【陰陽師】花合戦2022「鈴彦姫」水無月イベントの進め方と任務&報酬まとめ【毎日任務イベント】
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『陰陽師』の花合戦2022「鈴彦姫」水無月イベントの進め方と任務&報酬をまとめて紹介。墨染花札報酬の開放方法や花札経験値の上げ方なども記載しているので参考にどうぞ。
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花合戦2022イベント一覧 | |||
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睦月 / 1月 |
如月 / 2月 |
弥生 / 3月 |
卯月 / 4月 |
皐月 / 5月 |
水無月 / 6月 |
文月 / 7月 |
葉月 / 8月 |
長月 / 9月 |
神無月 / 10月 |
霜月 / 11月 |
師走 / 12月 |
イベント概要
イベント期間 | 6/1(水)メンテ後~7/6(水)メンテ前 |
花合戦イベントは、任務をクリアして花札経験値を集めることで、様々な豪華報酬を貰えるイベント。鈴彦姫スキン「鈴の祈り」を始め、御行ダルマや限定描画、アイコン枠など貰えるので、ぜひ参加しよう。
庭院からメニューからイベントページへ
花合戦イベントは、庭院メニューアイコン「花合戦(毎日任務)」からイベントページに行ける。
イベントの進め方
指定任務をクリアして花札経験値を獲得
指定された任務をクリアすることで「花札経験値」を貰うことができ、報酬レベルを上げることができる。花札経験値を100溜めると、報酬が1つ進む。
※任務によって貰える花札経験値は異なる
必要花札経験値 | |
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Lv0 ~ Lv30 | 3,000 |
1日辺りの目安 | 85~86 / 35日 |
1日辺りの目安 (フル購入者) |
57~58 / 35日 |
※Lv30以降に獲得した経験値は、イベント終了後に銭貨に変換される
魂玉で墨染花札報酬開放
魂玉30個で通常購入すると、墨染花札報酬(下段)が開放され、より多くの報酬を獲得できる。魂玉68個でフル購入すればプラスでアイコン枠、花札経験値、勾玉を即獲得可能。課金が必要ではあるが、報酬内容は非常に豪華なので余裕がある場合は購入がおすすめ。
最初に魂玉30個で通常購入し、途中でフル購入したくなった場合は魂玉38個で購入可能。途中でフル購入した場合は、上段で開放されてる経験値分の報酬は一気に開放される。
開放報酬
魂玉 | 開放報酬 | ||
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魂玉30個 (通常購入) |
鈴の祈り 鈴彦姫スキン |
御行ダルマ |
雪祭鈴挿絵 |
魂玉68個 (フル購入) |
鈴の祈り 鈴彦姫スキン |
御行ダルマ |
雪祭鈴挿絵 |
遅い晚春・蘼别アイコン枠 (即獲得) |
花札経験値×1,000 (即獲得) |
勾玉×200 (即獲得) |
購入しない場合は上段の報酬15個のみ
購入しない場合は、上段の報酬15個のみ獲得できる。購入することで+30個の報酬が追加される(計45個の報酬)。
前回入手した20%割引券を使用可能
前回の花合戦イベントLv30報酬で入手した「花合戦20%割引券・水無月」を使うことができる。
20%割引後 | |
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通常購入 | 魂玉24個 |
フル購入 | 魂玉54個 |
※今回獲得できる割引券は次回の花合戦・文月イベントで使用可能
関連ページ |
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魂玉の入手方法と使い道 |
いいねを送って花札経験値獲得
毎日順位で友達にいいねを送れる。いいねをすることで花札経験値獲得できる。
いいね人数 | 花札経験値獲得 |
