【陰陽師】逢魔侵入イベント攻略まとめ
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『陰陽師』の逢魔侵入イベントの攻略情報をまとめて紹介。イベント概要や報酬一覧、日別のおすすめパーティや代用式神を紹介しているので参考にどうぞ。
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イベント概要
期間 | 10/12(水)メンテ後~10/19(水)メンテ前 |
参加条件 | 陰陽師レベル15以上 |
逢魔首領退治で報酬獲得
逢魔侵入は、毎日0時にアンロックされる逢魔首領に挑戦し、退治することで報酬を獲得できるイベント。消費アイテムはなく、退治進度は保留されるので初心者でも気軽に参加可能。
庭院右側紙人形からイベントページへ
逢魔侵入は、庭院にいる右側紙人形のアイコンか、庭院左側地蔵のイベントまたは、探索地図22章左側から入ることができる。
毎日0時に首領アンロック
毎日0時に6つの個人退治ステージ(首領)が順にアンロックされる。ステージに挑戦し、退治目標を達成することで退治報酬を獲得できる。
退治進度は保留される
1回の挑戦で退治目標を達成できなかった場合、挑戦の退治進度は保留される。そのため、退治目標を達成するまで何度でも挑戦できる。
各首領の退治目標と報酬一覧
首領(日にち) | 退治目標/報酬 |
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纏縛土蜘蛛 (1日目) |
【退治目標】 「纏縛土蜘蛛」を撃破または、1回の挑戦で土蜘蛛の攻撃を5回受け止める【報酬】 スタミナ×50 銭貨×50,000 勲章×50 |
地動社鯰 (2日目) |
【退治目標】 「地動社鯰」を撃破【報酬】 スタミナ×50 桜餅×20 スキン券×20 |
幻影歌姫 (3日目) |
【退治目標】 「幻影歌姫」に仕える21人の白衣の侍女を撃破【報酬】 スタミナ×50 オロチの鱗×20 結界突破券×5 |
怒涛蜃気楼 (4日目) |
【退治目標】 「怒涛蜃気楼」を撃破【報酬】 スタミナ×50 オロチの逆鱗×10 功績×30 |
汚燭餓者髑髏 (5日目) |
【退治目標】 「汚燭餓者髑髏」を撃破または、1回の挑戦で「汚燭餓者髑髏」が5回行動した後に味方の陰陽師が生存している【報酬】 スタミナ×50 逢魔の魂×10 SPスキン券×2 |
煉獄朧車 (6日目) |
【退治目標】 「煉獄朧車」を撃破【報酬】 スタミナ×50 勾玉×50 御行ダルマ(欠片)×1 |
※敵のHPや撃破人数等は引き継がれるので、戦闘不能になっても何度もやり直せばクリア可能。
おすすめパーティ
全日対応パーティ例
陰陽師 | ||||
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式神(左から行動順) | ||||
式神/行動順 | 御魂/ポイント |
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一目連 (1~2速) |
②素早さ ④HP ⑥HP/会心 |
縁結神 (1~2速) |
②素早さ ④HP ⑥HP/会心 |
妖琴師 (3速) |
②素早さ/HP ④HP ⑥HP ・妖刀姫を再行動 ・素早さ128以上 |
因幡かぐや姫 (4速) |
②自由 ④自由 ⑥会心DMG ・会心無視で会心DMG上げ ・素早さ128以上 |
神楽 (5~6速) |
・妖刀姫に疾風を使用 |
妖刀姫 (5~6速) |
②攻撃 ④攻撃 ⑥会心DMG/会心 |
1、5日目パーティ例①
陰陽師 | ||||
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式神(左から行動順) | ||||
バラ | 自由枠×4 |
式神/行動順 | 御魂/ポイント |
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安倍晴明 (1~2速) |
・守→生の順に使用 |
入内雀 (1~2速) |
②防御 ④防御 ⑥防御 ・通常攻撃固定 ・素早さ128前後【代用式神】 ・不知火(バラ/地蔵の像) └②④⑥HP ・麓銘大嶽丸(蝙蝠の翼&朧車) └②素早さ ④HP ⑥会心 ・神堕オロチ(地蔵の像&社鯰) └②④⑥HP、スキル2固定 |
