【陰陽師】鈴彦姫(すずひこひめ)の評価・おすすめ御魂・出現場所
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「鈴彦姫(すずひこひめ)」の評価、ステータス、スキルを掲載!鈴彦姫の特徴を確認して、陰陽師の攻略に役立てよう!
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「鈴彦姫」の基礎情報
総合評価 | 9.5/10.0点 |
PvE評価 | 9.5/10.0点 |
PvP評価 | 9.5/10.0点 |
レア度 | |
攻撃タイプ | 全体攻撃 治療 |
入手方法 | 召喚 百鬼夜行 |
登場場所 | - |
声優・CV | 小松 未可子 |
中国名 | 铃彦姬 |
英語名 | Suzuhikohime |
プロフィール詳細 |
覚醒前アイコン | 覚醒後アイコン |
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ダンジョン適正度
PvE評価 | PvP評価 |
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星6推奨度 | 所持しておきたい数 |
★★★★★ | 1体 |
活躍場所 | |
PvE&PvPバランス型 |
全コンテンツ評価
探索ダンジョン | 御魂ダンジョン | 覚醒ダンジョン |
---|---|---|
5/5点 | 5/5点 | 5/5点 |
御霊ダンジョン | 結界突破 | 闘技 |
4/5点 | 5/5点 | 5/5点 |
叢原火 | 日輪の隕 | 永生の海 |
5/5点 | 4/5点 | 4/5点 |
真オロチ | レイド | 鬼王襲来(麒麟) |
5/5点 | 4/5点 | 3/5点 |
陰界の門 | 異聞ダンジョン | 地域鬼王 |
5/5点 | 5/5点 | 5/5点 |
首領退治 | 妖気封印 | 経験値妖怪 |
5/5点 | 5/5点 | 5/5点 |
銭貨妖怪 | 石距 | 年獣 |
5/5点 | 5/5点 | 5/5点 |
イベント(※) | ||
5/5点 |
※イベントによって点数が大幅に左右される
「鈴彦姫」のスキル
スキル1:鈴振り
詳細 | |
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消費鬼火 | 0 |
効果 | この激情を感じたのか? 鈴刀を振り、灼熱の炎で敵目標に攻撃力の100%相当のダメージを与える。 |
レベルアップ時の効果 | |
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Lv2 | ダメージが105%にアップ |
Lv3 | ダメージが110%にアップ |
Lv4 | ダメージが115%にアップ |
Lv5 | ダメージが125%にアップ |
スキル上げ優先度 |
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★☆☆☆☆ |
通常攻撃
スキル2-1:鈴焔灼心
詳細 | |
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消費鬼火 | 0 |
効果 | 心の枷は、舞を縛る。 唯一効果。 鈴彦姫は戦闘不能になると、復活させることはできない。HPが最大HPの50%を切ると、永久に神火状態に入る。 【覚醒後】 神火でダメージを与える時、敵の御魂効果無視する。 【発動】 神火のクールダウンをリセット、自身の最大HPの40%相当のHPを回復し、自分以外の味方に最大HPの12%相当のHPを回復させる。【神火】 [バフ、印]自身のHPが上限に達し、制御効果と放逐を受けていない時、鬼火を消費せずに「五山火祭」を1回発動する。クールダウン2ターン。【唯一効果】 同じ式神が複数いても、このスキルを発動するのは一体のみである。【回復】 回復効果と違って、回復阻害効果に影響されず、回復に関係する効果を発動させず、会心にならない。【制御効果】 凍結、昏睡、混乱、挑発、沈黙、縛り、変幻、スタン、挑発、上級凍結、霜氷、以上は全部制御効果に属している。後ろの五つはかき消せず、霜氷は解除できない。 |
レベルアップ時の効果 | |
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Lv2 | 神火状態に入るHPが75%にアップ |
Lv3 | 神火状態中、非召喚物の味方のターン終了時、鈴彦姫は最大HPの8%相当のHPを回復する |
Lv4 | 致命的なダメージを受けた時、スキルが「永明の心火」に切り替わる |
Lv5 | 永明の心火状態に入る時、攻撃力の120%の駆除できないバリアを獲得する、2ターン持続。 |
スキル上げ優先度 |
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★★★★☆ |
自身と&味方のHP回復
HP上限回復で無消費スキル3
スキル2-2:永明の心火
詳細 | |
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消費鬼火 | 0 |
効果 | 私は永遠に、炎の中で生き続ける。 唯一効果。 火は消えても、心は永久不滅!自身のバフとデバフをすべて解除し、非召喚物の味方が全員戦闘不能になるまで、その場に留まる。この状態では100%の会心抵抗を獲得、防御力が100%アップし、デバフを免疫できるが、行動不能。他の味方の会心抵抗が40%、防御力が40%アップする。 この状態に入るまたは非召喚物の味方が戦闘不能になると、最大HPの50%のHPを回復する。HPが最大HPまで回復すると復活し、神火のクールダウンをリセットし、スキルが「鈴焔灼心」に切り替わる。 |
致命ダメージで永明の心火に切り替わる
永明の心火時もHP上限回復で無消費スキル3
スキル3:五山火祭
詳細 | |
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消費鬼火 | 0 |
効果 | 永久に燃える心火は消えたが、雪国の炎は不滅なり。 敵全体に攻撃力の72%相当のダメージを与える。その後、自身の最大HPの25%相当のHPと鬼火1点または祈念の力を消費し、敵全体に攻撃力の43%相当のダメージをを、HPが最大HPの50%を下回るか鬼火と祈念の力がなくなるまで与える。 発動時、回復、恢復、吸血効果を発動させない。五山火祭が非召喚物の敵目標を撃破すると、自身のHPを全回復する。この効果は1ターンに1回しか発動できない。【恢復】 回復効果と違って、回復阻害効果に影響されず、回復に関係する効果を発動させず、会心にならない。 |
レベルアップ時の効果 | |
---|---|
Lv2 | HP消費が21%にダウン |
Lv3 | HP消費が17%にダウン |
Lv4 | HP消費が13%にダウン |
Lv5 | 五山火祭の攻撃階数が5回に達すると、攻撃時防御力を30無視する、最大5重まで重ね掛け可能 |
スキル上げ優先度 |
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★★★☆☆ |
最大HP52%&鬼火4消費で全体5回攻撃
スキル上げ優先度について |
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★★★★★:最優先で上げた方が良い(上げないと使えない) ★★★★☆:上げないと使えない場合がある ★★★☆☆:上げた方が良い ★★☆☆☆:優先度は低い ★☆☆☆☆:上げなくても良い |
「鈴彦姫」の使用動画
中国版百鬼戦
「鈴彦姫」が覚醒して得られる効果
覚醒して得られる効果の詳細 |
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スキル2「鈴焔灼心」追加神火でダメージを与える時、敵の御魂効果無視する。 |
「鈴彦姫」の強い点
HPを消費して最大全体5回攻撃
鈴彦姫は、スキル3でHP50%を超えていればHPを13%と鬼火1点消費するごとに攻撃回数を1回増やせる。最大でHP52%、鬼火4消費で全体へ5回攻撃が可能。
さらにスキル2の効果と合わせることで連続して発動することも可能。5回攻撃を行うたびに防御力30無視が入り、最大150無視できるので火力も十分にある。
HP上限を超える回復で無消費全体5回攻撃
鈴彦姫は神火状態の時、HPの上限を超える回復を受けると、鬼火無消費でスキル3を発動することができる。HPMAXでの発動となるため、攻撃回数は全体へ5回。
スキル2を使用すると自身のHPを40%回復、味方ターン後に8%回復できるので、味方からの回復サポートがなくても発動可能。味方からの回復を受けることで、スキル3で全体攻撃発動→味方の回復で上限まで回復→無消費でスキル3発動といった連続攻撃が可能。また、神火状態では御魂無視できるので青女房などに強い点も優秀。
敵撃破時にHP全回復
鈴彦姫は、スキル3で敵を撃破するとHPが全回復する。そのため、味方の回復を挟まなくても連続でスキル3が発動することも可能。
蛤の精に対しても強い
ターン後に回復できる桜の精や聆海金魚姫と編成(もしくは鈴彦姫の後にヒーラーで回復)することで、1ターン目から2回全体攻撃ができる。そのため、デバフ御魂で運用していても蛤の精のバリアを突破してデバフを付与可能。
イベントでも活躍できる
食霊や縁結神、絵世花鳥風月などと相性が良く、取り巻きがいるイベントなどでの活躍も非常に期待できる。同じ5回攻撃である鈴鹿御前よりもダメージ量が多く、モーションが早い点も優秀。
何度でも復活できる
鈴彦姫は、致命ダメージを受けても味方全員が倒れるまで存在し続ける。HP上限まで回復すれば復活し、デメリットなく戦闘に復帰できる。
