【陰陽師】花合戦2023「浮世青行燈」睦月イベントの進め方と任務&報酬まとめ【毎日任務イベント】
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『陰陽師』の花合戦2023「浮世青行燈」睦月イベントの進め方と任務&報酬をまとめて紹介。墨染花札報酬の開放方法や花札経験値の上げ方なども記載しているので参考にどうぞ。
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花合戦2023イベント一覧 | |||
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睦月 / 1月 |
如月 / 2月 |
弥生 / 3月 |
卯月 / 4月 |
皐月 / 5月 |
水無月 / 6月 |
文月 / 7月 |
葉月 / 8月 |
長月 / 9月 |
神無月 / 10月 |
霜月 / 11月 |
師走 / 12月 |
イベント概要
イベント期間 | 1/4(水)メンテ後~2/1(水)23:59 |
花合戦イベントは、任務をクリアして花札経験値を集めることで、様々な豪華報酬を貰えるイベント。浮世青行燈スキン「愚者の海渡」を始め、御行ダルマや限定描画、アイコン枠など貰えるので、ぜひ参加しよう。
庭院からメニューからイベントページへ
花合戦イベントは、庭院メニューアイコン「花合戦(毎日任務)」からイベントページに行ける。
イベントの進め方
指定任務をクリアして花札経験値を獲得
指定された任務をクリアすることで「花札経験値」を貰うことができ、報酬レベルを上げることができる。花札経験値を100溜めると、報酬が1つ進む。
※任務によって貰える花札経験値は異なる
必要花札経験値 | |
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Lv0 ~ Lv30 | 3,000 |
1日辺りの目安 | 71~72 |
1日辺りの目安 (フル購入者) |
107~108 |
※Lv30以降に獲得した経験値は、イベント終了後に銭貨に変換される
魂玉で墨染花札報酬開放
魂玉30個で通常購入すると、墨染花札報酬(下段)が開放され、より多くの報酬を獲得できる。魂玉68個でフル購入すればプラスでアイコン枠、花札経験値、勾玉を即獲得可能。課金が必要ではあるが、報酬内容は非常に豪華なので余裕がある場合は購入がおすすめ。
最初に魂玉30個で通常購入し、途中でフル購入したくなった場合は魂玉38個で購入可能。途中でフル購入した場合は、上段で開放されてる経験値分の報酬は一気に開放される。
開放報酬
魂玉 | 開放報酬 | ||
---|---|---|---|
魂玉30個 (通常購入) |
愚者の海渡 (浮世青行燈スキン) |
御行ダルマ |
浮絵の局 (挿絵) |
魂玉68個 (フル購入) |
愚者の海渡 (浮世青行燈スキン) |
御行ダルマ |
浮絵の局 (挿絵) |
海船曳・暮帰アイコン枠 (即獲得) |
花札経験値×1,000 (即獲得) |
勾玉×200 (即獲得) |
購入しない場合は上段の報酬15個のみ
購入しない場合は、上段の報酬15個のみ獲得できる。購入することで+30個の報酬が追加される(計45個の報酬)。
前回入手した20%割引券を使用可能
前回の花合戦イベントLv30報酬で入手した「花合戦20%割引券・睦月」を使うことができる。
20%割引後 | |
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通常購入 | 魂玉24個 |
フル購入 | 魂玉54個 |
※今回獲得できる割引券は次回の花合戦・如月イベントで使用可能
魂玉の入手方法と使い道 |
いいねを送って花札経験値獲得