自由枠×2 (3~6速) |
・ダルマやN式神4体で良い |
1、5日目パーティ例②
陰陽師 | ||||
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式神(左から行動順) | ||||
バラ |
式神/行動順 | 御魂/ポイント |
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追月神 (1速) |
②素早さ ④HP ⑥HP |
椒図 (2速) |
②素早さ ④HP ⑥会心 |
安倍晴明 (3~6速) |
・守→生の順に使用 |
恵比寿 (3~6速) |
②HP ④HP ⑥HP ・素早さ128前後 |
日和坊 (3~6速) |
②HP ④HP ⑥会心 ・素早さ128前後 |
匣の少女 (3~6速) |
②HP ④HP ⑥会心 ・素早さ128前後 |
※椒図+ヒーラー或いはバリア式神がいれば、他の式神でも問題ない。
2~4、6日目パーティ例①
陰陽師 | ||||
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式神(左から行動順) | ||||
星2Nやダルマ×3 |
式神/行動順 | 御魂/ポイント |
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安倍晴明 (1~2速) |
・守→生の順に使用 ・神楽でも可 |
麓銘大嶽丸 (1~2速) |
②攻撃 ④攻撃 ⑥会心DMG/会心 ・スキル2LvMAX ・餓者髑髏はなくても可 ・蝙蝠の翼でも可 ・素早さ128前後 |
座敷童子 (3~6速) |
②HP以外 ④HP以外 ⑥HP以外 ・星2スキル2MAX推奨 |
自由×3 (3~6速) |
・御魂なしダルマやN式神 ・星2Lv1推奨 |
2~4、6日目パーティ例②
陰陽師 | ||||
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式神(左から行動順) | ||||
多段全体 |
式神/行動順 | 御魂/ポイント |
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追月神 (1速) |
②素早さ ④HP ⑥HP |
椒図 (2速) |
②素早さ ④HP ⑥会心 |
安倍晴明 (3~4速) |
・守→生の順に使用 |
丑の刻参り (3~4速) |
②HP ④命中 ⑥HP ・素早さ128前後 |
鉄鼠 (5速) |
②攻撃 ④命中 ⑥会心 ・針女&鬼霊歌姫でも可 ・アタッカーやヒーラーでも可 ・素早さ128以下 |
多段全体攻撃 (6速) |
②攻撃 ④攻撃 ⑥会心DMG/会心 ・素早さ128以下【候補式神】 ・鈴鹿御前 ・鈴彦姫 ・大天狗 ・滝夜叉姫 ・燼天玉藻前 ・少羽大天狗 ・妖刀姫 ・両面仏 ・姑獲鳥など |
3日目パーティ例
陰陽師 | |||||
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式神(左から行動順) | |||||
バラ | バラ | バラ | 自由 | 自由 |
式神/行動順 | 御魂/ポイント |
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オロチ (1速) |
②素早さ ④自由 ⑥自由 ・黒無常にスキル2を使用 ・鬼王酒呑童子(火霊)でも可 |
黒無常 (2速) |
②素早さ ④攻撃 ⑥会心DMG ・会心率50%で良い ・SP妖刀姫(破勢&髑髏)でも可 |
神楽 (3速) |
・黒無常に疾風を使用 |
因幡かぐや姫 (4~7速) |
②自由 ④自由 ⑥会心DMG ・会心無視で会心DMG上げ |
不見岳 (4~7速) |
②防御 ④防御 ⑥防御 |
稲荷御饌津 (4~7速) |
・御魂なしでも可 |
不知火 (4~7速) |
・御魂なしでも可 |
イベント物語
各首領のストーリーを鑑賞
首領がアンロックされる際、物語も同時にアンロックされる。イベント期間中、物語はイベント画面右下からいつでも確認可能。
纏縛土蜘蛛
纏縛土蜘蛛ストーリー |