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1~4人目 | 2 ※確率で18獲得 |
イベント任務と獲得花札経験値一覧
今日(デイリー任務)
任務 | 花札経験値 | |||
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封印懸賞完成【2回まで】 |
×5 |
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狩り戦/陰界の門に参加【1回まで】 |
×10 |
|||
百鬼夜行参加【1回まで】 |
×5 |
|||
逢魔ボス挑戦【1回まで】 |
×10 |
|||
闘技戦闘勝利【18回まで】 |
×5 |
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御魂強化【1回まで】 |
×5 |
|||
結界経験値の受け取り【1回まで】 |
×5 |
|||
ハートを贈る【5回まで】 |
×2 |
|||
祈念【6回まで】 |
×10 |
|||
結界突破勝利【12回まで】 |
×5 |
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探索ダンジョン【7回まで】 |
×12 |
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覚醒ダンジョン【13回まで】 |
×6 |
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御魂ダンジョン【17回まで】 |
×6 |
|||
式神派遣【1回まで】 |
×5 |
今週(ウィークリー任務)
任務は、勾玉10で更新可能(更新回数5回)。週任務は月曜日の0時に更新。
簡単任務1(花札経験値20)
任務名 | |
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1 | 毎週最初のログイン |
簡単任務2(花札経験値25)
任務名 | |
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1 | 一日でスタミナ【200Pt】を消費 |
2 | 石距を【5体】倒す/怒りの石距 |
3 | 累計銭貨を【100万】消費 |
4 | 真オロチ3階以上の報酬を【2回】獲得 |
5 | 妖気封印【10回】クリア |
6 | 百鬼夜行でSRの欠片を【5枚】獲得 |
7 | 協力した封印懸賞【10回】クリア |
8 | 逢魔が時のボス戦の【トップ150】に入る |
9 | 【2体】の異なる地域鬼王に挑戦する |
10 | 今週の前進異聞挑戦【第4階】をクリア |
11 | 同心の蘭報酬を【5回】獲得する |
12 | ランク6の御魂を【10個】増やす |
13 | ランク6の御魂【3個】をランク15に |
14 | 陰陽寮任務を【40回】クリア |
15 | 百鬼戦で【3回】勝利報酬を獲得 |
16 | 式神派遣の基礎報酬以上を【6回】獲得 |
17 | 協戦式神を【10回】使用される |
18 | 共同闘技で【1回】勝利 |
19 | 封印懸賞を【3個】達成 |
20 | 闘技で男性式神を【15回】撃破する |
21 | 闘技で女性式神を【15回】撃破する |
中等任務(花札経験値50)
任務名 | |
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1 | 一日でスタミナ【400Pt】を消費 |
2 | 真オロチ5階以上の報酬を【2回】獲得 |
3 | 結界突破中雪幽魂効果【20回】発生させ勝利 |
4 | 共同闘技で【2回】勝利 |
5 | 妖気封印【30回】クリア |
6 | 【5個】のランク6御魂をランク15まで強化する |
7 | 百鬼夜行でSRの欠片を【10個】獲得 |
8 | 協力した封印懸賞【15回】クリア |
9 | 闘技で女性式神を【30回】撃破 |