バリアはあるものの攻撃は受けてしまうので、ヒーラーと一緒に編成しておくと安定して復活させることが可能。ただしこの状態でHPが0になったら戦闘不能になってしまうので注意。
味方のサポートも可能
鈴彦姫は、永明の心火状態時味方の会心抵抗と防御力を40%アップさせる。味方の生存能力が上がることで自身も復活しやすいので、耐久力の高い式神との相性も良い。
「鈴彦姫」の弱い点
攻撃回数はHPと鬼火数に左右される
鈴彦姫はスキル3を使う場合、十分なHPと鬼火がなければ単発攻撃になってしまうこともある。鬼火0でも全体攻撃は使用できるものの、火力が低いのでダメージは期待できない。
ヒーラーや鬼火役を一緒に編成しておくことで、安定した立ち回りが可能。
味方が少なくなると不利になる
鈴彦姫は最大HP52%消費してスキル3を使うが、自身での回復は40%しかないので、HP上限回復時の鬼火無消費スキル3を発動できないことがある。
長期戦対応式神ではあるが、劣勢状況の味方が少ない状況では、回復手段も減ってしまうので火力が大幅にダウンしてしまう。そのため、速攻~中期戦を想定してパーティを編成するのが無難。
しかし、特に入内雀との相性が良く、1対6からでも逆転できるほどの性能は持っているので、特定の条件下では味方が少なくても不利にはならない。
クールダウンにより連続発動できない
鈴彦姫の神火状態での鬼火無消費スキルは、クールダウンが2ターンある。スキル2を使用することでクールダウンを回復することはできるが、回復での発動は1ターンに1度のみ。
特にPvEで使用する場合、基本的にスキル2は使わずスキル3メインで運用する。そのため、毎ターン5回攻撃できるようにHPや鬼火管理は十分注意したい。
「鈴彦姫」に装備させるオススメ御魂
オススメ御魂(アタッカー)
御魂 | セット/効果 |
---|---|
針女 |
【針女×4 + 会心/攻撃×2】会心とき、40%で目標の最大HPの10%のダメージを与える。ただし、自身の攻撃力の120%は超えない。 |
悲鳴鳥 |
【悲鳴鳥×4 + 会心/HP/防御×2】任意の非妖怪目標が倒された時、最大HPの20%が回復する。さらに戦闘終了まで、ダメージを20%アップさせる(上限120%)。 |
狂骨 |
【狂骨×4 + 会心×2】ダメージ与える時、鬼火1点を持つごとに、ダメージが8%アップする。 |
海月の火の玉 |
【海月の火の玉×4 + 会心×2】鬼火の数が上限に達すると、妖術発動時に追加で鬼火1点を消費し、ダメージが40%アップする。 |
悪樓 |
【悪樓×4 + 会心/HP/防御×2】戦闘開始時、悪樓の力(ダメージ80%アップ、被ダメージ80%ダウン)を獲得する。装着者の8ターン目まで、悪樓の力は一時的に封印される。 |
御魂位置 | オプション |
---|---|
壱(左上) | 【メイン】攻撃力【サブ】会心率,会心DMG,追加攻撃力 |
弐(左) | 【メイン】素早さ / 追加攻撃力【サブ】会心率,会心DMG,追加攻撃力 |
参(左下) | 【メイン】防御力【サブ】会心率,会心DMG,追加攻撃力 |
肆(右下) | 【メイン】追加攻撃力 / 追加HP【サブ】会心率,会心DMG,追加攻撃力 |
伍(右) | 【メイン】HP【サブ】会心率,会心DMG,追加攻撃力 |
陸(右上) | 【メイン】会心率 / 会心DMG / 追加攻撃力【サブ】会心率,会心DMG,追加攻撃力 |
御魂設置例
御魂 | 例 |
---|---|
パターン① | ①効果指標:与ダメージ └弐:素早さ └肆:追加攻撃力 └陸:会心率/会心DMG ②会心率:100% ③素早さ:195以上 |
パターン② | ①効果指標:与ダメージ └弐:追加攻撃力 └肆:追加攻撃力 └陸:会心率/会心DMG ②会心率:100% ③素早さ:128以上(以下でも可) |
針女 | ①効果指標:与ダメージ └弐:追加攻撃力 └肆:追加攻撃力 └陸:追加攻撃力 ②会心率:100% ③素早さ:128以上(以下でも可) |
悲鳴鳥 | ①効果指標:与ダメージ └弐:追加攻撃力 └肆:追加HP/追加攻撃力 └陸:会心率/会心DMG ②2セット:防御力 ③会心率:100% ④素早さ:128以上 |
オススメ御魂(サブアタッカー&デバッファー)
御魂 | セット/効果 |
---|---|
日女巳時 |
【日女巳時×4 + 会心/HP/攻撃×2】ダメージを与えたとき、20%で敵の行動ゲージを30%減少。さらに敵にバフがかかっている場合、30%に上昇。 |
雪幽魂 |
【雪幽魂×4 + 効果命中×2】ダメージを与える時、15%(素早さダウンしている目標なら30%)の基礎確率で1ターンの間目標を凍結させる。攻撃を受けた時、1ターンの間攻撃者の素早さを30点ダウンさせる。 |
魍魎の匣 |
【魍魎の匣×4 + 効果命中×2】ダメージを受けた場合、25%の基礎確率で相手を1ターンスタンにする。複数回攻撃でも1回しか発動できない。挑発された目標に対する発生率が60%ダウンする。 |
魅妖 |
【魅妖×4 + 効果命中×2】ダメージを与えたとき、25%の基礎確率で敵を混乱させる。 |
鍾霊 |
【鍾霊×4 + 効果命中×2】ダメージを与える時、10%の基礎確率で目標をスタン状態にさせる。スタン状態の敵がいない場合、基礎確率は20%になる。 |
御魂位置 | オプション |
---|---|
壱(左上) | 【メイン】攻撃力【サブ】効果命中,素早さ,追加HP |
弐(左) | 【メイン】素早さ【サブ】効果命中,素早さ,追加HP |
参(左下) | 【メイン】防御力【サブ】効果命中,素早さ,追加HP |
肆(右下) | 【メイン】効果命中 / 追加HP / 追加攻撃力【サブ】効果命中,素早さ,追加HP |
伍(右) | 【メイン】HP【サブ】効果命中,素早さ,追加HP |
陸(右上) | 【メイン】追加HP / 追加攻撃力 / 会心率【サブ】効果命中,素早さ,追加HP |
御魂設置例
御魂 | 例 |
---|---|
日女巳時① | ①効果指標:与ダメージ └弐:素早さ └肆:追加攻撃力 └陸:会心率 ②会心率:100% ③素早さ:195以上 |
日女巳時② | ①効果指標:素早さ └弐:素早さ └肆:追加HP/追加攻撃力 └陸:追加HP/追加攻撃力 |
その他 | ①効果指標:効果命中 └弐:素早さ └肆:効果命中 └陸:追加HP/追加攻撃力 ②会心率:100% ③素早さ:195以上 |
闘技以外は2セット土蜘蛛か鬼霊歌姫がおすすめ!
御魂 | 固有属性/効果 |
---|---|
土蜘蛛 |
ランダムステータス唯一パッシブ。妖怪にダメージを与える時、目標に土蜘蛛の印を1重付与し、素早さを10%ダウンさせる。1ターンの間10%の間接ダメージを与える。最大3重。 |
鬼霊歌姫 |
ランダムステータス唯一パッシブ。目標に5回ダメージを与えるたびに、次回の攻撃で目標の最大HPの20%に相当する防御力無視ダメージを与える。このダメージは自分の攻撃力255%を超えない。 |
※闘技は固有属性+サブオプションのみ発動する。
「鈴彦姫」のステータス
覚醒前 | 覚醒後 | |
---|---|---|
攻撃 | (140) | (151) |
HP | (771) | (867) |
防御 | (68) | (75) |
速さ | (104) | (114) |
会心率 | (10%) | (10%) |
会心ダメージ | 150% | 150% |
覚醒後レベル40のステータス
ステータス | ||
---|---|---|
攻撃 | 3,195 | |
HP | 9,251 | |
防御 | 441 | |
速さ | 114 | |
会心率 | 10% | |
会心ダメージ | 150% |
「鈴彦姫」の覚醒素材
素材 | 個数 |
---|---|
風転・中 |
8 |
風転・大 |
16 |
業火・中 |
8 |
業火・大 |
16 |
「鈴彦姫」と相性が良い&対策式神
鈴彦姫と相性が良い式神
式神 | 理由 |
---|---|
桜の精 |
行動&ターン後に回復するので、スキル3→回復→無消費スキル3と連続発動可能。食霊や絵世花鳥風月に比べて準備不要な点が優秀。 |
食霊 |
行動後の回復で無消費スキル3を発動できる他、追撃との相性も良い。 |
絵世花鳥風月 |
回復で無消費スキル3を発動できる他、全体ダメージアップとの相性も良い。 |
縁結神 |
回復で無消費スキル3を発動できる他、与ダメージアップや再行動との相性も良い。 |
帝釈天 |
全体攻撃によりHP回復で無消費スキル3発動に加え、PvEでは金蓮による追撃との相性も良い。 |
入内雀 |
憑依により致命ダメージ時に復活&無消費スキル3が発動。また、腐血では、HPが1かつ実質HP100%扱いでもあるので、スキル使用時にHP消費もなく、HP残量に関わらず無消費スキル3も発動可能。 |
化鯨 |
スキル3や鯨鎧での回復での無消費スキル3発動に加え、鯨の牙での追撃との相性が良い。 |
日和坊 |
敵のターン終了後の回復で無消費スキル3が発動するので、割り込み攻撃による逆転も期待できる。 ※鈴彦姫戦闘不能に復活は発動しないので注意 |
聆海金魚姫 |
ターン後の回復により無消費スキル3を発動可能。HP50%以下は回復量も上がるので、HPがギリギリの時や通常スキル3での最大HP52%消費との相性も良い。 |
一目連 |
バリアでダメージを受けるのを防ぎ、2重バリアの回復で無消費スキル3発動も可能。スキル2のバリア&追撃も優秀。 |
不知火 |
耐久力が高く、永明の心火状態から復活しやすい。不知火に加え、驍浪荒川の主との編成も良い。 |
その他ヒーラー全般と相性が良い
鈴彦姫はHP上限まで回復することで、無消費スキル3発動ができる。そのため、基本的にヒーラー全般と相性が良く、上記に記載したヒーラーは特に相性が良い式神となっている。
