りに海妖の跡がないか見てきてほしい。」【八百比丘尼】 「海妖はもしかしたら神社の近くに隠れているかもしれませんね……」【鳳凰火】 「またお前か。森の中で、お前の弱い生命の火を見かけました。最近神社で騒ぎが起こることで悩んでいるというのに……」【八百比丘尼】 「神社で騒ぎが起きている?(海妖と関係がありそうですね。)鳳凰火様、おっしゃっている神社の騒ぎというのは、海国の海妖のことですか?」【鳳凰火】 「まさにその海国の妖怪たちだ。どうしてだか、彼らの生命の火は、お前よりもほんの少しだけましだ。これも近づきたくない理由のうちに入る。」【八百比丘尼】 「よっぽど私のことが嫌いなんですね。」【鳳凰火】 「私の鳳凰林にあんなに長い間いて……ん?おまえの生命の火は、前より少し暖かくなったみたいだな。」【八百比丘尼】 「現在、海国軍団が近づいて、海妖の前哨が神社付近に近づいております。海妖たちに邪魔されているのなら、私たちが倒してみせますね。」【鳳凰火】 「あの海妖たちは神社と鳳凰林付近に隠れているはずだ。」【晴明】 「八百比丘尼!海妖の行方を見つけたか?うん?鳳凰火も一緒にいるのか……?」【鳳凰火】 「あの陰陽師も一緒に来たのか?」【七人岬・扇】 「ここには都の陰陽師が二人もいる!」【八百比丘尼】 「ここの海妖は退治しました。では朱雀門に戻って、都最後の結界を起動させましょう。」【鳳凰火】 「私の鳳凰林から早く離れろ。」【八百比丘尼】 「はあ……鳳凰火様は本当に感謝っていうものを知らないんですから。朱雀門と南西神社付近の結界、四門八方結界の最後の結界ですね。晴明さん、朱雀門の結界を起動し、都の全ての結界を完成させましょう。」【晴明】 「臨、兵、闘、者、皆、陣、列、在、前!急急如律令!都の結界が徐々に形成されていく——完成だ!藤原家によると、海国軍団はどんどん都に近づいているらしい。この計画が大岳丸を制止できればいいのだが。」 |
7日目
7日目ストーリー |
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【源頼光】 「都の結界を配置できたか?」【晴明】 「都四門と八方位置の結界を全て配置し、都を囲んだ大陣が形成された。陰陽師三家の城壁の強化はどうなっている?」【加茂家の陰陽師】 「海国の目標が都だとわかってから、全力で城壁の結界を強化しています。今は、都の陰陽師が全員集まり工事を完成させるのを待つのみです。」【晴明】 「源頼光、土蜘蛛一族襲撃事件はどうなった?何日か前、鬼切がこのことを調査しているのを見かけたが。」【源頼光】 「土蜘蛛残党のことは、すでに鬼切に任せた。彼が解決できなければ、私の手で対処する。今日が期限最後の日だ。」【天剣刃心鬼切】 「源頼光。これがあの残党首領の頭だ。人間を傷つけた土蜘蛛は全て処刑した。」【八百比丘尼】 「晴明さん、おかえりなさい。」【源博雅】 「海国軍団と戦う準備はできているよな?」【晴明】 「都四門八方結界をすでに配置済みだ。城壁の結界工事も急いでやっている。都の陰陽師も準備が整っている。」【源博雅】 「都にはたくさんの無実の人たちがいる。絶対に都を破壊などさせない!心の中にこの信念があるから、今日はとても落ち着いているのかもしれない。」【小白】 「小白も今日の気分はとても落ち着いていると思います。」【神楽】 「晴明、海国と戦って、本当に都への侵入を阻止できるの?この戦いは、きっと残酷で難しい戦いになるよ。」【晴明】 「一番いいのは、都に軍団を入れず、大岳丸を結界に引き寄せることだ。その前に、私たち四人で力を合わせ、都の結界をもう一度浄化しよう。臨、兵、闘、者、皆、陣、列、在、前!急急如律令!これで、都の陰陽師たちはそれぞれの結界を強化できるようになった。もしかしたら、これが都最後の静けさになるかもしれないな……次はいつこの静かな都が見られるかわからない。海国の軍団がどんなに強くても。全ての都の陰陽師がここを守る!」 |
鬼切の記憶
思い出一
夜襲 |