10 | ランク6の御魂を【15個】増やす |
11 | 【5体】の地域鬼王に挑戦する |
12 | 叢原火(癡)に【10回】挑戦する |
13 | ランク6式神を【1体】増やす(転換券含まず) |
14 | 協戦式神を【30回】使用される |
15 | 陰陽寮任務を【100回】クリア |
16 | 今週の前進異聞挑戦【第7階】をクリア |
17 | 式神派遣の達成報酬以上を【3回】獲得 |
18 | 【4体】の地域鬼王に挑戦する |
19 | 封印懸賞を【6個】達成 |
20 | 石距を【10回】倒す/怒りの石距 |
21 | 闘技で男性式神を【30回】撃破する |
22 | 闘技で女性式神を【30回】撃破する |
困難任務(花札経験値100)
任務名 | |
---|---|
1 | 一日でスタミナ【600Pt】を消費 |
2 | 共同闘技で【8回】勝利 |
3 | ランク6の御魂を【20個】増やす |
4 | 【9回】協力して封印懸賞を完成 |
5 | 逢魔が時首領戦で【15位以内】に入る |
6 | 【10個】のランク6御魂をランク15まで強化する |
7 | 百鬼夜行でSSRの欠片を【1個】獲得 |
8 | 協戦式神を【30回】使用される |
9 | 式神派遣の完璧報酬を【6回】 |
10 | 累計銭貨を【500万】消費 |
11 | 封印懸賞を【9個】達成 |
12 | 百鬼戦で【6回】勝利報酬を獲得 |
13 | 真オロチ8階以上の報酬を【2回】獲得 |
14 | 今週の前進異聞挑戦【第9階】をクリア |
今月(マンスリー任務)
個人任務(花札経験値150)
任務名 | |
---|---|
1 | 闘技が八段に達する【1回】 |
2 | 累計【魂玉300】を購入 |
3 | スタミナ【3,000Pt】を消耗 |
4 | 式神スキン【3個】獲得 |
5 | ランク6式神【1体】追加(転換券含まず) |
6 | 神秘召喚【100回】 |
世界任務(花札経験値30)
任務名 | |
---|---|
1 | 墨染花札購入人数【10,000人】 |
2 | 鈴彦姫が戦いに参加【50,000回】 |
3 | 鈴の祈りの獲得人数【10,000人】 |
イベント報酬一覧
普通花札報酬
進度 | 報酬 | |
---|---|---|
2 |
普通花札パック(小) |
|
4 | ||
6 | ||
8 | ||
10 |
遅い晚春アイコン枠 |
|
12 |
普通花札パック(中) |
|
14 | ||
16 | ||
18 | ||
20 |
奉為ダルマ |
|
22 |
普通花札パック(大) |
|
24 | ||
26 | ||
28 | ||
30 |
花合戦20%割引券・文月 |
※花合戦割引券を使って花合戦イベント期間中に黒染花札を購入すると、20%引きになる(次回の花合戦・文月イベントから使用可能)。
普通花札パック
普通花札パック | 報酬 (いずれか1つ選択) |
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普通花札パック(小) |
①オロチの逆鱗×10 ②銭貨×20,000 ③スタミナ×15 |
普通花札パック(中) |
①オロチの逆鱗×20、★4青吉鬼×1 ②銭貨×40,000、勾玉×5 ③スタミナ×40、桜餅×5 |
普通花札パック(大) |
①オロチの逆鱗×20、★5青吉鬼×1 ②銭貨×100,000、勾玉×10 ③スタミナ×80、桜餅×10 |
普通花札パックは、パック内の報酬の中からいずれか1つを選択して受け取ることができる。
墨染花札報酬(魂玉30個で開放)
進度 | 報酬 | |
---|---|---|
1 |
墨染花札パック(小) |
|
2 | ||
3 | ||
4 | ||
5 |
墨染花札パック(小) |
神秘の霊符×1 |
6 |
墨染花札パック(小) |
|
7 | ||
8 | ||
9 | ||
10 |
雪祭鈴挿絵 |
神秘の霊符×1 |
11 |
墨染花札パック(中) |
|
12 | ||
13 | ||
14 | ||
15 |
墨染花札パック(中) |