毎日順位で友達にいいねを送れる。いいねをすることで花札経験値獲得できる。
いいね人数 | 花札経験値獲得 |
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1~4人目 | 2 ※確率で18獲得 |
イベント任務と獲得花札経験値一覧
今日(デイリー任務)
任務 | 花札経験値 | |||
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封印懸賞完成【2回まで】 |
×5 |
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狩り戦/陰界の門に参加【1回まで】 |
×10 |
|||
百鬼夜行参加【1回まで】 |
×5 |
|||
逢魔ボス挑戦【1回まで】 |
×10 |
|||
闘技戦闘勝利【18回まで】 |
×5 |
|||
御魂強化【1回まで】 |
×5 |
|||
結界経験値の受け取り【1回まで】 |
×5 |
|||
ハートを贈る【5回まで】 |
×2 |
|||
祈念【6回まで】 |
×10 |
|||
結界突破勝利【12回まで】 |
×5 |
|||
探索ダンジョン【7回まで】 |
×12 |
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覚醒ダンジョン【13回まで】 |
×6 |
|||
御魂ダンジョン【17回まで】 |
×6 |
|||
式神派遣【1回まで】 |
×5 |
今週(ウィークリー任務)
任務は、勾玉10で更新可能(更新回数5回)。週任務は月曜日の0時に更新。
簡単任務1(花札経験値20)
任務名 | |
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1 | 毎週最初のログイン |
簡単任務2(花札経験値25)
任務名 | |
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1 | 一日でスタミナ【200Pt】を消費 |
2 | 石距を【5体】倒す/怒りの石距 |
3 | 累計銭貨を【100万】消費 |
4 | 真オロチ3階以上の報酬を【2回】獲得 |
5 | 妖気封印【10回】クリア |
6 | 百鬼夜行でSRの欠片を【5枚】獲得 |
7 | 協力した封印懸賞【10回】クリア |
8 | 逢魔が時のボス戦の【トップ150】に入る |
9 | 【2体】の異なる地域鬼王に挑戦する |
10 | 今週の前進異聞挑戦【第4階】をクリア |
11 | 同心の蘭報酬を【5回】獲得する |
12 | ランク6の御魂を【10個】増やす |
13 | ランク6の御魂【3個】をランク15に |
14 | 陰陽寮任務を【40回】クリア |
15 | 百鬼戦で【3回】勝利報酬を獲得 |
16 | 式神派遣の基礎報酬以上を【6回】獲得 |
17 | 協戦式神を【10回】使用される |
18 | 共同闘技で【1回】勝利 |
19 | 封印懸賞を【3個】達成 |
20 | 闘技で男性式神を【15回】撃破する |
21 | 闘技で女性式神を【15回】撃破する |
中等任務(花札経験値50)
任務名 | |
---|---|
1 | 一日でスタミナ【400Pt】を消費 |
2 | 真オロチ5階以上の報酬を【2回】獲得 |
3 | 結界突破中雪幽魂効果【20回】発生させ勝利 |
4 | 共同闘技で【2回】勝利 |
5 | 妖気封印【30回】クリア |
6 | 【5個】のランク6御魂をランク15まで強化する |
7 | 百鬼夜行でSRの欠片を【10個】獲得 |
8 | 協力した封印懸賞【15回】クリア |
9 | 闘技で女性式神を【30回】撃破 |
10 | ランク6の御魂を【15個】増やす |
11 | 【5体】の地域鬼王に挑戦する |