鈴彦姫の対策になる式神と御魂
式神 | 理由 |
---|---|
縛骨清姫 |
蛇霊のダメージで上限までの回復を阻止できる他、回復無効で回復を防げる。 |
ターン前後に攻撃できる式神
ターン前に攻撃することができる彼岸花や一部の間接ダメージ式神などが対策としておすすめ。ターン前にダメージを与えることで、スキル3での攻撃回数を減らすことが可能。
ターン後に攻撃する夜溟彼岸花や一部間接ダメージ式神などの対策もおすすめ。ターン後にダメージを与えることで、ターン後に回復できる食霊や聆海金魚姫、桜の精などの回復で上限まで回復→無消費スキル3発動をさせないようにすることができる。
制御効果で対策
鈴彦姫はデバフに対する耐性を持っていないので、制御することでスキル発動を防ぐことができる。ただし、永明の心火状態ではデバフ免疫なので注意。
高火力で押し切る
鈴彦姫は、致命ダメージを受けても永明の心火状態に入り、その状態でもう一度鈴彦姫を倒すか、他の敵をすべて倒さなければ倒せない。永明の心火状態でのバリアや会心抵抗や防御アップで非常に耐久力が高いので、高火力で押し切るのが一つの手。
初翎山風のような回転率の良い式神や、食霊の追撃を使った速攻パーティのような超高火力のパーティなどもおすすめ。
復活しない程度に攻撃
鈴彦姫が永明の心火状態に入った後、回復で復活しないように適度に攻撃するのもおすすめ。敵にヒーラーがいる場合はデバフなどで制御しておくことで安定する。
入内雀がいたら帝釈天で対策
入内雀がいる場合、復活後の攻撃でやられてしまう可能性がある。そのため、帝釈天で入内雀を操作して別の式神に憑依を移しておくのが良い。
帝釈天BANされている状態であれば、こちらも入内雀&アタッカーを編成して高火力で押し切ったり、守りを固めつつデバフで制御しておくなど工夫しよう。
「鈴彦姫」のオススメパーティ
パーティ例1
陰陽師/式神/順番 | 役割 | スキル/御魂/ポイント |
---|---|---|
八百比丘尼 (6速) |
||
・敵の御魂&パッシブ封印 ・味方1体を復活 ・安倍晴明や神楽でも可 |
||
鬼王酒呑童子 (1速) |
|
×4 + 攻撃/HP×2 |
②素早さ ④攻撃/HP ⑥攻撃/HP ・制御効果免疫 ・敵の行動ゲージ40%ダウン ・鬼王の姿で味方火力アップ ・HP30%以下味方デバフ解除 ・火霊や玉樹、薙魂などでも可 ・空相面霊気や帝釈天でも可 |
||
因幡かぐや姫 (2速) |
×4 + 防御/HP/抵抗×2 | |
②素早さ ④HP/抵抗 ⑥会心DMG ・祈念の力で鬼火補助 ・味方の会心DMG&効果抵抗アップ ・全体攻撃+祈念の力数に応じて追加効果 ・千姫でも可 |
||
聆海金魚姫 (3速) |
|
×4 + 会心×2 |
②素早さ ④攻撃 ⑥会心/会心DMG ・味方ターン後回復&間接ダメージ ・自身にバリア付与 ・敵の素早さダウン ・薙魂や玉樹、招き猫などでも可 |
||
夢尋山兎 (4速) |
×4 + 命中×2 | |
②素早さ ④命中 ⑥HP ・爆弾起爆でゲージ&攻撃アップ ・1体変幻&全体攻撃 ・魅妖や鍾霊などでも可 |
||
鈴彦姫 (5速) |
|
×4 + 会心×2 |
②素早さ ④攻撃 ⑥会心DMG/会心 ・HP消費で最大全体5回攻撃 └上限回復で無消費全体5回攻撃 ・自身と味方のHP回復 ・何度でも復活できる |
パーティ例2
陰陽師/式神/順番 | 役割 | スキル/御魂/ポイント |
---|---|---|
陰陽師自由 (6速) |
- | |
・他3人に加え、源博雅もおすすめ | ||
空相面霊気 (1速) |
|
×4 + 攻撃/HP×2 |
②素早さ ④HP/攻撃/抵抗 ⑥HP/会心 ・味方全体の行動ゲージアップ ・一線目で間接ダメージ&パッシブ封印 ・致命ダメージで復活 ・黒光状態で最大8回攻撃&吸血 ・御魂はバラ最速でも可 |
||
因幡かぐや姫 (2速) |
×4 + 防御/HP/抵抗×2 | |
②素早さ ④HP/抵抗 ⑥会心DMG ・祈念の力で鬼火補助 ・味方の会心DMG&効果抵抗アップ ・全体攻撃+祈念の力数に応じて追加効果 ・千姫でも可 |
||
鈴鹿御前 (3速) |
|
×4 + 会心×2 |
②素早さ ④攻撃 ⑥会心/会心DMG ・単体攻撃&強制通常攻撃 ・バリア&味方被ダメダウン&ゲージアップ ・全体5回攻撃で火力もある |
||
鈴彦姫 (4速) |
|
×4 + 命中×2 |
②素早さ ④命中 ⑥HP ・HP消費で最大全体5回攻撃 └上限回復で無消費全体5回攻撃 ・自身と味方のHP回復 ・何度でも復活できる |
||
桜の精 (6速) |
|
×4 + 会心×2 |
②素早さ ④HP ⑥会心/会心DMG ・味方行動後回復 ・スキル2で回復量アップ ・間接ダメージで火力サポート |
パーティ例3
陰陽師/式神/順番 | 役割 | スキル/御魂/ポイント |
---|---|---|
陰陽師自由 (6速) |
- | |
- | ||
空相面霊気 (1~2速) |
|
×4 + 攻撃/HP×2 |
②素早さ ④HP/攻撃/抵抗 ⑥HP/会心 ・味方全体の行動ゲージアップ ・一線目で間接ダメージ&パッシブ封印 ・致命ダメージで復活 ・黒光状態で最大8回攻撃&吸血 ・御魂はバラ最速でも可 |
||
千姫 (1~2速) |
|
×4 + 攻撃/HP×2 |
②素早さ ④攻撃/HP ⑥攻撃/HP ・鬼火&火力補助 ・鬼火3点除去&上級凍結 ・敵ターン終了時ゲージ10%アップ ・後半は高火力全体攻撃 ・招き猫でも可 ・可能であれば1速 |
||
食霊 (3速) |
|
×4 + 攻撃/HP×2 |
②素早さ ④攻撃/HP ⑥攻撃/HP ・味方のターン外ダメージアップ ・味方回復&追撃 |
||
聆海金魚姫 (4速) |
|
×4 + 会心×2 |
②素早さ ④攻撃 ⑥会心/会心DMG ・味方ターン後回復&間接ダメージ ・自身にバリア付与 ・敵の素早さダウン ・薙魂や玉樹、招き猫などでも可 |
||
鈴彦姫 (5速) |
|
×4 + 会心×2 |
②素早さ ④攻撃 ⑥会心DMG/会心 ・HP消費で最大全体5回攻撃 └上限回復で無消費全体5回攻撃 ・自身と味方のHP回復 ・何度でも復活できる |
パーティ例4(速攻パーティ対策)
陰陽師/式神/順番 | 役割 | スキル/御魂/ポイント |
---|---|---|
陰陽師自由 (5速) |
- | |
- | ||
空相面霊気 (1速) |
|
×4 + 攻撃/HP×2 |
②素早さ ④HP/攻撃/抵抗 ⑥HP/会心 ・味方全体の行動ゲージアップ ・一線目で間接ダメージ&パッシブ封印 ・致命ダメージで復活 ・黒光状態で最大8回攻撃&吸血 ・御魂はバラ最速でも可 |
||
千姫 (2速) |
|
×4 + 攻撃/HP×2 |
②素早さ ④攻撃/HP ⑥攻撃/HP ・鬼火&火力補助 ・鬼火3点除去&上級凍結 ・敵ターン終了時ゲージ10%アップ ・後半は高火力全体攻撃 ・御魂は素早さ重視 ・火霊でも可 |
||
鈴彦姫 (3速) |
|
×4 + 会心×2 |
②攻撃 ④攻撃 ⑥会心DMG/会心 ・HP消費で最大全体5回攻撃 └上限回復で無消費全体5回攻撃 ・自身と味方のHP回復 ・何度でも復活できる |
||
一目連 (4速) |
|
×4 + HP×2 |
②HP ④HP ⑥HP ・味方全体をバリアで守る └攻撃力&効果抵抗アップ&回復 ・単体にバリア付与で反撃&ゲージダウン ・火霊や蛤の精でも可 ・蝉氷雪女でも可 |
||
入内雀 (6速) |
×4 + 防御×2 | |
②防御 ④防御 ⑥防御 ・味方のワンパン阻止 ・腐血で耐久アップ ・味方に協戦 ・招き猫や共潜、火霊、蛤の精などでも可 |
パーティ例5
陰陽師/式神/順番 | 役割 | スキル/御魂/ポイント |
---|---|---|
陰陽師自由 | - | |
- | ||
オロチ |
|
×4 + 抵抗×2 |
②素早さ ④抵抗 ⑥HP ・鈴彦姫に不浄の力を付与 ・素早さ200前後 |
||
鈴彦姫 |
|
×4 + 会心×2 |
②素早さ ④攻撃 ⑥会心DMG/会心 ・HP消費で最大全体5回攻撃 └上限回復で無消費全体5回攻撃 ・自身と味方のHP回復 ・何度でも復活できる |
||
桜の精 |
×4 + 会心×2 | |
②HP ④HP ⑥会心/会心DMG ・味方行動後に回復 └鈴彦姫の無消費スキルを発動 |
||
自由枠×2 | - | - |
・面霊気(バラ最速/招き猫) ・食霊(蛤の精/招き猫/遺念火) ・鬼王酒呑童子(招き猫/蛤の精/遺念火) ・白蔵主(バラ最速) ・千姫(共潜) ・絵世花鳥風月(蛤の精) ・入内雀(共潜) |
パーティ例6(オート可)
陰陽師 | ||||
---|---|---|---|---|
|
||||
式神(左から行動順) | ||||
式神/行動順 | 御魂/ポイント |
---|---|
驍浪荒川の主 (1速) |
【効果指標】与ダメージ 【会心率】100% 【素早さ】200(220)以上②素早さ ④攻撃 ⑥会心DMG/会心 ・薙魂/バラでも可 |
不知火 (2~4速) |
【効果指標】HP 【2セット】追加防御力 【防御力】950以上 【素早さ】128以上②④HP ⑥防御 |
神啓荒 (2~4速) |
【効果指標】与ダメージ 【2セット】追加防御力 【会心率】100% 【素早さ】128以上②攻撃/HP ④攻撃 ⑥会心DMG/会心 |
鈴彦姫 (2~4速) |
【効果指標】与ダメージ 【会心率】100% 【素早さ】128以上②④攻撃 ⑥会心DMG/会心 |
安倍晴明 (5速) |
- |
御饌津 (6速) |
【効果指標】効果抵抗 【2セット】追加防御力 【素早さ】128以下②HP ④命中 ⑥HP ・入内雀/言霊でも可 |
「鈴彦姫」の伝記(ネタバレ注意!)