吉運ダルマ×2 |
16 |
墨染花札パック(中) |
|
17 | ||
18 | ||
19 | ||
20 |
鈴の祈り (鈴彦姫スキン) |
吉運ダルマ×1 |
21 |
墨染花札パック(大) |
|
22 | ||
23 | ||
24 | ||
25 |
墨染花札パック(大) |
吉運ダルマ×3 |
26 |
墨染花札パック(大) |
|
27 | ||
28 | ||
29 | ||
20 |
御行ダルマ |
吉運ダルマ×1 |
墨染花札パック
墨染花札パック | 報酬 (いずれか1つ選択) |
---|---|
墨染花札パック(小) |
①オロチの逆鱗×10 ②銭貨×60,000 ③スタミナ×50 |
墨染花札パック(中) |
①オロチの逆鱗×10、逢魔の魂×5、★5青吉鬼×1 ②銭貨×100,000、勾玉×10 ③スタミナ×100、桜餅×10 |
墨染花札パック(大) |
①オロチの逆鱗×20、逢魔の魂×10、★6青吉鬼×1 ②銭貨×200,000、勾玉×20、スキン券×10 ③スタミナ×200、桜餅×20、御行ダルマ(欠片)×1 |
墨染花札パックは、パック内の報酬の中からいずれか1つを選択して受け取ることができる。
遅い晚春・蘼别アイコン枠(フル購入で即獲得)
雪祭鈴挿絵(レベル10で獲得)
鈴彦姫スキン「鈴の祈り」(レベル20で獲得)
18魂玉でレベルアップ可能
18魂玉を使うことで1レベルアップできる。どうしても期間内に終わらない場合のみ購入を検討しよう。
必要花札経験値 | |
---|---|
Lv0 ~ Lv30 | 3,000 |
1日辺りの目安 | 85~86 / 35日 |
1日辺りの目安 (フル購入者) |
57~58 / 35日 |
レベルアップ思い出報酬
レベル5、10、15、20に達すると挿絵イラストが解禁されていく。レベル20に達すると「尽荼蘼」挿絵を入手できる。画面左下「思い出」から進行状況を確認できる。
荼尽し挿絵
イベント商店の概要と復刻スキン
過去の花合戦スキンを購入可能
商店では、過去の花合戦スキンを購入することができる。過去スキンは以前の同月の商店に限定されており、今月は妖刀姫スキン「御神の刃」と黒無常スキン「戦魂」。
花合礼貨50枚を集めて魂玉68で購入可能
スキンは、花合礼貨50枚を集めると魂玉68で購入することができる。花合礼貨は、花合戦のレベルが1アップするごとに1枚獲得できる。
イベントストーリー
Lv5のストーリー
一 |
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「聖女様、目を覚ましてください、もうすぐ朝です。」 神官の優しい呼び掛けに促されて目を覚ます。窓辺から少しも明るくなる様子のない空を眺め、取れぬ疲れを感じつつ手に持った熱いお茶を啜る。言いようのない悔しさがこみ上げてくる。 全ての原因は、魔が差し、あることを思いついたあたしにある。 雪国で過ごした時間は、雪谷の中で静かに燃えていた時間を除いても、数百年はあるはずだ。 長い年月を重ねたせいで曖昧になってしまった記憶の中には、聖女という身分がもたらす困惑や開悟だけでなく、取るに足りない瑣事も存在している。暇な時に時々思い返し、時間を潰している。 生憎、最近あることを思い出してしまった。それは長年あたしを困らせていたが、最後には忘れてしまった問題だった。一度思い出すと、心がざわついて仕方がない。 聖女の務めについてなら、耳に胼胝ができるほど聞かされてきた。 五山大祭の馬鹿々々しい目的は一旦放っておくとして、普段の大司祭の務めとは、一体何だろう? 探しても答えが見つからないかと思ったが、案外すぐに見つかった。 五山大祭の後始末を済ませた後、あたしは天現峰の頂にある神宮に戻った。その時目にしたのは、せわしなく神殿を掃除する神職たちと、ただ一人大司祭の居所を片付けている神官の姿だった。 部屋の中から神官がたくさんの書状を運んできた。見た目から察するに、長い年月を重ねたものから、最近したためられたものまであるようだ。 書状を読む大司祭の姿が突然脳裏をよぎった。