12 | 叢原火(癡)に【10回】挑戦する |
13 | ランク6式神を【1体】増やす(転換券含まず) |
14 | 協戦式神を【30回】使用される |
15 | 陰陽寮任務を【100回】クリア |
16 | 今週の前進異聞挑戦【第7階】をクリア |
17 | 式神派遣の達成報酬以上を【3回】獲得 |
18 | 【4体】の地域鬼王に挑戦する |
19 | 封印懸賞を【6個】達成 |
20 | 石距を【10回】倒す/怒りの石距 |
21 | 闘技で男性式神を【30回】撃破する |
22 | 闘技で女性式神を【30回】撃破する |
困難任務(花札経験値100)
任務名 | |
---|---|
1 | 一日でスタミナ【600Pt】を消費 |
2 | 共同闘技で【8回】勝利 |
3 | ランク6の御魂を【20個】増やす |
4 | 【9回】協力して封印懸賞を完成 |
5 | 逢魔が時首領戦で【15位以内】に入る |
6 | 【10個】のランク6御魂をランク15まで強化する |
7 | 百鬼夜行でSSRの欠片を【1個】獲得 |
8 | 協戦式神を【30回】使用される |
9 | 式神派遣の完璧報酬を【6回】 |
10 | 累計銭貨を【500万】消費 |
11 | 封印懸賞を【9個】達成 |
12 | 百鬼戦で【6回】勝利報酬を獲得 |
13 | 真オロチ8階以上の報酬を【2回】獲得 |
14 | 今週の前進異聞挑戦【第9階】をクリア |
今月(マンスリー任務)
個人任務(花札経験値150)
任務名 | |
---|---|
1 | 闘技が八段に達する【1回】 |
2 | 累計【魂玉300】を購入 |
3 | スタミナ【3,000Pt】を消耗 |
4 | 式神スキン【3個】獲得 |
5 | ランク6式神【1体】追加(転換券含まず) |
6 | 神秘召喚【100回】 |
世界任務(花札経験値30)
任務名 | |
---|---|
1 | 墨染花札購入人数【10,000人】 |
2 | 浮世青行燈が戦いに参加【50,000回】 |
3 | 愚者の海渡の獲得人数【10,000人】 |
イベント報酬一覧
普通花札報酬
進度 | 報酬 | |
---|---|---|
2 |
普通花札パック(小) |
|
4 | ||
6 | ||
8 | ||
10 |
海船曳アイコン枠 |
|
12 |
普通花札パック(中) |
|
14 | ||
16 | ||
18 | ||
20 |
奉為ダルマ |
|
22 |
普通花札パック(大) |
|
24 | ||
26 | ||
28 | ||
30 |
花合戦20%割引券・如月 |
※花合戦割引券を使って花合戦イベント期間中に黒染花札を購入すると、20%引きになる(次回の花合戦・如月イベントから使用可能)。
普通花札パック
普通花札パック | 報酬 (いずれか1つ選択) |
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普通花札パック(小) |
①オロチの逆鱗×10 ②銭貨×20,000 ③スタミナ×15 |
普通花札パック(中) |
①オロチの逆鱗×20、★4青吉鬼×1 ②銭貨×40,000、勾玉×5 ③スタミナ×40、桜餅×5 |
普通花札パック(大) |
①オロチの逆鱗×20、★5青吉鬼×1 ②銭貨×100,000、勾玉×10 ③スタミナ×80、桜餅×10 |
※花札パックは、パック内の報酬の中からいずれか1つを選択して受け取ることができる。
墨染花札報酬(魂玉30個で開放)
進度 | 報酬 | |
---|---|---|
1 |
墨染花札パック(小) |
|
2 | ||
3 | ||
4 | ||
5 |
墨染花札パック(小) |
神秘の霊符×1 |
6 |
墨染花札パック(小) |
|
7 | ||
8 | ||
9 | ||
10 |
浮絵の局挿絵 |