伝記一
鈴刀を携え、わたしは天現峰の祭壇に続く道を進む。 敷かれた石畳みが見えなくなるほど雪が積もっていた。道の先を見ると、祭壇まで続くたくさんの朱色の鳥居と、そこに並ぶ石像が見えた。ここが進むべき道なのだと教えてくれているかのようだった。 裸足でその道を歩く。一年中融けることのない雪でさえ、わたしの足に触れる前に水になって流れ出す。しかし、わたしが離れれば、またたく間に極寒の色に染まり、凍ってしまった。 振り返ることなく、ただ静かに歩を進めた。このような霧氷を作ってしまったことは、はじめてではなかった。わたしが近づくと、傷跡を残してしまう。そうならなかったものは、何一つなかった…… なぜなら、わたしはこの雪山の除け者、熱き炎だからだ。 ここは空に最も近いと言われている高原だけれど、太陽の恩恵を受けることはほとんどない。太陽の当たらない場所に生きる人々は、寒さに苦しむ日々を送っていた。 凍てついた大地で深い眠りについていた。微かな祈りが聞こえて、あたしは目覚めた。感謝と期待の込もった祈りが、あたしを炎から呼び覚ましたのだ。 気づいたときには、その祈りに応えようとしていた。でも、祈りを聞こうとすればするほど、その声はあたしに届くことなく消えていった。もし祈りが止んだら、あたしはまた眠りに落ちてしまうのだと直感した。 もう二度と眠りにつきたくない。薄れていく意識を取り戻そうとあたしは抗った。すると、灼熱の炎があたしの意識に入り込み、煌々と燃えた! あたしは全力で炎と戦った。 「嫌だって言ってるんだ!誰だろうと、なんだろうと、あたしを縛ることは許さない!」 興奮した気持ちが糧となったのか、炎はさらに燃え上った。だが次の瞬間、あたしは炎を抑えることに成功した。炎に焼かれることを恐れない心で、炎を封じ込めることができたのだ! 目を開けると、雪山に横たわっていた。あたしを囲んでいた炎は跡形もなく消えていたが、熱はまだ残っていた。氷が静かに融け、静寂が流れた。眠っていた時に感じた世界(祈りの声が聞こえた世界)だと、すぐにわかった。今ははっきりと、その世界を見ることができる! |
強烈な喜びは、凄まじい痛みとなった!思わず胸に手をあてると、そこが燃えていることに気が付いた。熱い息を吐いて、広がる雪原を見渡した。 |
伝記一開放条件
条件 | 報酬 | |
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鈴彦姫をレベル40にする |
×5,000 |
伝記二
大司祭が天現峰の神宮に連れていってくれるまで、あたしは雪山で独りで生きていた。 雪山の天候は悪い。寒くて吹雪いていた。生き物の温もりすら奪ってしまう、生きるのには厳しい場所だ。ここから離れようにも、道がわからなかった。広がる雪原には止むことのない吹雪だけが吹き荒れていた。 炎から解放されたのに、今度はこの「広い」世界がわたしを閉じ込めるなんて… 心の中で燃えている炎は、感情に影響されやすいようだ。血管を通って体を巡る。その感覚を追っていると、手のひらから炎が噴き出した。 あたしはいつものように手のひらで雪をすくい、炎を消そうとした。でも、炎によってとけてしまった雪は、瞬く間に水になって、手のひらから流れ落ちた。水が氷に覆われた地面に落ちる寸前、雪山の寒さによって氷となった。凍った水が地面に落ちる時の透き通った響きが、あたしが付けている鈴の音と似ていたことが、唯一の心の救いだった。 氷でたくさんの鈴を作り、雪山にある枯木に飾った。風が吹きぬけるるたび、鈴は澄んだ音色を奏でた。それは遠くへと響き渡った。あたしの寂しさを物語っているかのような音色だった。その音は、懐かしくもあった。 大司祭に出会った日も、こんなふうに風が強い日だった。 大司祭の肩には雪が積もっていた。その姿は雪原の、千年寒氷で作った神の像と似ていた。大司祭はあたしに近づくとこう言った。 「やっと見つけた」 「あたしを?え?どういうこと?」 あたしをしばらく見つめた後、大司祭は言った。 「君の声が、聞こえたからだ」 |
伝記二開放条件
条件 | 報酬 | |
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鈴彦姫のスキルレベルを12回上げる | 鈴彦姫の欠片 ×10 |
伝記三
大司祭と一緒に、氷に閉ざされた世界を出た。それから、雪山の麓にある人里で暮らし始めた。あたしは女神・アメノウズメを祀る、雪山一族の聖女となった。 雪深いこの里で、人々は生活を営んでいた。ほかの季節は短く、冬はとても長い。だが、雪山一族は代々ここで生活してきたのだという。 大司祭にこの地を離れなかった理由を聞いたことがある。しかし、納得できる理由は聞き出せなかった。 「彼らの太陽はここにあるのだ。どこに行けというのか?」 「太陽って空にあるだろう?空を見ればどこにいたって見えるよ」 大司祭はしばしの沈黙の後、口を開いた。 「否。あの太陽ではない」 「あの太陽じゃないならどの太陽?この世界に太陽は二つあるの?」 「雪山一族の太陽はとうに沈んだ。だがその輝きは未だに彼らを照らし続けている。故に、雪山一族は生きながらえることができたのだ」 「その太陽が沈んでいても、それが残した炎はまだ燃えておる。いつの日か、太陽は再び天現峰を照らすであろう」 「己の務めを忘れるな、鈴彦姫」 何を言っているのかよくわからなかったが、大司祭はそれ以上何も言わずに、あたしに神楽の稽古にを続けさせた。 神楽を舞っていると、感情が激しく揺さぶられる。最後まで舞うと、魂が焼かれるような痛みを感じる。だが雪原は、ここに住む人々を凍らせるかのように、どんどん寒くなっていった…… この寒さは、神の恵みと言えるのだろうか。 十四夜、五山祭りの日。あたしが神楽を奉納すると、祈りを捧げていた雪山一族は皆、氷ってしまった。あたしは、ただ震えることしかできなかった。朦朧とした意識の中、自分の体をまとう神々しい光が見えた。 その時、大司祭が隠し続けていた「答え」に気付いた。神を祀るための儀式は、嘘だったのだ。神楽を奉納しても、神は情けをかけてはくれない。あるのは、災厄だけだ |
雪山一族の太陽は再び昇った。しかしそのせいで人々は氷ってしまった。 あたしの胸から、傷口から、炎が噴き出した。それは人々と、山を覆っていた雪を融かした。 一晩中燃え続けていた。抑えきれなかった炎は、あたしの感情だけでなく、高天原に戻る道すら、焼き尽くしてくれた。大司祭は何も言わずにため息をつくと、燃え盛る炎の彼方に消えていった。 大司祭の予言通り、天現峰は再び太陽の光に照らされた。だが、その代わり、アメノウズメを永遠に失うことになった。 長い時が流れ、太陽をよみがえらせた炎のことも、それまでのこともすべて、わたしの記憶からは消え去っていた。 わたしは再び天現峰の壇上に立った。振り返ると、像の持つ鈴に火が灯った。消えることのない炎はめらめらと燃え上がり、闇に溶け込んでいた鳥居を照らしだした。 炎は、滴るわたしの血を纏い、壇上へと流れた。すると、あたりを覆っていた氷が溶けた。神前でゆっくりと鈴刀を掲げる。そして、鈴を鳴らした。 石像に刃を向けた。そして、今までとは違う舞をはじめた。神に奉納する神楽を捨て、神に反抗の意志を示して舞った。 炎柱が立ち、わたしは顔をあげた。炎のに照らされた空は、暁の空さながらだった。 ああ、今日は、十四夜だ。 |
伝記三開放条件
条件 | 報酬 | |
---|---|---|
闘技または模擬戦で、「永明の心火」状態に入り10回勝利する |
×10 |
「鈴彦姫」の紹介
高天原より堕ちし神、雪山一族の現在の聖女。
分離された神火より生まれた彼女は、体中に燃える炎が流れている。
感情が高ぶる時、燃える神火が彼女の体を焼いてしまう。
だが鈴彦姫は全く意に介さない。誇り高き彼女は、雪国で燃え盛る烈火のようだ。
人間界に堕ちた神は、いつか必ず空に帰る定めだ。ただし代償として、多くの人間の命を犠牲にすることになる。
しかし記憶を全て取り戻した鈴彦姫は、かつての身分を拒んだ。
鋭い鈴刀を手に握り、彼女は神を嘲笑うかの如く鈴舞を舞い始めた。
吹雪が吹き荒れる中、鈴彦姫は長き夜を照らす唯一の灯りになるべく、己の心を燃やし尽くし、雪原の永遠に融けない氷を融かした。
永明の心火は陰り、雪国の焔は不滅となる。
陰陽師「式神図鑑」より
「鈴彦姫」のセリフ一覧
覚醒前
場所 | セリフ |
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召喚 | あたしを縛れるのは、あたしだけだ! |
式神録1 | この舞、神楽よりも力強くてかっこいいだろ? |
式神録2 | ここはもう、熱くない |
式神録3 | 心を縛る枷がなくなれば、足取りも軽やかになるだろう |
式神録4 | ふん、見たいのか?あたしの舞を |
式神録5 | 鈴を振って、右!もう一度振って |
式神録6 | そうよ。心が灰になれば、あたしを縛れるものはきっとなくなる |
式神録7 | やめたほうがいいよ?あんたに耐えられる熱さじゃない |
出陣 | ずっと自分の感情に縛られてきた |
スキル1-1 | 熱いか? |
スキル2-2 | どうだ! |
スキル2-1 | あんたのぬくもり、伝わったよ |
スキル2-2 | 心を灰にすれば |
スキル3-1 | 誰もあたしを縛れない! |