大司祭はいつも眉ひとつ動かさずに慣れた手つきで書状を片付けてしまうから、あたしには中身を確かめる機会がなかった。そして今、あたしはその時の好奇心を思い出した。 「これは何?」 「大司祭様が記された、様々な書物です。」丁寧にまとめたあと、神官はそれを棚におさめた。 なんとなく選んだ書状をを見ると、中には麓に住む人々が神宮の指示を仰ぎたい要件や返答がびっしり書いてあった。もう一つは大司祭が書いた、雪国で栽培を行う時の注意事項をわかりやすく説明したものだ。簡単な符文も添えられている、きっと神職たちにこういった事務処理を教えるために使われていたのだろう。 部屋の中に入ると、視界を埋め尽くすほどの書棚が並んでいた。人が住む場所というより、書を保管する蔵書庫というべきだ。記憶の中の、片時も書状を手放さなかった大司祭の姿と照らし合わせると、大司祭の普段の仕事は言わずとも分かる。 彼の思惑は分からない、でも雪山一族に全てを捧げたことは事実だ。 ならば、今度はあたしの番だ。 そんな感慨を抱いていたあたしは、神官が物憂げな表情で今後のことを聞いてきた時、躊躇することなく、全てを引き受けた。安堵の笑みを浮かべた神官が、てきぱきと今後の日程を決めてくれた。まるで既にこうなることが分かっていたかのように。 あたしは罠に嵌ったのではないかと疑った。でも聖女として約束した以上、反故にするわけにはいかない。 そうしてあたしは今まで通り正しく事務を処理するため、寝る間も惜しんで以前の記録を調べることになった。 数日続くと、以前にも増して疲れ切ってしまった。大司祭も同じように悩まされているから、いつも仏頂面をしているのではないかと疑った。 そんな風に思うと、あたしの疲れ切った脳が同情の念を抱き始めた。その同情が大司祭へのものか、あたしへのものかは分からないけれど。 回想をやめ、一息ついたあたしはお茶を飲み干し、机の上の書状を手にとった。 その後、一瞬あっけにとられた。 |
Lv10のストーリー
二 |
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古い書簡には、短い文章が綴られていた。 「今日雪幕の近辺である植物の種を発見しました。何の種か分かりません。雪国で栽培できるものかどうか、ご判断ください。」 「これはあまり良いものではない。雪国の土には合わない荼蘼という花の種だ。」 別に珍しい記録ではない。無数の記録の中には、似たようなものが既にいくつもあった。よって特別な記録というわけではないが、たまたまそれを覚えていた。 雪幕は不思議な場所だ。広大な結界でもある雪幕の中は吹雪が吹き荒れ、生き物が生きられないほど悲惨な状況だ。しかし雪山一族は、よく雪幕の付近で外界の物が凍っているのを発見する。色んな物があるが、雪国で役立つ物は少ない。 なぜ雪幕はいつも変な物を運び込んでくるのか、大司祭に聞いたことがある。 「凡人は、未知なる道を切り開く勇気を持っている。」 でも彼はこう付け足した。「しかし、絶体絶命の状況において、それは愚かさにほかならない。」 彼がいなくなった後、本当に凡人が雪幕を越えてここに来たことを彼が知ったら、一体どう思うだろう。 土地の恵みは様々だ。雪山一族は雪幕の恩恵にあずかっている。雪幕の近辺ではなんでも拾える。そして何かを拾ったら、必ず神宮に報告しなければならないらしい。神宮が定めたのか、皆が自ずと身につけた習慣なのかははっきりしないが、とにかく皆例外なく、大司祭に分からないことはないと思っている。 しかし大司祭が如何にしてそのような印象を維持しているのかは、誰も分かっていない。 荼蘼の種が届けられた時、あたしはたまたま神殿で大司祭から霊符について学んでいた。面白いことがやってきた、見逃すわけにはいかないと思って、あたしはその場から離れなかった。 大司祭はしばし思案すると、種を地面に置いた。それが何かもう分かったのかと思いきや、彼は机の上に複雑な霊符を描いた。霊力を得た花の種は、すぐに芽生え、育ち、花を咲かせた。 驚愕するあたしをよそに、大司祭は泰然自若とした態度で術の加護のもと花を観察し続け、ついに答えを出した。 「荼蘼だ。」 