神秘の霊符×1 |
11 |
墨染花札パック(中) |
|
12 | ||
13 | ||
14 | ||
15 |
墨染花札パック(中) |
吉運ダルマ×2 |
16 |
墨染花札パック(中) |
|
17 | ||
18 | ||
19 | ||
20 |
愚者の海渡 (浮世青行燈スキン) |
吉運ダルマ×1 |
21 |
墨染花札パック(大) |
|
22 | ||
23 | ||
24 | ||
25 |
墨染花札パック(大) |
吉運ダルマ×3 |
26 |
墨染花札パック(大) |
|
27 | ||
28 | ||
29 | ||
20 |
御行ダルマ |
吉運ダルマ×1 |
墨染花札パック
墨染花札パック | 報酬 (いずれか1つ選択) |
---|---|
墨染花札パック(小) |
①オロチの逆鱗×10 ②銭貨×60,000 ③スタミナ×50 |
墨染花札パック(中) |
①オロチの逆鱗×10、逢魔の魂×5、★5青吉鬼×1 ②銭貨×100,000、勾玉×10 ③スタミナ×100、桜餅×10 |
墨染花札パック(大) |
①オロチの逆鱗×20、逢魔の魂×10、★6青吉鬼×1 ②銭貨×200,000、勾玉×20、スキン券×10 ③スタミナ×200、桜餅×20、御行ダルマ(欠片)×1 |
墨染花札パックは、パック内の報酬の中からいずれか1つを選択して受け取ることができる。
海船曳・暮帰アイコン枠(フル購入で即獲得)
浮絵の局挿絵(レベル10で獲得)
浮世青行燈スキン「愚者の海渡」(レベル20で獲得)
18魂玉でレベルアップ可能
18魂玉を使うことで1レベルアップできる。どうしても期間内に終わらない場合のみ購入を検討しよう。
必要花札経験値 | |
---|---|
Lv0 ~ Lv30 | 3,000 |
1日辺りの目安 | 71~72 |
1日辺りの目安 (フル購入者) |
107~108 |
レベルアップ思い出報酬
レベル5、10、15、20に達すると挿絵イラストが解禁されていく。レベル20に達すると「遥行海焔」挿絵を入手できる。画面左下「思い出」から進行状況を確認できる。
遥行海焔挿絵
イベント商店の概要と復刻スキン
過去の花合戦スキンを購入可能
商店では、過去の花合戦スキンを購入することができる。過去スキンは以前の同月の商店に限定されており、今月は絵世花鳥風月スキン「紙重春野」、雲外鏡スキン「鏡焔夢火」。
魂玉68で購入可能
スキンは、魂玉68で購入することができる。今月中に購入しない場合、再度入手はおそらく一年後になるので注意。
イベントストーリー
Lv5のストーリー
暮帰雪 |
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黄昏は寂しい真っ白に包まれ、都は初雪が頻りに降っている。風雪の中、あたいは荷物をまとめ、冷たい霧の中旅立った。 同行する召使いの妖怪二人はたくさん服を着込んでいて、まるで団子のようだ。彼らは寝ぼけ眼をこすりながら、あたいと一緒にこの広々とした屋敷を出た。そんな二人はあたいに同行することにも、方々を流離い、毎日見知らぬ地に向かうことにも慣れている。 「青行燈様、今度はどこに向かうんですか?」 「人々に忘れられた海だよ。」 彼らは少し戸惑いを見せた。「そこにも……青行燈様を待っている物語があるのですか?」 「あそこにはもうほとんど用がない。でも毎年初雪の日を迎えると、一つの海上の約束を思い出すんだ。」 「もしかしたら、覚えているのは世界中であたいだけかもしれないね。行ってみればわかるさ。」 暗い海の上、一隻の捨てられた渡船がゆっくりと遠方に向かっている。舳先にいるあたいの目に映っていた都の光は、じきに見えなくなった。海を漂うあたい達は、間もなく知る者のいない遺跡にたどり着く。 どれだけ時間が過ぎたのだろう。船を漕ぐ同行人の動きが一瞬止まった。