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「虚無」が蔓延した時、菊池は侵食された地に向かうことを志願した最初の陰陽師の一人だった。それは一族の誉れのため、そして婚約者の絵里に相応しい人物になるためだ。菊池は絵里に別れを告げた。二人は約束した。どこにいようとも、必ず手紙で相手に無事を知らせると。出発して数日、菊池と共に志願した陰陽師達は、ようやく侵食された地に着いた。地面には薄汚い黒炎が渦巻いている。菊池は直感で悟った。それは決して触れてはいけないものだ。菊池は村長に、村人を決してそこに近づけてはいけないと伝えた。そして「虚無」の影響が拡大するのを防ぐため、陰陽師達は村に残った。【菊池】 「村の客用の宿で、菊池は思念を以て伝書鳩の形をした式神に変え、絵里に最初の手紙を出した。」【手紙】 「絵里、私は侵食された村に着いた。今は他の陰陽師の仲間達と共に、村に滞在している。全て順調だ。「虚無」がもたらす影響については、今はまだ何とも言えない。見たところ、「虚無」に影響された地は木々が枯れ果て、畑は全て駄目になってしまうようだ。幸い前もって準備していたから、もうすぐ災害救助の物資がここに運ばれてくる。物資が届けば、この地の人々も安心するだろう。私が傍にいない間、体を大事にしてほしい。そうしてくれたら私も安心できる。」菊池【絵里】 「数日後、絵里からの返信と共に、伝書鳩の式神が戻ってきた。」【手紙】 「私の方も大丈夫です、ご心配なく。だんだん寒くなってきました。どうぞお体にお気をつけください。」絵里【菊池】 「数週間後、「虚無」の影響が次第に明らかになってきた。菊池は絵里に二通目の手紙を出した。」【手紙】 「絵里、しばらく会えていないせいで、近頃いつも君に会いたいとばかり思っている。こちらの状況はあまり芳ばしくない。「虚無」の影響はまだ拡大している。「虚無」に侵食された地では、妖鬼の行動がより活発になるようだ。そしておそらく妖鬼は皆、ある力に影響されている。普段あまり人間に手を出すことのない妖怪も、暴れるようになった。しかし我々陰陽師が守っているから、妖鬼は村には近づけない。「虚無」の影響が一日も早く収まることを願う。君の返信を楽しみにしている。」菊池【絵里】 「時間はあっという間に過ぎ、伝書鳩は再び絵里からの返信を持ち帰った。」【手紙】 「あなたから手紙をもらえて嬉しいです。あなたはいつも妖怪を退治していて、人々を守ることを使命とする、素晴らしい陰陽師です。でも婚約者としての私は、あなた自身の安全を何よりも優先してほしいと思っています。あなたが傷付くのは嫌ですから。」絵里よりあっという間に一ヶ月が過ぎた。その夜はとても寒く、菊池の隣の人は咳をしている。【菊池】 「想像してたよりもひどい事態になった。菊池は絵里に三通目の手紙を出した。」【手紙】 「危惧していたことが起きた。「虚無」が村を侵食した。多くの村人は侵食を受け、邪気を漂わせるようになった。まさか「虚無」は一般の人々にも影響を与えるとは。我々は今、邪気を祓い、村人達を癒す方法を模索している。皆、村の人々を連れてここを出ることを検討している。でも私には分かる。彼らは誰も、故郷を離れることを望んではいない。絵里、ずっと会えなかったせいだろうか、最近いつも君の夢を見ている。夢は毎回違うけれど、君はいつも私の味方をしてくれる。本当にこの災いが早く収まってほしい。そうしたら、また君に会える。」菊池菊池からの手紙を受け取った絵里は、少し不安になった。でも彼らはもう村の人々を連れて避難するつもりらしい。全て順調にいくことを願うばかりだ。【絵里】 「不安の中、絵里は返信を書き上げた。」【手紙】 「菊池さん、あなたに会えない間、私はずっとあなたのことを思っています。事態悪化の件について、父上は既に報告を受け、帰還命令を出しました。村の方達を安全なところに案内したら、早く帰ってきてください。あなたの帰りを待っています。」絵里この手紙を出してから、絵里は不安な気持ちで菊池からの返信を待ち焦がれていた。数週間後のある雷の夜、式神の伝書鳩がようやく飛んできた。鳩の尾にはまだ鮮やかな色の血がついている。【絵里】 「それは良い兆しではなかった。絵里は急いで伝書鳩の足に括りつけられた手紙を外し、慌ててそれを広げた。」【手紙】 「絵里、私は私を許せない。我々は村人達を治せなかった。撤退する中、毎日のように「虚無」に侵食され、悪鬼と化す村人が出た。