あたしはしばらくの間、さっき描かれた霊符のことを聞くべきか、それともこの華奢で綺麗な花のことを聞くべきか迷っていた。しばらく悩んだ後、授業のことを思い出したあたしは口に出さないほうがいいこともあると、花のことだけを聞いた。 大司祭は再び花をよく観察してから、こう言った。「荼蘼は春に花を咲かせるが……何の役にも立たない。」それ以上は教えてくれなかった。 あたしがまた質問すると、大司祭に睨まれた。指を刃物代わりにして、机の上の霊符と薄い板を剥き、あたしに飛ばしてきた。 「そんなことを聞く暇があるのなら、勉学に励みなさい。数日後に試験を行う。」 本当は彼自身も知らないから、あたしを誤魔化してるんじゃないかという疑問が湧いてきた。でも増えたばかりの宿題のことを思い、あたしは口の先まで出かかった言葉をそのまま飲み込んだ。 でも、転んでもただは起きるなっていうし。 「余った荼蘼の種、もらってもいい?」 神殿を出て、花の種を自分の部屋に持ち帰ったあたしは、すぐにコツを見つけた。 散らばった荼蘼の花枝とそれに埋もれた火の鈴を目にした途端、あたしは大胆で、素敵なことを思いついた。 その後まもなく、祭典が行われた。祭壇の周りの火の鈴は、例外なく荼蘼の枝で飾られている。吹雪の中で揺れる白い花のおかげで、少し春の訪れを感じる天現峰で、あたしは満足感に浸った。 神楽が始まっても、火はなかなか火の鈴の中から噴き出ない。ようやく出たと思ったら、噴き出たのは煙と花弁だった。大司祭の指示を受け確認した神職たちは、花が鈴を塞いでいたことを知った。 その時、大司祭は恐ろしい顔をしていた。そう、今の暗い夜空よりも遥かに恐ろしかった。 突然遠くに強い妖気が現れたせいで、あたしは思い出から現実に突き落とされた。姿勢を正しもう一度遠方を確認したが、相変わらず暗いままだった。しかしさっきまで夜空で輝いてた星々は、全て消えている。まるで、夜闇よりもっと深くて暗い何かに遮られたかのようだ。 時間を確認したあたしは、何かがおかしいことに気がついた。もう朝日が昇ってくる時間になったのに、一筋の光も見えない。しかしその考えが頭に浮かんだ瞬間、地平線から光が差しこんできた。 安堵の息を漏らす暇もなく、神宮に飾られている鈴が一斉に鳴り響き、雪山の防御結界が作動した。次の瞬間、寒気を帯びた剣気を感じた。 朝日よりも眩しい、地底から漏れる剣の光。人々がざわめき出した。 あたしは勢いよく立ち上がり、窓の外に飛び出した。 |
Lv15のストーリー
三 |
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鈴刀を携え天現峰の麓へと走っていく途中、遠目で雪国の状況を確認して、少しだけ安心した。 剣の光が出現した場所は、ほとんどが天現峰の範囲内で、大司祭が山に配置した封印結界に阻まれ、麓の村の被害は最小限に抑えられた。 麓へ降りると、皆落ち着かない様子で祭壇の近くに集まっていた。見たところ、異変に驚いて目を覚まし、まだ怖がってはいるが、怪我はないようだ。 安堵の息を漏らした後、振り返ってもう一度状況を確認する。 天現峰では相変わらず剣の光と結界の力が争っている。蛇のように渦巻く剣の光は轟音を立て、空を切り裂かんとする。しかし途中で結界の力に阻まれ、しっかり抑えつけられる。突如現れた剣の光が封印を突破できそうにないのを確認し、ひとまず安心できるのではないかと思った。 大司祭に感謝しないと。もし彼の封印結界がなかったら、天現峰は剣の光が現れた瞬間に崩れ落ちていたに違いない。 しばらく待っても、朝日は昇らなかった。違和感を覚えた。雷が収まっていくのに、あの怪しい気配は消えるどころか……むしろ強まっている! 勢いよく空を見上げると、波のようにうねる闇色の雲は、陰湿な気配を帯びていた。なんだか見覚えがあった。かつて雪幕に巣食っていた妖気にそっくりだった。 「ヤマタノオロチの妖気は消えたが、妖気の根源はまだ見つかっていない。それに天羽々斬はここに封印されている。そう簡単には収まらないかもしれない。鈴彦姫様、くれぐれもお気をつけて。」 そう言ってあの大陰陽師は旅に出る前に忠告してくれたけど、こんなにも早く異変が起きるとは思わなかった。 