夜中の海で、向こう側の海岸がかすかに見えた。 「青行燈様、もうすぐつきます。しかしあそこは……とっくに廃墟になったようです。」 「ここに船を泊めればいい。」 静かな海の上で、あたいは闇に呑み込まれた海岸を眺める。時間は遠い過去で止まったようだ。荒廃した全ては今も昔のままだった。 「青行燈様、約束の人は現れましたか?」 周囲には夜霧が立ち込めている。欠伸をしている二人は、この突拍子もない旅の意味を理解していないようだ。 「あの人は……もう少し待とうか。」 あたいは頭の中で、彼の昔の姿を振り返った。小柄で爽やかな笑顔の少年。波に揺れる船に一人で住んでいる。日が暮れるといつも穏やかな遠海に向かい、海と月の隣で眠りにつく。 二人は相変わらず訳が分からない様子だ。少し考えてから、あたいは言葉を紡ぎ出した。「もしまだ余裕があるなら、元気を出しな。一つ物語を聞かせてあげるよ。」 思い返せばもう数年も前のことになる。一度考えをまとめてから頭を上げると、全てまた過去に戻ったようだった。向こう側の海岸は灯りに彩られた港になり、穏やかな海には懐かしい船が泊まっている。手を頭の後ろで組んだ少年が甲板の上で横になり、楽しそうにこの海の怪談を話してくれる。 あの時のあたいと彼は同じで、ずっと一人だった。たくさんの場所を訪れたけど、最後にはここに留まることを選んだ。そこまで思い出して、あたいはようやく気づいた。今もまだ、あたいは相変わらずあの船に、海に、単純な時間に未練を持っている。 |
Lv10のストーリー
辺境の町 |
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「趣味は人食いではなく、物語を集めることですか。そんな妖怪には初めてお会いしました。」 海上の船が波風の中で揺れている。霧を伴った満月が昇っていく。夜がまた訪れた。少年は港で働いていた時の話を聞かせてくれた後、相変わらず興味津々なあたいを見て、なぜかはにかんだ。 遠い海域にあるこの町は、険しい山の側に築かれている。貧しい隠居地のような立地だから、妖怪も滅多に現れない。妖怪について、少年は古びた本から学んだことしか知らなかった。でも初めてあたいと出会った彼は、あたいを怖がりはしなかった。 あの時、海を渡っていると、遠くで夜鳥に話しかけている彼の声が聞こえてきた。耳を澄ますと、客寄せの言葉の練習だった。我慢できずに笑い出したあたいは少年と目が合った。少年の目は澄んでいて、とても眩しい。 鳳凰林を出てから、あたいはいくつもの場所を訪れ、たくさんの人と出会った。けれど俗っぽくない人には滅多に出会えなかった。あたいはそこに留まり、あっという間に数日が過ぎた。 海で過ごした日々は、少年が雑談をしてくれたおかげで、少しは面白いものになった。少年は幼い頃から海で育ち、数年前両親が海に出てから、彼は港で働いて、一人で暮らしを支えていた。 「いつか、僕も遠旅に出る船に乗りたいんです。」 「船?」 少年の目は静かに輝いていた。彼は俗世間から離れたこの町の習わしを教えてくれた。初雪の夜を迎えると、一隻の渡船が旅立ち、豊かな地に向かう。彼の父もかつては渡船の舵取りだったらしい。 「たぶん、両親は遠くの地で僕を待っているんだと思います。」 少年は落ち着いた口調だったけど、あたいは思わず眉をひそめた。山と海に挟まれた貧しい町を眺める。やはり辺鄙な土地だから、生活は苦しいはずだ。夜になっても、灯りはほんの少ししか見えない。妖怪が出る町と思われてもおかしくない。 そう考えると、遠い地に向かうと言う渡船が、とても怪しく思える。 しかし少年はそんなことには気づかずに、港での生活を語るのに夢中になっている。誰かに誘われて漁に出たとか、市場のおばさんが店じまいした後に彼に食料を分けてくれたとか、そんなことを語る少年は楽しそうだった。貧しい生活をしていても、感謝の気持ちを忘れてはいないようだ。 