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大江山の戦い後、大嶽丸が率いる海国軍は一旦撤退したが、都は依然、不憫な空気に包まれている。 断刀再造時に受けた怪我を治療するため、源家の当主は休養を取っている、その噂が何故か、当主が重病というものになっていた。 源家の屋敷内、夜になると、光は消され、周囲が静かになっていく。 月光によって、屏風に8本の蜘蛛足の影が映った。そして影が屏風の後ろにあるベットに伸ばしていく。 一瞬にして、刀が空を横切る。使用人に化けた蜘蛛の妖は倒れた。妖の傷口に黒い煙が立ち、妖気が消えていく。 “土蜘蛛の残党か” 部屋の奥にいる羽織の陰陽師がベットから立ち上がり、手には鞘に収めたままの刀を持っている。 “一撃で仕留められなければ、返り討ちされる覚悟がないとね。” 静かな夜なので、その一字一句はっきりと聞こえる。再び都に危険をもたらす土蜘蛛一族に対して、源家は一掃するつもりでいる。 “源頼光、あなたは一人の過ちのため、一族を粛清するのか?” 血が刃に沿って流れ落ち、鬼切は一振りで血を落とし、刀を納め、屏風後ろから現れた。 “七日間をくれ、解決してみせる!” 源頼光が鬼切を見つめながら、笑いを浮かべた。 断刀再造時、手が切られたが、我が鞘に入らないものの、去ることもしなかった。 この刃がいかに変わったのか、どこまで成長したのか、彼は知りたがっている。 |
思い出二
憂鬱 |
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土蜘蛛の妖気に辿って、鬼切は都の近郊にやって来た。 近郊外れの村に、妖気を隠すための陰陽術が掛けられているようだ。通行人も慌てた様子で往来していた。 子供が泣きながら叫んでいた、“お父さん、どこにいるの?” 鬼切が遠くから見ていたが、近くに行こうとその時、通行人は彼を迷子と勘違いし、慌てた様子で言った:“君、どこの家の子?早く家にお帰り。” “都の陰陽師様がいない時、近郊の人と家畜がよく消える、妖怪に食べられたって噂だよ……” “最近は妖の姿を見ないが、この前消えた人も帰っていない……” 通行人が言った途端、目の前の黒髪の少年が凄まじい気迫を出していた。 鬼切は事の顛末を概ね理解した。土蜘蛛は都の近郊に潜み、海国退治の際、陰陽師達が都を離れた隙を狙って、人間を捕食をしていた。そして、陰陽師が都に戻った今、また隠れた。 都近郊に住む力を持たない人々は陰陽師に頼るしかなかった。 日が昇り、城壁を照らす。光による影が更に深くなっていく。 |
思い出三
転機 |
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正座している源頼光が鬼切の話を聞いて、驚きはしなかった。 土蜘蛛が都に隠し潜め、さらに源家の屋敷に潜入出来たってことは、都の人ないし陰陽師が協力していたに違いない。 昔、土蜘蛛一族は都を襲った後、源家に討伐された。生き残りは鬼の地に逃げ込んだ。今回再びの襲撃は、本当にたちが悪い。 最近、土蜘蛛が都の近郊で人と家畜を捕食し、源家の軍が帰ったとたん、捕食をやめ、隠れた。誰かが代わりになる食料を与えているに違いない。 この線に辿って、鬼切は都の商人と店舗を訪ね、義実という陰陽師の屋敷に辿り着いた。 屋敷の結界の中、真っ白な蜘蛛糸が部屋から庭院まで蔓延していた。鬼切が驚きながらも、土蜘蛛の妖気が、ますます濃くなっていた。 突然、屋敷の奥に助けを求める声が聞こえる。次にドアが開いた。陽の光が部屋の中を照らし、その景色が鬼切の目に映る…陰陽師義実が恐怖の表情で床に倒れていて、目の前の土蜘蛛が襲いかかろうとしている。 鬼切は躊躇なく、土蜘蛛の首をはね、妖気が一瞬にして消えた。 義実がぼーとして床に座り込んで、その目には、生きている喜びと恐怖を同時に映っていた。目の前のこの少年がこんなにも強いとは。 屋敷が沈黙に包まれ、窓の外に風と木の音が聞こえてくる。 運命はいずれ集結に迎えるだろうか。 |
思い出四
償い |
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義実の話によると、彼は鬼の地に行ったことがある、そこは悪鬼ともが殺し合う世界。その時偶然にも、怪我した土蜘蛛を助けた。その後、義実を現世に戻すため、蜘蛛は自らを犠牲にした。 今回の土蜘蛛の都襲撃で、義実はこの恩義を盾に脅迫を受けた。海国との戦争時において、土蜘蛛は都にとって大きな脅威ってことは明らかだが、義実は陰陽師として、人としての道義を捨てるしかなかった。 こうすることで、義実の苦痛がますます増えた。 日々、恩返しへの思い、人に対する懺悔が心を蝕んでいく。今ここで、少年の質問に対して、もう嘘はつけられない。 “土蜘蛛との連絡役、道案内をしたのは、都の陰陽寮の大允で……” ここまで話すと、屋敷の外から、陰陽術の閃光が一瞬にして、義実の心臓に刺さった。 黒影に気づき、鬼切の刃が一閃した。怪我を負った黒影は慌てて逃げ去った。 “土蜘蛛に受けた恩にどうすれば、返せるのか……”命の最後、義実が目の前の少年に聞いた。 “……お主は奴らと、命を持って相殺、恩も恨みもすでにない、自由になれ。” 義実は安堵の表情で目を閉じた。 鬼切が部屋にあった服で、義実の顔を覆った。 |