少し前まで助けようとしていた人々の命を、今は絶たなければならなくなった。陰陽師は人々を守るのが務めなのに、侵食された村人達から見れば、私こそが悪鬼かもしれない。絵里、私は本当に辛い。私は自分が皆を支える存在になれると思い込んでいた。しかし「虚無」の前では、私は何もできない。亡くなった人々が、毎晩悪鬼となって私の夢に出てくる。夢を見るたびに心が痛む。撤退している間も「虚無」は広がり、妖鬼が絶え間なく襲い掛かってくる。まだ侵食されていない村人達を守るだけで、私はもう精一杯だ。君に再び会うという望みだけが、私の歩みを支えている。」菊池震えながら菊池の手紙を読み終え、悲しみに襲われた絵里はその場に倒れた。【絵里】 「しばらくして、何とか立ち直った絵里は体を起こし、菊池への返信を書き始めた。自分の手紙が菊池に勇気を与えるかもしれない。」【手紙】 「菊池さん、何が起きても、あなたへの思いは決して変わりません。私はいつでもあなたの味方です。悲劇は仕方のないことです。「虚無」の広がりもあなたのせいではありません。自分を責めないでください。何があっても、私のために、生き残ってください。」あなたとの再会を待ち続ける絵里つづく… |
地動社鯰
地動社鯰ストーリー |
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手紙が菊池のところに届いたかは分からない。それ以来、絵里がいくら待っても菊池からの返信はなかった。待っている間、彼らが無事に帰ってくることができるようにと、絵里は昼夜を分かたず祈り続けた。ある日、絵里は扉の前で式神の伝書鳩を見つけた。伝書鳩は息も絶え絶えに地面に倒れて痙攣していた。【絵里】 「絵里は伝書鳩を手に抱き、慌ててその足に括りつけられている手紙を確認する。しわくちゃの手紙に書かれた文字は、長い間足掻いた末に書かれたもののようだった。」【手紙】 「絵里、私は長い夢を見た。未来の君と私が桜の木の下で、未来永劫離れないと誓う夢を見た。友人達の祝福を浴びる中、君は優しく微笑み、私の額に口づけした。しかし目覚めた時、私はたった一人で枯れた桜の木の下に立っていた。木の下には妖鬼の残骸が積み重なっている。目まいがする。頭は真っ白だ。君のことを思い出した時だけ、一時的に正気でいられる。こんな私でも、まだ帰り道を見つけられるだろうか?まだ君の傍に帰ることができるだろうか?絵里、もし私が帰ってこなかったら、私のことは忘れてくれ。」菊池菊池からの返信を読み終えた後、絵里は涙が止まらなかった。彼女はもうこれ以上待ち続けることができなかった。例え父親に止められても、彼女は菊池を探しに行くと決めた。絵里が急いで荷物をまとめた後、出かけようとしていると、門の方から「怪物だ!」「化け物!」という悲鳴が聞こえてきた。次の瞬間、扉が開き、男がよろめきながら家の中に入ってきた。最後に体力を使い果たした男は、絵里の前で崩れ落ちた。【菊池】 「絵里……絵里、君か?」それは紛れもなく菊池の声だった。絵里はすぐさま前に出て男を抱きしめた。【絵里】 「私です!菊池さん、ようやく帰ってきてくれたんですね!ずっと、ずっとあなたを待っていました。」【菊池】 「私の後をついてきた怪物がいるかもしれない。途中で誰かが私の方に向かって怪物と叫んでいた。私は巻き込まれ、怪我を負った。でもようやく、愛しい絵里に、君にまた会えた。」絵里が菊池を見ると、菊池の顔はとっくに骨まで侵食されていて、どす黒い邪気を漂わせていた。他の人が見れば、恐ろしい怪物だと言うだろう。菊池を優しく抱きしめた絵里は、彼の背中をなでて慰める。【絵里】 「帰ってきてくださってよかった。もう誰もあなたを傷つけることはできません。例えこんな姿に変わり果てても、私は変わらずあなたを愛しています。」【菊池】 「何を言ってるんだ、絵里。こんな姿?私は何も変わっていない。」菊池は自分の怪物のような恐ろしい顔を撫で回すと、不思議そうに絵里に顔を向けた。絵里は悟った。記憶の中の菊池は上品で、容姿の整った美しい若者だった。こんな恐ろしい姿に変わり果てたら、誰だって精神的に追い詰められる。絵里は悲しそうに、菊池の頭を自分の膝の上にのせた。【絵里】 「ええ、あなたは変わっていません。あなたはいつだって、私の優しい菊池さんです。」【菊池】 「絵里、私はもうだめだろう。最後にもう一度君に会えて、君の傍で死ぬことができる。もう悔いはない。」菊池は絵里に向かって手を差し伸べ、最後の言葉を振り絞る。」【菊池】 「絵里、君と共に過ごした日々は、私の人生の中で一番楽しい日々だった。」絵里は菊池の手を握り締めた。彼女は深い悲しみを堪え、彼の目が閉じていくのを見届ける。【絵里】 「私もです、菊池さん。」絵里は俯き、桜の木の下の夢のように、菊池の額に優しく口づけした。それは別れではなく、誓いだった。 |