あたいは貧相な船を眺めた。粗末な服の少年は、灯りすら買えないほど貧しい。浮き草のように、彼は一人で海の上を漂っている。 もし人々が本当に優しいのであれば、なぜ町で暮らすことも許してくれないのか? 「純粋だと褒めてあげるべきか、それとも馬鹿だねと嘲笑ってあげるべきか」、あたいはそう言いたい気持ちを押し殺した。沈黙が続く中、あたいは険しい山の下にある夜の町を眺めた。嫌な予感はまだ消えていない。 そういえば、あたいは昔から人々の面倒事に巻き込まれるのは嫌いだった。昼間に移動することなんか、もっと嫌いだった。だから次の日町の港についた時は、もう日が暮れていた。 遠くの夕日の色に染まる港では、大柄な漁夫の男が使用人達を怒鳴りつけていた。給料を数える手からは、払いたくない気持ちが見て取れる。少年はちょうどそんな男の前に立っていた。 夕暮れの市場に目を向けると、少年が新鮮な魚を持って現れた。屋台のおばさんが笑顔でそれを受け取り、少年に僅かな食糧を手渡すと、すぐに店じまいした。 小柄な少年を眺めているあたいは知っている。世界は昔からこうだった。人々は弱いものに同情したりしない。それでも少年は、僅かな善意に感謝している。 「愚の骨頂ね。」あたいは思った。 そしてあの渡船……あたいは黄昏の海面に目を向けた。 青い炎が踊っている。あたいが手を振ると、浮世の幻が忽ち港に映し出された。ぼろぼろの船が港に泊まっている。当時の辛そうな顔をした人々が列を作っている。老人に、子供。目を凝らすと、少年の足が不自由な父親も、持病がある母親もいる。人々はゆっくりと船の中に入っていく。 頭が冴える。やっぱりあたいの予感は正しかった。船に目的地はない、目指す場所は桃源郷じゃない。 愚かな船に乗った人々に、希望など残されていない。彼らを待ち構える運命は一つだけ……永遠の遺棄と追放だ。 |
Lv15のストーリー
遠旅の炎 |
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「初雪の日が近づいています。青行燈様、今回は、僕が皆の憧れの舵取りになりました。」 夜の海面から、少年の声が届いた。 懐かしい怪談の匂いがする。「船に乗る愚者」という異様な光景が目に浮かぶ。急なことで、ぼろぼろの船と活気溢れる少年を結びつけることができなかった。 「今回の船に乗るのかい?」 頷き、少年は憧れの地に思いを馳せる。 「もう一つ、青行燈様に聞きたいことがあるんです。話してくださった都とは、どんな場所なのですか?」 「都か……こことは全然違う場所だよ。」しばらく沈黙した後、あたいはようやく答えを思いついた。「どんな時でも、都はいつも賑わっている。」 「例え雪が降っても?」 「そうさ。」 「ここは小さい町ですから、雪が降ると皆窓を締めてしまいます。遠くから見たら、真っ黒ですよ。」少年の目は眩しい。「雪が降っても賑やかな町、一度見てみたいものです。」 「そんなちっぽけな願いでいいのかい?」 「青行燈様、僕とあなた様は違いますよ。」彼はただ笑う。「僕はずっと一人きりで海上で生活していますから、やっぱり少し寂しいんです。雪が降る時は、特に。でも灯りのついた軒並みが見られるとしたら、僕も幸せな気持ちになるでしょう。まるで僕もその一員かのように感じられる気がします。」 少し考えてから、少年は真面目に答えた。「今回の船の目的地が決まりました。」 都に向かうのか?笑顔を湛える彼を見て、少し躊躇ってから、あたいはこう言った。 「あたいと一緒に来るかい?」 少年はまた首を横に振り、指折り数え始めた。今回船に乗る人の中には、持病があるお婆さんがいるから、お世話してあげないといけない。赤ちゃんもいるから、見ていてあげなければ。彼の表情は確信に満ちている。全てはただの嘘にすぎないなんて、考えたこともないのだろう。 幻境の真実はこうだ。荒ぶる波は船を丸ごと呑み込み、船に乗った人々の運命は最初から決まっていた。