スキル3-2 | 心はあたしのものだ! |
戦闘不能 | あたしは、焔の中で生き続ける… |
覚醒後
場所 | セリフ |
---|---|
式神録1 | ここに、何かを感じる |
式神録2 | 神に奉納する神楽を捨て、神に反抗の意志を示して舞った |
式神録3 | 雪を解かす、焔 |
式神録4 | この振り、間違っているはずだが、懐かしさを感じる |
式神録5 | 心に秘められた焔を感じる |
式神録6 | 好ましくない行為だ、距離を置いたほうが良い |
出陣1 | 焔は、消えた |
出陣2 | 心が穏やかになった |
出陣3 | 過去は、氷に閉ざされた |
スキル1 | 燃え盛る焔よ |
スキル2-1 | あなたのぬくもりは、伝わった |
スキル2-2 | 心を灰にすれば |
スキル3-1 | 焔の熱さを感じるがいい |
スキル3-2 | 心はわたしのものだ! |
戦闘不能 | わたしは、焔の中に生き続ける |
「鈴彦姫」のイラスト
覚醒前 |
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覚醒後 |
鈴の祈り(花合戦) |
凍てつく炎心(商店) |
碧き水(色付く丹青) |
イラスト1 |
イラスト2 |
イラスト3 |
「鈴彦姫」のストーリー
集結イベント
エピソード1 |
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果てのない雪原で、源博雅が北風の中を進んでいる。【源博雅】 「うう……寒い……小白!犬っころ!どこにいるんだ?!(さっきの妙な吹雪にここに連れてこられた。ここがどんな場所かはまだよくわからないが、それでも位置の変化から少しだけ得られた情報はある。ここはおそらく、最後の祭壇の結界を解いた時、突然俺たちの前に現れた雪山だ。)ちっ、やはりあの祭壇には仕掛けがあったな!しかし、早くここから出なければ……ここは風の寒さまで外とは違うようだな……ここに来てから精々一時間ってところだが……霊力がもう尽きそうだ。この調子だと、護身用の術はあと一日持つかどうか……いや、半日しか持たないかもしれない。護身用の術がなくなれば……一般人がここに迷い込めば……魂まで凍えてしまうだろう。犬っころはどうなったんだ……狐の妖怪だから、おそらく……」その時、源博雅は澄んだ鈴の音を聞いた。【小白】 「博雅様!博雅様!こっちですよ!」【源博雅】 「……小白か、物陰に隠れてたのか、まったく……」【小白】 「え?もしかして、小白の賢さを褒めてくれるんですか?えへへ、博雅様はそんなことは口に出さないと思いますが、お気持ちだけ受け取っておきますよ!」【源博雅】 「心配したぞ、犬っころ。」【小白】 「えっ、ええ?!こ、こ、小白の聞き間違いじゃないですよね?博雅様が小白のことを心配してくれたんですか?(くんくん)匂いは変わっていません、たぶん正真正銘の博雅様です。」【源博雅】 「……おい、あまり図に乗るな!で、どうやってここを見つけたんだ?」【小白】 「正直、小白にもよく分かりません、小白はただ火の匂いを嗅いだだけです。そしてその匂いを辿って、この雪の谷まで来ました。でもここには、壁に掛かった鈴以外、何もありません。鈴の中には壊れかけた幻境があるようですが、気安く触るのはやめたほうがいいですよ……!!!」熱い炎が噴き出し、源博雅と小白を呑み込んだ。そして炎が消えた時、彼らは自分がある戦闘に巻き込まれたことに気がついた。雪の谷の中、燃え盛る炎のような女が氷の刃を手に握り、雪原の狼の群れと対峙している。突然乱入してきた博雅たちは、双方を驚かせた。【小白】 「博雅様!!なんで小白の話を最後まで聞かないんですか!」【源博雅】 「この鈴から、寒魄に似た気配を感じたんだ。今の状況を打破できる手掛かりがあるかもしれない。いいか、気を散らすな、狼たちが襲い掛かってくるぞ!」── 戦闘 ──【小白】 「え、あの方は……あっ、もう消えてしまいました。話を聞く暇もなかったです。」【源博雅】 「彼女と鈴の炎との間には、深い関係があるようだ。ただの勘だが、雪国できっとまた会えるだろう。」 |
エピソード2 |
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遠い過去、天現神峰の上…… 神宮の中、揃いの服を着た神の従者たちが何かを探しているようだ。急いであちこちを回っている。視線の届かない屋上で、全ての張本人は気怠そうに日向ぼっこしている。【鈴彦姫】 「本当に良い日だ。今日のお日様は、短い間だが目線をここに向けてくれた。みんなの信心はもう神様に伝わったのだろう。だからきちんと神様からの贈り物を楽しむべきだ。それで仕方なく、大司祭に代わって、一日だけ祈神の儀を中止にすると決めた。神様があたしの神楽を見てそっぽを向いたりしたら、それこそ許せない。」「そうかな?」 大司祭の感情の変化のない声が聞こえた途端、鈴彦姫はすぐさま起き上がり辺りを見渡したが、彼の姿を見つけることはできなかった。【鈴彦姫】 「大司祭も知ってるでしょう、あたしの数多くの取柄の中でも、誠実さはとりわけ際立っている。」「自分への評価はそんなにも低いのであれば、もっと努力すべきだ。」【鈴彦姫】 「ごめんなさい、大司祭。あたしの心火は時々暴れるから、あんまり頑張るわけにはいかない。」「ならばどこまで心火を使いこなせるのか、見てみよう。」【鈴彦姫】 「?」透明な幻境が広がり、次の瞬間にはもう鈴彦姫を取り込もうとしていた。【鈴彦姫】 「一つだけ聞いてもいいかな?あたしに断る権利はある?やはりないか。それじゃ達成後に何かご褒美は、待って、まだ話の途中……」── 戦闘 ──【鈴彦姫】 「なんのこれしき、どうってこと……うっ、手加減はなしか。ん?どこに行ったの、嘘でしょう、あたしのご褒美は?結局折檻だけ?」「……本日の祈神の儀は中止とする。」【鈴彦姫】 「……大司祭?ねえ?聞こえてる?もういないか。大司祭は、普段どういう風に人を戒めるんだっけ?(物々しく後ろで手を組む)本来そうあるべきだ。今回は許すが、二度目はないと心得よ。」「畏まりました、聖女様、他に何かご命令はございますか?」【鈴彦姫】 「……すみません、ないです、さようなら、失礼します。」 |
エピソード3 |
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鬼域の中…… 妖魔が闇の中で度肝を抜かれたかのように逃げ回り、闇の中に隠れる恐怖の源から逃れようとしている。【鬼童丸】 「存分に逃げるといい、でも一旦、よく考えてみないか……みんなの命は、いつ僕に奪われてしまうのかな?今日の狩りは、もう始まった。」闇の中の血の匂いはますます濃くなっていく。時折悲鳴も聞こえる。どれだけ時間が経ったのだろう。辺りは再び静けさを取り戻した。たった一人の吐息、彼のゆっくりとした足音、そして鎖のぶつかり合う音だけが聞こえる。【鬼童丸】 「かわいそうに。弱き命は、より強い悪しき獣に食いちぎられるのが定めなんだ。でも、いつも弱きものとじゃれ合っているだけだと、少し飽きてしまうね。ならば、もっと新鮮で、強くて、思い出しただけでも震えてしまうような獲物を探そう。我が印よ、教えてくれ、僕の行くべき場所を。北……鬼域の傍……「あそこ」だったのか。はは、あそこにいるのは獲物だけじゃないよ……考えただけで、わくわくするな。どうやら、急がなければいけないみたいだ。さもなくば、賑やかな宴を逃してしまうかもしれない。」 |
追憶絵巻
神峰見 |
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雪国は高い山に位置する世離れの地。そして、高天原に最も近い場所でもある。 数千年もの間、雪国は止まらない大嵐に遮蔽されていた。魂まで凍てつくような冬風を潜り抜け、この場所の全貌を窺うことのできる者は滅多にいなかった。それでも、雪国にまつわる伝説が、世間では多数伝えられている。 どれほどの危険も、人々の好奇心を抑えることはできない。時々、恐れを知れぬ旅人が寒風を辿ってここを訪れる。嵐が少し落ち着く時を待ち、前へ進むが、帰ってくる者は一人もいなかった。果たしてこの巨大な氷地獄で永遠の眠りについたのか、伝説で最も広く語られる聖女の屋敷を見つけたのか。 ……この世の神に会えたのか。 生き物が少ない雪国にも、極寒をものともせず、長年ここに暮らす一族がいる。それが雪山一族だ。常人とは異なる特殊な体質を持っているため、この地に吹き続ける北風にも耐えられる。 雪山一族は代々雪山の麓で暮らし、天現峰を囲む形で里が広がる。神のご加護を賜らんと、天現峰の神宮に高天原の女神天鈿女命の神器・七支刀を祀ってから、早くも千年の歳月が過ぎた。 千年前、天地は混沌とし、妖魔と災いが蔓延していた。そんな中、生き延びようとした雪山一族は、南から北への大移動を決行した。危険を避けるために千里も遠回りした末、やむを得ず雪原に踏み入った。 外界からの邪魔はなく、妖魔も現れなかったが、一族は厳寒に苦しんだ。絶望の最中、人々は祭壇で何日も祈り続け、高天原の神の助けを願った。 その頃世界は暗闇に呑み込まれ、崩れつつあった。この雪の地も、今にも崩れ落ちようとした。 目の前まで来ている災いを見て、人々が絶望に陥った時、雲の隙間が微かに光った。その光は一瞬にして炎の玉と化し、押し寄せてくる妖気を勢いよく引き裂くと、雪国の底に落ちていき、暁の星の如く、尽きぬ闇を追い払った。 