幻影歌姫
幻影歌姫ストーリー |
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いつしか、此の世に秩序を覆すほどの異変が起きた。「虚無」の侵食により、この辺りではあちこちにたくさんの難民が押し寄せている。流離の浪人である太一は、もう長い間仕事に就けていなかった。仕事に就けないということは、お金や食べ物がないことを意味する。太一は懐から最後の一個である餅を取り出し、それを口に入れようとした。匂いにつられて、腹をすかせた子犬が近寄ってきた。太一は容赦なく子犬を蹴り飛ばした。子犬は短い悲鳴を上げたあと、惨めな様子でしゃがみ込み、太一を見つめた。【太一】 「ふん、野良犬か。俺に似ているな。」少し躊躇ったあと、太一は餅を半分に割り、半分になった餅を子犬に向かって投げた。【太一】 「どうやら腹を満たすには、少し工夫する必要があるようだ。」太一はまだ「虚無」に侵食されていない村にやってきた。ここもまた、様々な噂が流れていて、皆落ち着かない顔をしている。【太一】 「おい、ここの村長はどこにいる?俺は通りすがりの陰陽師、ここを通って侵食された地に向かい「虚無」と戦うつもりだ。しかし途中で妖怪に襲われ、食料をなくしてしまった。俺は皆のために戦う陰陽師だ、十日分の食料を用意しろ。文句はないよな?」村人達は陰陽師は立派な服を着ているという噂とは異なり、薄汚い服をまとった男を見つめる。互いに顔を見合わせる村人達は、不審そうな表情をしている。【太一】 「何だ?まさか疑っているのか?それなら俺の実力を見せてやる!」疑われていることに気づいた太一は、刀を抜いて村人達を脅した。村人達が慌てて否定する。その時、村長の娘である千という名の少女が前に出てきた。彼女はやつれてはいるものの、礼儀正しく太一に向かって一礼した。【千】 「父上は病で亡くなりました。この村は今私が取り仕切っています。遠路はるばるいらっしゃった陰陽師様に、一つお願いがあります。もし約束していただけるのなら、十日分の食料を用意しましょう。」【太一】 「どんな願いだ?」【千】 「「虚無」の侵食によって触発された妖鬼の群れが、村の方に向かってきています。ここもすぐに安全ではなくなるでしょう。皆避難するために荷物をまとめています。でも避難するにも時間が必要です。陰陽師様、皆が無事にここを離れるまで、五日ほどこの村に滞在していただけませんか?」太一は千が何を言っているのか理解した。彼らは妖鬼の群れが村に到達する時間を正しく予測できない。だから妖鬼の群れが予想よりも早く到達した場合、彼に退治してほしいのだ。太一は頭が悪いわけではない。自分は陰陽師を名乗る偽者でしかないと知っている。それに本当の陰陽師でも、おびただしい数の妖鬼には敵わない。しかし今の太一にとって、一番重要なのは彼女の願いを聞き入れ、食料を手に入れることだ。もし妖鬼の群れが本当に現れたら、最悪逃げればいいだけの話。【太一】 「いいだろう。ただし毎日食事を出してもらおう。」【千】 「もちろんです、助けていただきありがとうございます。」太一はしばらくの間、村の山頂にある狩人の小屋に住むことになった。ここは見晴らしがよく、妖鬼の群れが現れたら真っ先に発見できる。千は毎日時間通りに重箱を届けにくる。千がいなくなってから、太一が重箱を開けると、そこには長さが一寸もない煮干し数本と、茶碗半分にも満たないご飯が入っているだけだった。【太一】 「ふん、本当にケチな村だ。一日一食、おまけに量もこれだけ。俺を馬鹿にしてるのか?」文句を言いながらも、空腹の太一はなりふり構わず、煮干しを適当に口に入れる。【太一】 「ふん。陰陽師様ありがとうございます、だと?陰陽師なんか所詮気障で、突飛な言動をするやつらだろう。呪文を唱えられるからってそんなに偉いのか?刀で戦うなら、俺は絶対に負けないぞ。」あっという間に三日が過ぎた。しかし妖鬼はまだ現れなかった。