雪国を囲む妖気がヤマタノオロチのものであるなら、今にも天現峰の結界を破りそうな剣の光は、天羽々斬の力であるはずだ。神器が動き、悪を断ち切ろうとしている。それでもあたしは、二つの力が雪国の中で思うがままに暴れることを許せない。 ここには、暗い闇夜の中、あたしを見つめている雪山一族の人々がまだ大勢いる。 あたしは炎のように流れる血を触媒として、炎をまとう刀に霊符を描き、それを祭壇に挿し込んだ。形を持たない炎の力が人々を越え、周囲に広がり、この場所に巣食う邪神の悪意を燃やす。 燃え盛る烈火が雪国を繋げる結界に沿って、素早く雪国全域に行き渡り、黒い妖気と衝突し始めた。そしてついに、空の障壁を突き破った。 日差しが差し込み、眩しい日光が烈火に注ぐ。すると妖気は瞬く間に弱まり、最後には日光の中に消えた。雷も収まり、雪国はようやくいつもの平和を取り戻した。 ほっとしたあたしが再び皆の方を見ると、いつの間にか現れた神職たちが人々を慰める光景が目に入った。 神官があたしの傍に来る。 「先ほど全ての結界が作動し、かなりの力を消耗しました。後で補修しなければなりません。」 「補修しても、一度破れた結界はもう以前の状態には戻らない。この状況が続けば、天現峰は後何回耐えられる?」あたしは聞いた。 「恐らく……三回が限界かと。」神官が答える。 あたしは刀を握り締め、沈黙に徹した。しばらくして神官がため息をついた。 「もうお決めになったようですね。」 少し驚いたあたしは、彼女のほうに目を向けた。神官はただ微笑みを浮かべている。 「聖女様が私をお知りになったのは、最近のことかもしれません。でも私はもうずっと前から、聖女様のことを知っています。何があっても、私は聖女様を信じています。もうお決めになったのでしたら、どうか皆にも伝えてあげてください。」 何かを悟ったあたしは、何か言うべきだと思った。でもその前に、もっと重要なことを皆に伝えないと。 「あたしたちは、そろそろここから出ていくべきだと思う。」 あたしがそう言うと、祭壇は静まり返った。 |
Lv20のストーリー
四 |
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長い沈黙の中、皆が抱く大きな不安や恐怖が見えた気がした。 「ここを出て、どこに行くんだ?」「ここは危険かもしれないが、外なら安全なのか?」……無数の問題を前に、雪山一族は押し潰されそうになっていた。 先が見えない道だから、人は躊躇う。でもあたしは心配しない。静寂の暗闇を照らす最初の星光を、ただ静かに待つだけ。 しばらくして、少し戸惑った声が聞こえた。「でしたら……我々は何を用意すべきでしょうか?」 間もなく、ぽつりぽつりと呟く声が次々と聞こえてきた。 「そう……そうだな、一度もここを出たことがないから、何を用意すればいいのか分からないな。」 「何も分からないから、外に出ると思うだけでも緊張するな。はは、雪原狼と戦う時でもこんなに緊張しないぞ。」 瞬く間に星光が集まり、眩しい光の奔流になった。それを見て、あたしは口元が緩んだ。 「聖女様、どうか教えてください。」 人の一番すごいところは、未知に向き合い、前に進む決意だ。いついかなる時でも、それは称賛に値する勇気だ。あたしもその気持ちに応えなければならない。 「恥ずかしい話だけど、無駄に長生きしているだけのあたしにも、外がどんな場所かは分からない。」 少し考えた後、あたしはありのまま打ち明けた。そして驚く皆にこう言った。 「それでも、あたしたちにはもう後がない。だからこの先何が待ち構えているとしても、前に進むしかない。それがどんなに困難なことであっても、あたしたちは決して希望を見失うわけにはいかない。」 「でも信じてほしい。どんな危険な目に遭っても、絶対に皆と一緒に乗り越えてみせる。」 しばらく沈黙が続いた後、笑い声と雄叫びが上がった。 「私たちはいつでも聖女様を信じています!」 「ずっと聖女様に頼っているわけにはいきません!俺たちもやる時はやります!」 「雪国の外には、大地がどこまでも広がっていると聞きました!どこまでも進んで行けると!」 盛り上がる中、雪国の人々は引っ越しの準備を進めた。