炎は女神天鈿女命の印が入った神器とともに、人々の前に降り立った。炎から放たれる光が熱源となって人々の心に宿り、彼らに生きる希望を与えた。 神の加護により生き残った雪山一族は神に感謝すべく、天現峰に神宮を建立し、天鈿女命が一族を守られた証である七支刀を奉った。また、神に奉仕するため、神官を選び神宮に住ませた。 山の頂に長く居るうえ、神宮の掟も多いせいか、神宮に勤める神官は義理人情に疎く、俗世の感情に通じない人が多い。彼らは日々を氷雪と共に過ごし、一心で神に仕える。 いつの間にか、山、神宮、人が一体であるかのようになっていった。遠くから眺めれば、神宮は氷雪でできているのではないかとさえ錯覚する。 ところが、この神宮には一人だけ、神宮にも、雪山にも似つかわしくない、浮いた存在がいた。 雪山の聖女……鈴彦姫だ。 鈴彦姫は大司祭が雪野原の奥で見つけた。その時、彼は雪国を遍歴し、七支刀に残った気配を頼りに聖火を探していた。 数百年前に聖火が落ちた後、一族はどうしても聖火を見つけられなかった。ようやく新な手がかりを見つけた大司祭は様々な痕跡を辿り、雪の谷に辿り着いた。谷には聖火の気配が充満していたが、聖火はどこにもなく、鈴彦姫だけがそこにいた。 「やっと見つけました。」大司祭は言った。 「あなたは誰?どうやってあたしを見つけたの?」鈴彦姫は不思議そうに彼を見つめた。 無表情な青年は暫く黙り込んだ後、風と雪に揺れている鈴を眺めた。 「あなたの声が聞こえたのです。」 鈴彦姫は大司祭と共に雪の谷を出た。嵐の中を歩くと、分厚い雲が分かれ、雪の谷には珍しい日差しが彼女を照らした。まるで太陽も彼女の出現を喜んでいるかのように。 彼女は手を差し伸べ、日の光を掬ってみる。なぜか懐かしい気持ちになった。 それは炎の、太陽への憧れなのかもしれない。 |
聖女祈 |
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大司祭は鈴彦姫を神宮に連れ帰った。天命の聖火から生まれた彼女は、天命の聖女となり、人々から崇められ、人々の為に祈りを捧げるようになった。 聡明な鈴彦姫は、呪符の秘法から日月の回転の法則まで、大司祭からありとあらゆる知識を授かり身に着けた。しかし彼女にとって唯一苦しかったのは、聖女の務めを果たすことだった。 聖女である彼女は本来、大祭の際に雪山一族への加護を求め、神様に神楽を捧げなければならなかった。 しかし、いくら努力しても、彼女は神楽を上手く踊れるようにはならなかった。 雪国の奥深く、聖火から生まれた彼女は半神であり、その血の中には不滅の神火が流れている。だが彼女の半神の身体は、燃え上がる神の炎に耐えられなかった。 感情が少しでも高まると、心が炎に焼かれてしまう。強い感情は彼女にとって、五臓六腑を焼かれる苦痛でしかなかった。 神楽が彼女にもたらすのが、この苦しみだった。一歩踏み出すたびに、針に刺されるような痛みが伴い、まるで灼熱の刀の上で踊っているようだ。 一体何度目の稽古だったか、神楽が半分も進まないうちに、体内の神火が狂ったように彼女の血流の中を突き進み、彼女のしなやかに伸びる腕から噴き出した。 「心の炎か、また気が散ったな。」祭壇の前の大司祭が無機質な声で言った。 「このままでは、十四夜の火取り、五山大祭で神楽を満足に踊ることができないだろう。」 祭壇に立つ鈴彦姫の腕が燃え、血まみれになっている。鈴彦姫は、厳しい顔の大司祭と黙っている神官たちを横目で見ると、悠然と神楽鈴を下ろした。 大司祭から何度も言われた。血は制御できなくても、感情と心は制御できる。 気持ちを抑え、冷静さを保ち、冷たい聖女を演じれば、燃えてしまいそうな身体を守ることができる。 鈴彦姫は腕から飛び出す火種を見た。微かな炎が金紅色の血の上で踊っている。この炎は、彼女を生涯苦しめるだろう。 だが彼女は少しも苦しむ表情を見せず、地面から雪を掬い、彼女がどうすることもできない神火に掛け、深い紅色を消した。そして何事もなかったかのように、大司祭に振り向いた。 「あたしは生まれつきこうなの。あたしが駄目なら、他の人に頼めばいい。」 彼女はとにかく反抗心が強い。冷たく完璧な聖女になるくらいなら、炎に燃やされることを選ぶ。 「そうはいかない。」 「どうして?」 大司祭は改めて彼女を見つめた。 「この神宮は、天鈿女命に奉仕するために存在する。そして聖女は雪山一族にとって、天鈿女命の化身なのだ。」 「己の身分と責任を忘れないことだ、鈴彦姫。」 鈴彦姫は愛嬌があると思われるような笑顔を作り、分かったと返事をした。 彼女の隠しきれていない不遜な表情を見て、大司祭は何も言わずに軽く頷き、そのまま黙って去っていった。 鈴彦姫は両手を後ろに組み、彼の後をついていく。神官たちの間を通り抜け、神宮に向かった。手に持っていた雪はとっくに融け、最後に落ちた水滴には濃い血の色が混じっていた。 彼女は少しも表情を変えずに、新しく出てきた炎を潰した。 その日の夕方、すべての神官が神宮を離れた後も、鈴彦姫は寒い本堂に残った。 神楽の稽古に失敗するたびに、本堂で深夜まで反省した。 彼女は退屈そうに、窓から外を眺める。牡丹雪が静寂の中で舞い落ち、参道にある火の鈴も消えそうになっている。こんな暗い雪の夜に、神楽鈴を持ち、終わりのない神楽を練習しなければならないのは、彼女くらいだろう。 雪は深夜まで降った。少し疲れた彼女が神宮を出ると、門の横に誰かの赤い傘が立て掛けられていた。長い長い反省の後、この傘はいつもこうして彼女を迎え、無数の雪の夜を共に過ごした。 心優しい神官の誰かが置いていってくれたのだろう。もしも会えたら、改めてお礼を言わなければ。 しかし、いつも大司祭と同じくらい感情を押し殺している神官の中に、自分に優しくしてくれる人がいるとは意外だった。短い雪道にしか存在しない優しさだとしても。それに、炎から生まれた彼女に吹き荒ぶ大雪は近づけない。 鈴彦姫は取り留めもないことを考えながら、傘をさし雪の中を歩いた。 彼女はゆっくり歩きながら、時々雪の中で揺れて回転し、気まぐれな舞を踊った。気ままな振りは格式高い神楽とは異なり、まるで雪の大地から咲く鮮やかな炎の華のようだ。 紅い姿は、灯火の疎らな夜の中で徐々に小さくなっていく。眠気を感じる雪の中、直視できないほど眩しく輝く。ずっと見ていると、その自由な炎に焼かれてしまいそうになる。 |
覆雪思 |
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神楽の振りは複雑とはいえ、休むことなく練習しているうちに、徐々に身体に刻まれていった。 祭壇の上の彼女は、まだ多少ぎこちなさはあるものの、何とか神楽を最後まで踊ることができた。 彼女は浅く早く呼吸しながら、体内で暴れる炎を全力で抑えたが、じんじんと走る痛みのせいで祭壇の模様の上にもたれかかるしかなかった。気のせいか、神楽を踊った後、祭壇の上の寒気が一層深まったようだ。 心の炎の制御に慣れてきたせいか、痛みがすぐに収まり、まともに思考できるようになった。彼女はうっすら笑みを浮かべながら、いつも以上に静かな大司祭の方を見た。 「大司祭、今夜も神宮で『反省』しなきゃだめ?」 大司祭はその質問には答えずに祭壇に上がった。彼は七支刀を優しく持ち上げ、しばらく見つめた後、背後の神官に渡し、大事にしまっておくように指示してから、鈴彦姫を正視した。 「もうじき五山大祭だ。もっと集中するんだ。」 鈴彦姫は気怠そうに背伸びすると、適当な返事をした。 「じゃあ、無事に神楽を踊れたら、何かご褒美をくれる?」 だめもとで聞いてみたが、思いがけず大司祭がそれに応じた。 「無事に踊れたら、願いを一つ叶えよう。」 その日から、鈴彦姫の「反省」の時間は短くなるどころか、彼女の燃え上がる闘志と共にどんどん延びていった。彼女は昼夜を問わず、神宮で稽古し続けた。いつも自由気ままな聖女がここまで張り切っていることに、神官たちは心底驚いた。 鈴彦姫はいつも一人で行動していた。神官たちはもともと冷たいのか、大司祭からの指示があったのか、皆聖女との必要以上の接触を避けていた。だが、凍り付く神宮で派手に燃える炎に惹かれない者などどこにいよう。 いつの間にか、毎日の稽古の後、神宮には鈴彦姫のほかに神官も残っていて、事務処理の傍らで聖女の悩みに耳を傾けるようになった。 実際、鈴彦姫は悩みを抱えていた。あれこれ思案しすぎて集中力に欠けるせいか、体内の炎がまた暴れ始めた。 この日もそうだった。噴き出る炎を神具を燃やす寸前に何とか消した後、彼女は天を仰いで大きくため息をついた。大司祭から褒美をもらうことは難しそうだ。 「どうか落ち込まないで下さい。前回よりも大分良くなっていましたよ。」その姿を不憫に思ったのか、隣にいた神官が慰めた。 「十四夜の火取りの際に、人々は必ずや聖女様の舞を称えるでしょう。」 鈴彦姫はぐったりと神具にもたれ、遠くの麓の景色を眺めた。夜になると、麓の町の点々と光る照明が山頂からもはっきり見える。それが銀色に輝く雪山の、唯一の暖色だ。 これは今まで神宮の雪降る夜に飽きるほど見てきた景色だ。たまには好奇心も湧くが、それも一瞬出てきてはすぐに消えていった。 燃え続ける心の炎の影響か、鈴彦姫が何かをずっと思い続けることはほとんどない。少しでも執着すれば、炎が刺激され盛んに燃えてしまうからだ。