千は約束を破ることなく、いつも時間通りに重箱を届けに来て、笑顔で太一に感謝を伝える。重箱の中の食べ物の量は、相変わらずとても少ない。そして千は、日に日にやつれていく。太一は毎日ほとんどの時間を山頂で過ごしている。彼は遠くを眺めたり、妖鬼の群れが現れていないか観察したりしている。それは村のためではなく、自分が真っ先に逃げるためだった。太一にとって、村人の安否などどうでもいい。」五日目の黄昏時、いつも時間を守る千が今日は現れなかった。丸一日何も食べていない太一は、強烈な飢餓感に襲われた。【太一】 「ふん、ケチな連中だ。最後の一日は食事を出さねえのか?」【太一】 「いいだろう、ちょうどこの村にも飽きたところだ。だが十日分の食料はきちんと用意してもらおう。」太一は刀を取り、狩人の小屋を出た。その時遠くの麓の方から、薄汚い邪気が漂ってきた。太一が目を凝らすと、そこには潮の如く押し寄せる黒い妖鬼の群れがいた! つづく… |
怒涛蜃気楼
怒涛蜃気楼ストーリー |
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まさか最後の最後に、妖鬼の群れが現れるとは。太一は最初は逃げるつもりだった。しかし彼は、やつれた千の姿を思い出した。【太一】 「まあいいだろう、あいつらにも一言言っておこう。これで貸し借りなしだ。」村にやって来ると、妖鬼の群れが現れたことはとっくに知れ渡っていた。度肝を抜かれた人々が逃げ惑っている。その中から、一人の老婆が前に出て、太一の袖を掴んだ。太一が振り向くと、その老婆は前に一度だけ会った村長の妻、千の母だった。【老婦人】 「陰陽師様!やっと来てくださいましたか。村の皆はもう避難を始めています。もう少しだけ時間を稼いでいただけませんか?」【太一】 「悪いな、俺は妖鬼の群れが現れたことを知らせに来ただけだ。時間稼ぎするとは言ってねえ。俺の仕事は終わった、これでさよならだ。」太一は老婆の手を引き離そうと試みたが、袖を力強く掴んでいる老婆は、全く引き下がろうとしない。あなたは皆を守る陰陽師ではないのですか?わしらを見捨てて一人で逃げるつもりですか?【太一】 「じゃあどうしろって言うんだよ。あんな貧相な食事を出しておいて、俺に命をかけろって言うのか?さっさと手を放せ、老人だからって、手加減すると思うなよ。」太一がいくら脅しても、老婆は手を放さなかった。太一は仕方なく服を破ってその手を逃れた。悲しい顔の老婆は、立ち去ろうとする太一を再び呼び止めた。【老婦人】 「陰陽師様!わしらの畑はとっくに干からびてしまいました!余分な食料など最初からありませんでした。以前からこの村は配給を行い、毎日ごく僅かな食べ物しかありませんでした。千はなんとか皆が生き残れるように、全力を尽くしてきた。あなたが毎日食べていた食事は、千の分だったんですよ!千は今、あの子は今……」その言葉を聞いた太一は、驚いて振り向いた。【太一】 「嘘だ!千は?彼女はどこにいる?」とある屋敷を指差し、老婆は泣き崩れた。太一が屋敷に駆け寄ると、屏風越しに、千の激しく咳き込む声が聞こえた。千は太一の存在に気づいたようで、屏風越しに重箱を差し出した。」【千】 「太一様、申し訳ありません。私ったら、うっかり寝坊して食事を届けるのを忘れてしまいました。これは本日分の食事です。」【太一】 「すまない、全部嘘なんだ。俺は陰陽師なんかじゃない。方々を流離う、根無し草のような浪人だ。」【千】 「ふふ、最初から分かっていましたよ。話が合わないからって、いきなり人々に刀を向ける陰陽師なんていませんし。」【太一】 「分かっていたのなら、なぜ……」【千】 「その一。太一様が着ている服はぼろぼろですけど、刀はとても鋭いものでした。それはよく手入れされている証拠です。乱世の中、一人で生き抜いてきた方なら、多少なりとも武芸を身に付けているものです。その二。村の皆に生き残るための希望と、村を出て安息の地を探すための勇気を与えるためです。」【太一】 「はは、それは見当違いだ。俺は決して有能な人間じゃない。何度も陰陽寮に入ろうとしたが、全部断られちまった。俺には陰陽師としての才能がないから、どんなに頑張っても、他の陰陽師のように呪文を唱えたり、霊符を描いたりしても、応えてもらえないんだ。その時俺はようやく思い知らされた。俺は才能がない一般人なんだ。一般人は一般人らしく生きるべきなんだ。」【千】 「何度も陰陽寮に入ろうとしたと仰いましたね。