神宮の片付けが一番大変なのではないかと思ったが、思いのほかあっさり終わった。ぼんやりしていると、神官から、神宮はもう支度を済ませたと報告を受けた。 不思議に思って神官を見つめたあたしは、あることを確信した。ずっと前から、神官は今日のことを見通していた。だから彼女は何においても、前もって準備を進めていた。 彼女を見つめはしたものの、あたしは何も聞かなかった。 いつからなのか、誰かに指示されていたのか。今となっては、その問いはもう重要ではない。あたしにはもっと重要な任務がある。出発する前に、雪国で最後の福賜りの祭典を開かなければ。 それなのに、あたしは今でも答えを出せずにいた。五山大祭が過去になった今、生まれ変わったあたしと雪山一族に必要なものは、一体何だろう? 数日考え続けても分からなかったが、答えはとある月夜に自ずと出てきた。 窓辺から麓の灯を眺めていると、たまたま視界の端に雪の中の緑を捉えた。雪をわけて確認すると、それは萎びた荼蘼だった。ぼんやりしていると、あることを思い出した。 祭りで問題を起こした後、あたしは神殿で、花枝で塞いだ火の鈴の後始末をさせられた。その機を逃さず、大司祭は落ち着いた声で私に説教した。 偶然にも、彼は特別な祭典……春祭りのことを話していた。春祭りは、神を祭る祭りではない。 思わず興味が湧いてきた。神を祭らない祭り。では一体、何を祭るのだろう? 珍しく熱心なあたしを見て、大司祭は詳しく説明してくれた。 「四季は天地の霊より生まれ、この世に春花、夏蝉、秋葉、冬雪、そして新生と凋落を与えた。故に春祭りは、四季と世界を祭る。新生の四季の霊に、豊穣や安全の祈願を捧げる。」 「雪国の一年中冬なのに、それでも春祭りをするのか?」 「この世は、雪国だけではない。」大司祭は意味ありげにそう言った。 「でもあたしが知ってるのは雪国だけだし、やっぱりやめておこう。」あたしは大司祭に賛成できなかったけど、少しだけその祭りに興味が湧いた。 「ならばこうしよう。荼蘼の種を蒔いておく。もし春に芽生えたら、春祭りを行おう!」 「春祭りだったら、こんな火の鈴でも、四季は許してくれるよね?」 火の鈴を塞いだ荼蘼を取り出すあたしの言葉を、大司祭は認めてくれなかった。少し考えた後、あたしは冗談のつもりでこう言った。 「大司祭が春祭りを執り行ってもいいんじゃない?祭りを執り行う大司祭の堂々たる姿について聞いてからずっと、一度拝見してみたいと思ってたんだ。」 雪国で荼蘼は育たないと思っているのか、意外にも大司祭は約束してくれた。それからしばらく、あたしはわくわくしていた。 でも、雪国の春は遅すぎた。結局その約束は、天現峰の一年中途絶えることのない吹雪の中に消えてしまった。 雪幕が消えた今、雪国にもようやく春風が訪れた。少し肌寒い春風を迎え、雪に覆い隠された花が目覚めた。 雪国を離れる日は、細雪が降っていた。 神官が用意した巫女装束に着替えたあたしは、神殿の中で新生を象徴する春祭りを執り行う。 別れの鈴音が鳴り響く時、耐えにくい灼熱感を伴う痛みではない、舞いには春風が伴う、神職達の歌声の中で、あたしは天現峰で最後の神楽を踊った。 神殿を出ると、いつの間にか雪は止んだ、暖かい風が頬を撫で、耳元に遥かな場所の蝉の鳴き声を運んでくれた。 気付けば既に夏風が吹き出した、傍を見やると、知らないうちに荼蘼は既に咲き誇り、凋落の運命を迎えようとしている。 そうか、荼蘼は春に花を咲かせ、春の終わりに凋落する。 これは春の終わりに咲く花だ、雪国を訪れる春は遅いので、今になってようやく満開になった、世の中は既に夏になったことも知らずに。 遅れた春は叶えられない約束みたい、夏の蝉の鳴き声の中に消えるのが運命だ。 もうそんな時間のかかる賭けをしない。 神職達に囲まれ、あたしたちを待っている雪山一族の人々がいる麓の村に向かっていく。途中、振り返ると、粉雪に近い満開の荼蘼は、無言で別れを告げる。 少し躊躇ったあと、あたしは荼蘼に向かって歩き出した、一輪の花を手折り、そして鈴刀に飾った。 春色の宿る荼蘼は、若き夢を思わせる。 |
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