思い出五
向き合い |
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裏切りの陰陽師大允が源頼光の元に連れてこられた、暴露された今、もう恨みを隠す必要もない。 より高い所にいる人間は、その影もより大きい。 すべては都のためとはいえ、利益のために、源家の当主によく思わない輩はいる。人の心にある悪は、時に悪鬼以上に恐ろしい。 当主のワンマンさについて、源家の者は、皆知っている。 もし、目の前しか見ていたら、あの世界に到達できないかもしれない。 この数十年間、裏切りと内争を経験し、あの刃以外に、一回も背中を他人に任せたことはなかった。 そして、この刃がいま、彼の目の前にいる。 “後二日間だ。” 刃を向けられた源頼光は、少年に面し、一言も喋らず。庭院の景色を鑑賞しているかのように。 今夜の月は別格だ。 花が刃に映され、美しい絵となった。 |
思い出六
決定 |
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都の近郊にある土蜘蛛の巣穴では、妖気が濃くなっていた。一番外周の土蜘蛛が集まり、頭を伏せていた。 土蜘蛛残党の首領は休憩している。再度源家に復讐しようとしている。 “クソ!やっと都に戻れたのに、あいつの重病のタイミングでも暗殺に失敗するとは!” 首領の近くにいる土蜘蛛達は震えながら、目に恐怖の色が映っている。 首領の怒りを鎮めるため、彼らは先程さらってきた少年を食料として、首領に献上した。 首領が無防備のうち、自分の頭が宙に浮いていることに気づく。少年が刀を抜く瞬間、まるで古参の武士のような手慣れた動きだった。見た目で弱い“食料”が、硬い蜘蛛の甲胄を切り裂く力を持っているとは。 黒い妖気が周囲の土蜘蛛を囲い、彼らの目には残忍の光が宿り、その少年に襲いかかろうとしている。しかし、さらに外周にいる少数の土蜘蛛は、頭を伏せたまま、動こうとしない。彼らは以前に退治された時の記憶があり、都に戻っても、人を傷つこうとしなかった。 鬼切は刀を見握りしめ、こころの中で決めた。 刹那の間、土蜘蛛の巣の中では、刃の光が無数に走った。 |
思い出七
終結 |
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鬼切が土蜘蛛首領の首を床に投げ、それが、大男の前に転びこんだ。男は意味深く言った。 “己一人の力で土蜘蛛残党を粛清するとは……” “源頼光よ、粛清ではない!”鬼切が言った。 土蜘蛛の巣で、大量の死体を作った。しかし少数の臆病者は、恐怖で平伏せた。 “彼らは首領と違い、鬼の地に戻り、二度と人を喰らわないことを誓った。” “それが嘘でないことを証明できるのか?” “確認できないことで、皆殺しなんで……やりすぎだろう!” 鬼切が刃の先で相手の刀を抑え、“私が活かせたのは、人を食らっていない蜘蛛、怨霊のないやつらだ。” “これらの蜘蛛残党は、妖霊を持って、源家と契約する用意がある。これから鬼の地に戻り、再度現世に戻れば、妖力が直ちに絶たれるだろう!” 鬼切に見つめられ、源頼光が笑いながら刀を収めた。 最強の刀という覚悟を持った宝刀がいま、新たな姿で彼と対面している。 “妖霊で契約、命を人の手にとは。彼らがそれでいいなら、これで追放とし、二度と現世に戻らんことだ。” “さもなければ、源家は必ず粛清してくれる。” 鬼切が立ったまま、少しの驚きが顔にあった。視線が去ろうとしている源頼光に向けた。 「そうだ。」源頼光の足が止まった。「新しい刀だから、日々の保養はお忘れなく。」 「……」 土蜘蛛の巣にある血の匂いが、段々薄くなり、数年に渡る争いに終止符が打たれた。 “平和の日もそう遠くないかもね。” |
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