船の皆は希望を抱いていたが、彼らはとっくに役立たずと判断された。 ……この嘘に巻き込まれたら、誰も生きて帰れない。 あたいはもう一度少年に目を向けた。彼は落ち着いていて、なぜかあたいの方が心穏やかじゃない。神様じゃないあたいは、全ての人を助けることはできない。でも目の前にいる彼は、こんな結末を迎えるべきじゃない。 弱々しい青い炎が現れ、あたいはあることを決意した。 あたいが聞いた怪談は全て、奇妙な話に聞こえるように誤魔化されているけど、突き詰めればどれも人々の欲望が生み出したものだった。 だから最初の夜は、醜い漁夫の夢を見せた。彼は漁民達に不器用な少年の文句を言っている。あいつがいる船は呪われているようなものだ、絶対に魚が採れない、と。 二日目の夜は、町の役人が家々を訪れ、船に乗る人を募っている夢だ。役人が目的地はとても豊かな場所であると力説しても、町の人々は彼の口車には乗らなかった。最後には、役人は海に漂う淋しげな船を睨んでいた。 あたいは少年の夢にいくつも暗喩を仕込んだ。そうすれば少年は必ず考えを改めると信じていた。しかし初雪の日が近づく中、彼は目の下のくまをこすりながら、航路図を冷静に描き続けていた。 あたいは、やはり彼には真実を教えるべきだと思った。 三日目の夜、夢の中では真っ黒な海が荒ぶっている。波が襲ってきて、瞬く間に、船は巨大な波に呑み込まれた。 「青行燈様、ここ数日の夢は、一体どういう意味なのでしょう……」 ついに、甲板に座っている少年が、困惑した顔を見せた。 「災いが降りかかる時、神は人に兆しを見せると聞いた。それがあんたの運命なのかもしれないね。」 「取り返しのつかない事態になる前に、あたいについてきたらどうだい?」少し間をおいてから、あたいは再び言葉を口にした。「調べてわかったんだ。あんたの両親は……都であんたを待ってる。両親のところまで送ってあげるよ。」 あたいが手をかざすと、青い炎の幻の中に、暖かい部屋の中にいる少年の両親が現れた。その姿は昔のままだ。 善意の嘘で悪意の嘘を覆い隠し、物語を紡ぎ出すことはあたいの得意分野だ。少年が答えを口にするまで、あたいはずっと表情を変えずにいられる。 でも少年はただ、優しい幻を見つめていて、その目の中では炎が踊っている。彼は何も言わずに、真っ暗な遠方に目を向けた。 少年は最後まで返事をしなかった。最後の夜を迎え、初雪がもうすぐ降り出そうとしていた。 夜になり、霧が立ち込め、ぼろぼろの船が港に着く。遠くから眺めていると、それは深淵のようにも見える。貧相な船の上空に浮いているあたいは、燃え盛る青い炎をまとっている。あたいは初めて妖怪としての威厳を示し、船の後ろにいる人に向かって頷いた。 人々は愚かで矮小たる存在、残酷な世界には抗えない。あたいは神じゃないけど、少なくとも一人の結末は変えられる。 あたいはこの子を連れていきたい。しかし彼は動じることなく、首を横に振った。 「青行燈様……実は、僕は自ら船の舵取り役を引き受けたんです。」 |
Lv20のストーリー
愚者の船 |
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「青行燈様、物語の最後はどうなったんですか?」 数年後、静かな海の上で、二人は物語の答えを待っていた。 「物語の最後か……」もうかなり昔のことになるのか。あたいは二人に目を向けた。「あんた達は、物語の最後は、どうなるべきだと思う?」 何年も前のこと。今日のような忘れられた夜に、あたいは古びた神社で二体の神使の石像に出会った。あの時の彼らは、神を待ち続けることを諦め、自ら永遠の暗闇に落ちようとしていた。 青い炎で彼らを妖怪に変えたあたいは、彼らを旅に連れていき、人々の辛い運命を変えていった。旅を繰り返し、ついに気づいてしまった。無数の物語の最後は、昔待ち続けていた彼らのようだ……全てが無駄に終わる。 