どうして陰陽師になりたいのですか?名誉のためですか?それともお金のためですか?」【太一】 「違う!俺のじいさんは立派な陰陽師だった。俺はじいさんみたいに強くなって、多くの人々を守りたかっただけだ。しかし俺にはじいさんのような素質も、才能もなかった。家族は俺に期待しているが、俺はその期待には応えられない。だから家を出た。今みたいな流離いの日々こそ、俺には相応しいのかもしれない。」【千】 「太一様、父は重病にかかり、この村を私に託しました。私は男でもなければ武芸に長けているわけでもなく、ましてや式神を召喚できる陰陽師でもありません。それでも私は全力を尽くし、あらゆる手を使ってでもこの全てを守ろうとしました。例えこの命と引き換えになっても。私よりもずっと強い太一様は、何を恐れ、何を避けているのです?」千の言葉を聞いて、太一はしばらく黙り込んでいた。そして立ち上がると、屏風に向かってお辞儀をした。屋敷を出ようとすると、杖をついた老婆がよろめきながら、出口で彼を待っていた。【老婦人】 「陰陽師様、あなたに無理難題を押し付けてしまったかもしれません。誰も他人に命をかけろと言うことはできません。陰陽師様が生きてここを離れることができれば、今後より多く妖鬼を退治して、より多くの人々を守れるやもしれません。」太一は返事をしなかったが、代わりに刀を抜いた。刀の刃は月光を浴びて輝いている。【太一】 「刀というのは、どれだけ手入れしても、実際に使わなければいつか錆びてしまうものだ。」振り向いて老婆に別れを告げた太一は、月夜の中で一人、押し寄せてくる黒い妖鬼の大軍に向かっていく。刃を抜くと、心の中の迷いはもう消えていた。 |
汚濁餓者髑髏
汚濁餓者髑髏ストーリー |
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【鈴】 「お母さん、まだ歩くの?遠足に行くんじゃないの?どうして皆、全然休まないの?」鈴の目には、足を引きずりながらも、ひたすら前に進む人々の姿が映っている。人々は皆、大小様々な荷物を担いでいる。中には子供と手を繋いで歩く人もいる。人混みの中から、母親が振り返る。顔面蒼白で、明らかに疲弊している。【母親】 「鈴、まだ止まってはいけない。もう少し頑張りましょう。」今回の「遠足」は突然始まった。鈴は夜中に突然母親から、荷物をまとめて出発すると言われた。鈴は時々、大人達が「虚無」「汚れ」「侵食」などと言っているのを耳にした。しかしまだ八歳の鈴は、その言葉の意味を理解することができなかった。彼女はただ、干からびた畑を見てぼうっとしている。【鈴】 「お母さん、まだ目的地も教えてくれてないよね?このまま歩き続けるの?いつ終わるの?」【母親】 「鈴、おばあちゃんと約束したでしょう。遠足の最中はお母さんの言うことをちゃんと聞くって。」鈴は懐の小さな人形を抱き締めた。それはおばあちゃんが作ってくれた、出発時にもらった人形だった。【鈴】 「おばあちゃんは?おばあちゃんは遠足に行かないの?」【おばあさん】 「おばあちゃんは年をとって、足腰が弱くなってから、長旅だと体が持たない。だから今回の遠足はお留守番なの。」【鈴】 「平気だよ、あたしがおばあちゃんを支えるもん。おばあちゃんは鈴と一緒に遠足に行きたくないの?」【おばあさん】 「鈴、おばあちゃんはここで留守番して待ってるよ。これも持っていきなさい、遠足中にお腹が空いたら食べるのよ。」【鈴】 「おばあちゃんは食べないの?」【おばあさん】 「おばあちゃんは歯が悪いから食べないの、これは硬すぎるから。鈴、おばあちゃんは鈴がこの遠足をずっと楽しみにしていたこと、よく知ってる。でもおばあちゃんと約束してちょうだい。遠足に出たら、ちゃんとお母さんの言うことを聞くって。」【鈴】 「うん、約束する。」祖母は袋の中から綿と布切れで作った人形を取り出すと、鈴に手渡した。人形は狩衣を着ていて、高い帽子をかぶっている。【おばあさん】 「おばあちゃんが寝る時にしてあげたお話がどんなだったか、覚えてるかい?」【鈴】 「うん、覚えてる!災いが起きる時、妖怪を退治する勇者達が必ず現れる。彼らは呪文を唱え、皆を危険から守ってくれる。」【おばあさん】 「おばあちゃんは若い頃、陰陽師と呼ばれる勇者達に会ったことがある。この人形はおばあちゃんのように、傍で鈴を守ってくれる。鈴、いついかなる時でも、希望を捨ててはいけないよ。」つづく… |