そうして、些細なことならいざ知らず、重大なことは悉く彼女の頭の片隅に追いやられていった。 雪国の如く無欲で静かな心でなければ、情を薪にして燃える炎と共存することはできない。 大司祭はいつも彼女を俗世から遠ざけているようだ。彼女はその由縁を知らないが、あえて聞かないようにしていた。大司祭自身も、神宮を離れ下山したことは一度もなかった。 大司祭の正体は氷雪で、下山して人の群れや灯火の熱で融けてしまうのが怖いのかもしれない。 「下山が怖い?」己の着想から気づきを得た鈴彦姫が一気に上体を起こして、にやりと笑った。 「どんな願いにするか、決めた。」 人には言えぬ企みを抱えた鈴彦姫は、更に稽古に励むようになった。日月の変化を忘れ、澄んだ鈴の音だけが彼女の世界に残った。 鈴の音は、最後の完璧な振りで止まった。 鈴彦姫はいつの間にか現れた大司祭を見上げ、悪戯っぽく神楽鈴を鳴らした。 「大司祭、あたしの願いを叶えることになりそうね。」 麓では、既に何日も祭が行われている。雪山一族が待ちわびていた十四夜が、ようやく訪れた。 鈴彦姫は大司祭とともに天現峰を下りて、初めて人の町に入った。賑やかな商店街、集う人々。皆純粋な熱意で二人を迎え、聖女と大司祭が来年も引き続き一族に幸をもたらし、皆の繁栄を繋いでくれることを願った。 彼女の体内の炎が静かに大きくなって、道端の雪が融けていく。だが、彼女は初めて心の炎を無理に消さずに、己を苦しめる炎が体から出ないよう抑えるだけにした。彼女の近くに来た人は、溢れる熱量に温められた。 人々に囲まれ道を歩く彼女は、漲る期待と感激に包まれた。切実で熱い民衆の思念に、彼女は圧倒されそうになった。雪山の頂に住む聖女は初めて、雪国の千里の雪に埋もれ、生き生きと燃えている民の心に触れた。 様々な感情は、まるで絡み合った無数の糸のようだ。信頼と期待に満ち溢れ、全てが彼女の手の中に収まった。これが彼女の祈りの賜物なのか?神が祝福を賜り、望んでいたのは、こんな人の世だったのか? 彼女は目に見えぬ責任の重みを感じた。今までの何よりも重いが、この世界の存在を実感できた。それはまるで、低空飛行する雪鷹の翼が炎の周りの温かい風を届けるかのように、彼女は初めて己の心の奥に触れた。心の炎が一瞬にして燃え上がった。 「心を静めろ。できなければ、苦痛が続くぞ。」大司祭が小声で彼女に警告した。 鈴彦姫は不敵に笑った。その瞳の奥も、勢いよく燃えていた。 「でも、あたしは今夜の炎が好きだ。」 焚火の前で軽やかに舞い踊る彼女を見て、大司祭は暫く沈黙し、その場を去った。 夜が更けると、鈴彦姫は酒壺を提げて一人でふらふらと山に戻った。雪の上に座り、荒れ狂う炎を鎮めようとした。分厚い雪がみるみる融けていったが、炎は少しも小さくならなかった。 彼女は手あたり次第に氷柱を手に取って、刀替わりに腕を浅く切り、焦る炎を悉く放った。彼女は少しずつ冷めていった。まるで苦痛を感じていないかのように、彼女は横に目をやり、どこかで覚えた歌を口ずさみながら、遠くのまだ賑やかな麓を見た。 彼女がこんなに遅くまで神宮の外を彷徨うのは珍しいことだ。いつも掟を守る大司祭も祭の途中でどこかへ消えた。もしかして本当に融けるのが怖いのかもしれない。彼女は少し意地悪にそう考えた。 「鈴彦姫、体内の神火が暴走寸前だ。」大司祭が突然鳥居の陰から現れ、冷たく言った。 「ああ、そう。」彼女は胸元を軽く触った。「でも、痛くはない。」 これまで司祭の戒めを軽んじているかのように振舞っていたが、彼女は無意識のうちに炎を刺激するような強い感情を避けていた。 彼女の感情は風の如く、訪れては消え、跡形も残らない。世間の喜怒哀楽も、上辺だけしか感じられない。 彼女はいつも思う。自分の血に流れている炎は、本当に自分の感情なのだろうか?もしそうだとしたら、何故こんなにも実感がないのだろう。そして今日、その答えが分かった気がする。 今日の夜空は珍しく晴れ、月が煌々と輝いている。しかし花火はもっと美しい。こんなに自分を思ってくれる、人の世を守るためなら……敬虔な聖女になるのも悪くない。 彼女は覚えたばかりの歌を鼻で歌いながら、雪の中で眠りについた。 「まあ、よい。いずれにしても、もうすぐ終わる。」眠りに落ちる前、誰かがそう言った。 鈴彦姫が目覚めると、広く静かな天地の狭間に、夜の風と雪を遮り彼女を守った赤い傘が見えた。 |
五山祭 |
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風雪が小さな赤い炎に払われる。 下山して火を取った大司祭と聖女が、神官たちと共に山に戻っている。拝みに来た人々が、遠巻きに神宮の行列の後を追う。 神官たちは古の歌を歌いながら、ゆっくりと天現峰の祭壇へと進んだ。 「天命の聖女、天より降りし聖火。四方に祈りを捧げ、雪国に安らぎあらんことを……」 雪国一族の命運を祈る祭祀、五山大祭が間もなく始まる。 人々は祭壇を囲むと、祭壇の上の女神の氷像と聖女に向かって膝をつき、敬虔に拝んだ。鈴彦姫が祭壇の下の人々を眺める。皆の表情は喜びと期待に満ちていた。 神官、町の人々、彼らは皆、聖女の神楽とその後の祝福を待っていた。大司祭だけが湖のように静かな目を上げ、無言で彼女を見つめた。 彼女は息を吸い、神楽鈴を高く掲げると、ちりんと鳴らした。 大司祭の言葉が頭に浮かんだ。 「血は制御できなくても、感情と心は制御できる。」 「感情を心を静めるんだ。そして体に流れる血を感じて……」 神楽鈴が完璧な円を描き、一族に希望をもたらす鈴の音を鳴らしながら、目の前で止まった。 「どうか神様の目を我々にお向けください、聖女様。」 鈴彦姫はかつてないほど夢中で神楽を踊りきった。ところが彼女の動きが止まると同時に、神楽鈴が燃え始めた。跪いている人々が微かに光り、彼らの胸元からは金色の光が出てきた。どこかから吹いてきた冷たい突風が、風雪と共に雪山一族の人々を襲う。彼らは瞬く間に氷の彫像になった。その胸元から出た光は、一本の光の糸となって鈴彦姫に向かって飛んでいく。 あまりにも突然の出来事に反応できずにいた鈴彦姫は、光に包まれた。 温かい力がどんどん彼女の心に流れ込み、不思議にもいつも荒々しい心の炎を静めた。生まれた時から彼女と共にあった痛みも徐々に収まり、空しかった心が懐かしくも覚えのない力に満たされた。まるで長い間欠けていた魂がようやくもう半分を取り戻したかのように、この瞬間になって初めて、彼女は完全な存在となった。 力と共にやってきたのは、喜怒哀楽に満ち溢れた無数の記憶だった。記憶の欠片が彼女の心に次から次へと押し寄せる。記憶の最後の一瞬はいずれも、祭壇の上の彼女、雪山一族の再臨した神だった。 それは彼女の記憶ではなく……跪いたまま、氷の彫像と化した雪山一族の記憶だった。 鈴彦姫の身体から、神々しい光が放たれる。不完全な記憶も、彼女を満たす力とともに戻りつつある。そして、無数の記憶の中で何かが閃いた。 彼女は暗い夜に落ち、ありったけの力を駆使して雪山を守ろうとしたが、天地が壊滅するほどの力に耐えられず、意識を失った…… 次の瞬間には、冷たい場所で静かに燃えているようだった…… さらにその次の瞬間、彼女は大司祭の声を聞いた。 「天鈿女命を見つけたが……神力が飛散し、神格を失っている……雪山一族……」 しかし彼女の最初の記憶では、大司祭は彼女の前に佇み、こう言っている。 「私には、あなたの声が聞こえた。」 「私と共に行かないか?雪山の天命の聖女よ。」 大司祭、本当にそうだったの? 鈴彦姫が突然笑った。大司祭の方を振り向くと、彼は相変わらず涼しげな顔で、少しも動じずに氷の彫刻の間に立っていた。 そうだ。こんな大司祭が、人間であるはずがない。 「大司祭、前から気になってたことがあるんだけど。」 「あなたは雪山一族の人間じゃないんでしょう。」 「じゃあ、どこから来たの?どうして五山大祭を仕切っているの?」 |
燃心縛 |
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冷たい祭壇の上では、千年間変わらない風雪だけが吹き荒ぶ。 雪山一族にとって、最も重要な五山大祭。一族は祭壇を囲み拝んだまま、沈黙に徹した。凍った魂の囁きのような風の音が、千年前の真実を語っているかのようだった。 大司祭は答えなかったが、鈴彦姫は気にしなかった。 彼女は振り向き、無言の神像を見て、独り言のように語った。 「雪山一族は天鈿女命を千年にわたって祀ったが、一族に伝わる天鈿女命の伝説には大きな誤解があった。女神が憐み、雪国を守ったのではなく……女神が堕ち、雪国が恵まれたのだ。」 千年前、天地が激動し、神の国は不安定になった。高天原の女神であった天鈿女命は天から堕ち、天地壊滅するほどの力で実体は木端微塵になったが、その力が雪山を外界の危機から守った。彼女は炎と化して雪国に堕ち、人間の信心により呼び覚まされるまで眠り続けた…… その後、雪山一族の大司祭により山奥で見つかり、聖女となった。 人間は神に希望を寄せ、神の加護を祈る。それに応じなければ、神失格である。 だが、神自身が祈るとなれば、それはあまりにも滑稽な話だ。それは人間の一族を滅びに導く行いだ。そしてすべてを仕掛けた大司祭は、一体何者なのだろうか。 「だから、彼女を探しに来たのね。」 大司祭はすかさず正した。 「私はあなたを探していた。」 「だが、あなたの力は分散し、雪山一族の血となり体となっていた。