「なぜ人々はいつも無駄なことをするんだい?何度も結末を変えてあげたけど、助ける意味はあるのか?」 「物語のつまらない結末を変える」という思いで、あたいは人間の世界に入り込んだ。でもいざ本当に妖怪になったら、あたいはそんな結末の中で別の意義を見出した。 「痴れ者は執念に縋り一生を費やす。愚者は苦しみを味わい、やがて命を落とす船に乗る。」沈黙の中、あたいは遺跡を眺める。「つまらない物語を本当に変えるには、結末を変えること以外に、もっと重要なことがあるはず。」 昔のあたいが雪の中の少女の期待を、待ち続ける二体の石像を見届けたように。 「……人間の、ちっぽけだけど得難い努力が認められるよう、光を与える。」 沈黙の中で、あたいは昔の夜に戻ったみたいだった。吹き荒ぶ風が少年の側を通り抜けていく。無数の青い炎の中、彼は落ち着いた眼差しをあたいに向けた。 「青行燈様……実は、僕は自ら船の舵取り役を引き受けたんです。」 愚者は海を渡る。それは全て徒労に終わる。実のところ、彼はとっくに真相を見抜いていた。 山と海の狭間にある町はとても貧しい。そんな中で、人々は自然の悪を……役に立たない者の追放を許した。しかしこの静かな悪意の渦中にあっても、希望を抱き続ける人はいた。 少年の父は最初の舵取りだった。必ず生き残る方法を見つけ出す、そう船の皆と約束した彼は全力で遠くの地に向かった。全ての「愚者の船」は、遺棄と追放だ。しかし同時に最後の希望も探している。 「いつか、皆ここからいなくなる。僕も父のように、皆のために未来へ続く道を見つけたいんです。」 賑やかな街並みへの少年の願いは、いつか皆が豊かな生活を送る景色が見たいという思いからくるものだった。 世の悲劇にも動じないあたいは、人々の貪欲や悪を嫌というほど見てきた。怪談も無数に聞いてきた。怪談は恐ろしい、夜中の「愚者の船」のように。 世の中はいつもこうだった。必ずしも妖怪の仕業じゃない。数多の怪談は、哀れな人々に降り掛かった災難にすぎない。 「青行燈様、僕は皆と一緒に行きます。」 例え両親が帰ってこなくても、例え絶望的な終わりが待ち構えているとしても、まだ僅かな希望が残っているなら、苦難に向き合い続ける。 実は最初から知っていた。数年後、ここはただの荒れ地になる。でもその時、あたいはやはり躊躇った。 「青行燈様、次の初雪の日に、また海でお会いしましょう。」 目を輝かせた少年は、あたいが何か言う前に手を振って、執拗に別れを告げた。まっすぐに善意と悪意に向き合う少年は、最後になって、ようやく本音を教えてくれた。 「青行燈様……ありがとうございます。」 彼は全部知っていた。 「これで終わりですか?」 昔の記憶が終わり、二人はぼうっと口を開けていた。夜は更け、海は相変わらずとても静かだ。 本当に終わったのだろうか?一瞬、あたいも分からなくなった。それは、あたいですら書き記すことができなかった結末だった。大波が船を呑み込んだ時、あまりにもひどい状況だったから、あたいはあの人に木の板を差し出した。 でも彼は力を振り絞り、木の板に赤ちゃんを乗せると、終わりのない黎明に向かって送り出した。 長い年月が経った後、あたいはようやく悟った。大妖怪だとしても、あたいも人間とたいして変わらない。同じ海を渡る愚者で、似たような悪あがきをしている。 あっという間に年月が過ぎた。初雪の日を迎えるたびに、あたいはいつも世界に忘れられた、知る者のいない秘密の約束を思い出す。 だからあたいは、世界に忘れられた海に戻ってきた。いつの間にか、粉雪が降りだした。手を掲げた瞬間、小さな青い炎がいくつも海上に現れた。かすかな光が真っ暗な村を照らす。まるで家々に灯りが灯ったようだ。 あたいは約束を果たした。きっと、あの小柄な少年はいつか帰ってくるだろう。 |
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