煉獄朧車
煉獄朧車ストーリー |
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【鈴】 「お母さん、またおばあちゃんに会える?」【母親】 「も、もちろん……遠足が終わったら……」【鈴】 「お母さんは嘘をつく時、いつも目を逸らすね。」人々の、何かを恐れている顔。そして盗み聞きした会話のおかげで、鈴は少しずつ分かってきた。これは遠足ではなく、避難だ。絶滅の危機がまもなく村に降りかかる。以前見た枯れ果てた畑や木々は、災いが起きる兆しだ。おそらく彼女はもう二度と、おばあちゃんに会えない。」【鈴】 「どうしておばあちゃんだけ置いてきたの?どうしてそんなひどいことを!」鈴は不満をあらわにして、母親を詰問する。呆然としていた母親の表情が歪み始める。それはずっと何かを耐えてきた後の、足掻きのようでもあった。【母親】 「これはおばあちゃんと村の老人達が、皆で決めたことなの。皆の足手まといにならないよう、食料を節約できるよう、おばあちゃん達は希望を私達に託して、自ら村に残ることを選んだ。お母さんもこんなこと望んでない。でももしおばあちゃんの立場になったら、お母さんも同じことをすると思う。」それ以上悲しみに耐えられなくなった母親は、顔を隠して泣き崩れた。【鈴】 「お母さん……」【村民】 「大変だ!大変だ!この先に妖鬼の群れが現れた!早く逃げるんだ!」さっきまで前に向かって進んでいた人々が、慌てて後ろへ逃げていく。一瞬にして、人混みは秩序を失い、混乱に陥った。【母親】 「鈴!」人混みに巻き込まれた鈴と母親は、はぐれてしまった。混乱の中、鈴は足を踏み外し、うっかり丘から落ちてしまった。幸い、丘から転落した時に木の枝に引っかかったので、擦り傷だけで済んだ。鈴は人形をぎゅっと抱き締めた。それはおばあちゃんがくれた、一番大切な贈り物だった。鈴がなんとか体を起こそうとすると、荒い息を顔に感じた。見上げると、悪臭を放つ息を吐く、鋭い牙った持つ人型の怪物が突っ立っていた。【鈴】 「ひゃっ!」驚いた鈴は、後ずさりしようとして、また転んでしまった。八歳の女の子は、悪鬼にしてみれば反抗する力すら持たない美味しい餌でしかない。その時、鈴は再びおばあちゃんの言葉を思い出した。おばあちゃんの代わりに、人形が守ってくれる。悪鬼の鋭い爪に切り裂かれる寸前、鈴は目を閉じ、手に持った人形を掲げた。【鈴】 「もし妖怪を退治する勇者様が本当に存在しているのなら、どうか目の前にいる怪物を倒してください!」女の子がそう言った途端、悪鬼は体を痙攣させ、やがて倒れた。願いが叶ったことをすぐには理解できず、鈴は目を大きくして目の前の光景を見つめる。【???】 「大丈夫か?怪我はないか?」目の前に現れた美しい男が、鈴に手を差し伸べる。知らない男は高い帽子をかぶっていて、狩衣を着ている。驚いたことに、小さな人形に似ていた。見知らぬ男を見つめる鈴の顔は、興奮していた。【鈴】 「あなたはおばあちゃんの物語に出てきた、妖怪を退治してくれる、大陰陽師と呼ばれる勇者様ですか?」【晴明】 「はじめまして、お嬢さん。たしかに私は、都から来た陰陽師だ。でも都には何人も陰陽師がいる。君は彼らの名前を知らないかもしれないが。でも彼らも私と同じだ。妖怪を退治するために、「虚無」に抗うために、今まさに全力を尽くしている。もしかしたら、彼らこそが君が言っていた勇者かもしれない。」【源博雅】 「晴明、そこにいたのか!この先に「虚無」の侵食を受け、汚れとなった妖鬼が道を塞いでいる。早くやつらを片付けなければ。」村の女性が急いでこっちに向かって来るのを見て、晴明は女の子に微笑みかけた。【晴明】 「まだ他の用事が残っているから、私はこれで失礼する。悪鬼退治は、我々に任せてくれ。危ない目に合わないよう、くれぐれも気をつけて。縁があれば、また会えるかもしれない。」そう言い終えた晴明は霊符を燃やし、博雅と共に鈴の目の前から消えた。【母親】 「鈴!鈴、怪我はない?」震えながら立ち上がり、走りながら母親の懐に飛び込んだ鈴の目に、希望の光が点された。【鈴】 「お母さん、伝説の陰陽師様に会ったよ。鈴を助けてくれたの!」闇に包まれている時でも、人知れず全力を尽くして世界を守り、希望の光を点す者がいる。 |
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