取り戻すには……」 天鈿女命の力が雪山一族に極寒の地で生き抜く力を授け、千年間守り続けた。そのおかげで、とっくに滅ぶはずだった一族は、今まで生き永らえた。 神の力を千年も享受すること自体が、既に僭越である。だがたとえ彼がそれを許しても、天鈿女命を高天原に帰還させれば、この地の人間は不可逆な対価を払うことになる。 鈴彦姫は突如振り向き、皮肉な視線を大司祭に送った。 「神が人間を守るのは、幸せな人の世を望んでいるからじゃないの?今の雪山一族は、幸せだと言えるの?」 「その通りだが、そうではない。」大司祭は憐れむような目で、徐々に雪に覆われていく氷の彫刻を見た。 「神は当然、人間を守るべきだ。だが、小さな里のために、大きな世界を無視してはいけない。」 「高天原は、衆生の平安を背負っている。」 大司祭は至って無表情だが、一言一句が冷たい刃のように、神々しく光る心を切り開き、石の如く堅い芯を露わにした。 「天鈿女命は天照大神に仕えるものとして、太陽の光が人の世を遍く照らすために祈祷しなければならない。」 「雪山一族と、雪山の外の人々。どちらを選ぶべきかは、あなたにも分かるはずだ。」 「あなたは雪山一族をあまりにも贔屓してきた。神に私欲は禁物だ。」 その神の無情に、吹き荒れる雪でさえ一瞬止まったかように思えた。 慈悲深い神は、その光で人の世を照らし、人々に加護をもたらすが、人間を贔屓することは、高天原ではご法度だ。 鈴彦姫が冷たい目で大司祭を見る。その掌からは、神の炎が静かに燃え上がった。 「あなたが下山しないのは、人の世に融かされてしまうのが恐いからだと思ってた。」 「でもそうじゃなかった。あなたは頭から足まで、氷でできた化け物だ。融けるはずなんてない。」 言い終わらないうちに、彼女は七支刀を握り、身体の向きを変え、振り下ろした。天現峰に千年間佇んでいた神像が崩れ、氷の欠片が刀の風と共に大司祭の方へ飛んだ。 神火が彼女の流れる神力と共に、とぐろを巻きながら上がっていく。彼女が祭壇に七支刀を勢いよく刺すと、炎が迸り、神の山が震えた。大司祭も気圧され、後ずさった。 「分別がつかなくなったか!」 大司祭は体を翻して襲ってきた彼女を避けると、両手で印を結んだ。七支刀の上で燃えていた炎は突然凍りつき、中から無数の糸が生き物のように溢れ出て、大きな網となって鈴彦姫を拘束した。網の一端は、雪山一族の身体に結びついた。 「何がお前を縛っているのか分かるか?」 大司祭の目が複雑で痛ましそうな色になる。彼が一本の糸に触れると、鈴彦姫の硬く握っていた片手が広がった。 「ここの人々だ。」 「この糸は、雪山一族の感情だ。」 「これは彼らの苦しみの源であり、あなたものではない。」大司祭はため息をついた。 鈴彦姫は自分を縛っている糸を感じながら、挑発するような笑みを浮かべた。その目の中には、炎が燃えている。 「違うよ、大司祭。」 「あたしを縛れるのは、あたしだけだ。」 彼女が指先を微かに動かす。しなやかで硬い糸が全身に食い込むのをものともせず、彼女はゆっくりと七支刀に向かって進んだ。 彼女をきつく縛る糸は、雪国の人々と人の世の絆だ。しかしこの無数の糸の中に、彼女自身のものは一本もなかった。 自分の力も、自分の運命も制御できない。 でも、自分の心は制御できる。 糸を通じて七支刀に滴り落ちた鮮血が、彼女の決然とした視線の中、激しく燃え上がった。 |
心永明 |
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七支刀から不滅の神火が燃え上がった。 「私欲を捨てられないあたしが、神失格であることは認める。」 「あたしのこの生涯は、心が動くたびに炎に焼かれ、情に繰り返し翻弄された挙句、こんな結末を迎えてしまった。」 「ならば、いっそ心を燃やし尽くせば、あたしを縛れるものはなくなるはずだ。」 糸が少しずつ燃え、切れていく。鈴彦姫が七支刀を抜くと、収まっていた心の炎が再び燃え上がった。豊かな感情が糸を伝って七支刀に流れ、地面に広がり、祭壇の罅に入った。風雪が手伝って、止めることのできない炎が山頂の深い雪を融かした。 糸の反対側では、神の力が炎と化して周囲の氷の彫刻に向かって流れていく。氷が神火に融かされ、人々の身体に生気が戻っていった。 「やめろ!」大司祭は彼女を止めようとしたが、降りかかる神火に焼かれた。 「へえ、血は流れてるのね。」鈴彦姫は笑った。 「全てを滅ぼせば、神格を剥奪され、二度と高天原に戻れなくなる……あなたは、人間のためにそこまでするのか?」 大司祭は必死に切れていない糸を引っ張り、鈴彦姫を阻止しようとしたが、彼女は見向きもしなかった。 「どうしてまた神にならなきゃいけないの?」 「高天原の聖なる光は天地を照らすけど、神々の目を眩ませてもいる。」 大司祭は言葉を失った。 「確かに人間は、あたしが人の世に堕ちたおかげで、千年間神の力に恵まれた。でも大司祭、千年前のあたしがそれを望んでいなかったなんて、どうして分かるの?」 大司祭は盛んに燃え上がる炎の間に立ちすくみ、ついに手を放した。鈴彦姫の表情が消えていくのを見て、千年前の高天原を思い出した。 煌びやかな神の国が神々の威厳を増し、尊き神格が高貴さを増す…… 高貴で神聖な様々なものが華麗な衣のように、厚い繭のように彼らを包み、顔すらもはっきりとは見えなくなった。遠くから見たら、皆同じように見えた。 天鈿女命が高天原から堕ちた時、「神威」という名の華やかな衣は引き裂かれ、炎のように燃える心だけが残った。 しかし今、その心まで消えそうになっている。 火に照らされた鈴彦姫の表情が徐々に消え、瞳の中で燃え続けていた炎も小さくなっていく。止められない神火が大司祭の身体を焼き、融けない氷のような彼をも融かしつつある。 これが、天鈿女命なのか? もうかつての天鈿女命ではないようだ。 大司祭は、沈黙を保ったまま炎の中に立っていた。彼は手を差し伸べ、何かを言おうとしたが、重いため息しか出なかった。次の瞬間、その姿が炎の中で忽然と消えた。 いつの間にか開いた赤い傘が鈴彦姫の手の中に現れ、降ってくる雪を遮った。彼女はまるで氷の彫刻のように、空しい表情のまま、祭壇の炎の中で一晩中立っていた。 明け方の清々しい風が、傘の鈴を鳴らした。細かな鈴音とともに、彼女の掌に小さな炎が現れた。耳元で響く鈴音が、彼女が大司祭と共に山奥から神宮に帰った時に鳴っていた、屋根の鈴の音と重なった。 音とともに、彼女は炎の思い出に浸った。突然目の前の光景が変わり、彼女は真っ白な雪野原の真ん中に立っていた。透き通った鈴音を頼りに嵐の中を進むと、いつの間にか、懐かしい雪谷にたどり着いた。もう一人の自分がそこにいた。複雑な気分がこみ上げる。 「どうやってあたしを見つけたの?」鈴彦姫は無邪気に彼女に聞いた。 自分の声が聞こえた。優しさの中に、ため息が混じっている。 「あんたの声が聞こえたの。」 思い出は突然砕け、彼女は深淵に落ちた。崩れ落ちる氷雪の中にいたが、真下から炎が立ち昇り、彼女を途中で受け止めた。 「忘れないことだ……鈴彦姫。」 彼女が目を閉じると、無数の声が彼女を呼んでいるのが聞こえた。 「神様……」 「聖女様、聖女様。」 「どうか私たちに温もりを、聖女様。」 祭壇の上の炎は既に消えている。天現峰の頂の雪も悉く融け、人々はゆっくりと温かい人の世に戻った。 手の中の最後の不滅の炎を握りしめ、鈴彦姫は目を開けた。 |
「鈴彦姫」のCG
PV
動態伝記・墜落
動態伝記・神跡
動態絵巻
「鈴彦姫」のプロフィール詳細
性別 | 女 |
武器 | 鈴刀、炎 |
タグ | 心を点す火、聖女 |
イメージカラー | 金色、赤、紫 |
長所 | 情熱的、決断力がある、神としての体を捨てることより本来の姿に戻った、純粋で強烈な感情を持っている、雪国に温もりをもたらす聖女 |
短所 | 突飛な言動が目立つ、思いついたことをその場で行動に移す、好きではないことに対しては積極的な態度をとらない、怠けられる時はいつも怠けている(そのせいで何度も大司祭を怒らせた)、意地になると絶対に負けを認めない、たまに度の過ぎたことをする |
興味があること | 酒、音楽、焚火の舞を踊る、雪原狼と遊ぶ、冷たい人をからかう、雪国中を探索する(おかげで危険な場所をいくつか発見し、神宮に注意書きを作らせ雪山一族に配布した。) |
クセ/趣味 | 起きている時、心火は彼女の感情に応じて変化する、だから暇な時はいつも昼寝をする |
特技 | 他人の感情を察する、心火で感情を操る |
性格 | 活発、大らか、自然体、やりたいことをやる |
関連人物 | 大司祭(師匠でもあり友人でもある) 縁結神(面白い友人) 天照大神(奉仕者として仕える) |
行動の動機 | 思い通りに行動したい、何ものにも縛られない自由がほしい |
好きなもの | 酒、もふもふの雪原狼、色鮮やかな服(しかし神宮で着ることは禁じられている) |
嫌いなもの | 欺瞞、氷のような冷たさ、孤独、太陽が見えない大雪の日 |
ギャップ | 凍てつく雪国の中で最も激しく燃え盛る炎、熾烈な炎であるが決して他人を傷つけたりはしない |
好きな人 | 意志の強い人、または単純で率直な人 |
好きな食べ物 | 強い酒、辛い食べ物、すごく甘い飴 |
嫌いな人 | 回りくどい言い方をする人、本音を隠す人 |
嫌いな食べ物 | 特に好き嫌いはない、何でも食べてみる、ただし自分が焼いたものを除く(黒く焦げて、炭のようになるから) |